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ロックダウンに意味はあるか?

「コロナで世界を学ぶ」第23回。今回はロックダウンのお話です。

実は、世界中で行われたロックダウン。効果がマチマチだったんです。非常に厳しい規制を敷いたにもかかわらず、大勢の死者を出してしまった国もあれば、日本のようにゆるい制限でも、あまり大きな被害にならなかった国もあります。

なぜなんでしょう?


ロックダウンには段階がある

最初に、「ロックダウンと一口に言っても、いろいろある」んです。アメリカやイギリスのように3段階や4段階にわけている国もあります。

日本でも、「最初の緊急事態宣言」「2回目以降の緊急事態宣言」では、ずいぶんと内容が違いましたよね?

それと同じように、感染者や入院患者の数に応じて、厳しくしたり、ゆるめたりしているんです。


例をあげると…

レベル4(一番厳しいロックダウン)
自宅待機。家から1歩も出てはいけない。学校は閉鎖。スーパー以外のお店は、ほとんど閉まっている。仕事にも行けない。買い物や散歩に行く時間も決められている。
レベル3
学校再開。現場に出る必要がある仕事は許可される。それ以外の人たちは、リモートワーク推奨。自由に家から出てもよくなる。ただし、旅行には行かないように。
レベル2
デパート・美容院などが再開。図書館などの公共施設も開放。飲食店は、屋外営業のみ可能。
レベル1(一番ゆるいロックダウン)
屋内の飲食店、ホテルなども再開。映画館や野球場などは人数制限を設けて営業可能。営業時間の制限あり。アルコールの提供は許可されない。
レベル0(通常の生活)
全てのお店が営業を再開し、以前の状態に戻る。

といった感じです。


これを見てもらえばわかる通り、日本の緊急事態宣言って、世界的に見ても「非常~にゆるい」条件ですw

大体、レベル1~レベル2くらいですね(最初の緊急事態宣言の時だけ、かなり厳しめでした)


ゆるい行動制限でも高い効果を生み出せる

ところが、このゆる~いゆる~い行動制限でも、日本は充分にコロナの感染者を減らすことに成功しています。

一方で、レベル4ロックダウンのような厳しい制限を課しても、大勢の重症者や死亡者を出してしまった国もあります。

つまり、「ロックダウンって、ただ強めに出せばいい」というわけではないんですね。


ロックダウンは、タイミングが重要

では、「何が重要なのか?」といえば…

完全に「タイミング」ですよ!

早めに行動制限をかけた国は、ゆるめでも充分に効果を発揮しているし。手遅れになってから動き始めた国は、どんなに厳しい制限をかけても、効果が出るのに時間がかかったり、なかなか感染者や死亡者を減らせません。


日本も、1回目の緊急事態宣言は「全国の感染者が500人以下」のタイミングで発令できたので、効果的でした。

ところが、2回目・3回目の緊急事態宣言は「全国の感染者7000~8000人になってから」ようやく発令されたり、「感染者2000人を切ったところ」で解除したり。

つまり、緊急事態宣言を出すのが遅過ぎるし、解除するのが早過ぎるんです。だから、1回が長くなるし、多くの地域に迷惑がかかるし、リバウンドも早くなっちゃうんです。

全国の感染者数が1000人を超えそうになったら、即座に出さないと!東京だけで500人超えたらですよ。そうすれば、地域限定・期間限定で済ませるコトができます。


サーキットブレーカーを活用しよう!

以前にも説明しましたが、このように期間限定・地域限定でこまめにロックダウンを発令しては解除する方法を「サーキットブレーカー」と呼びます。

中国やオーストラリアなどは、この方式を採用しています。おかげで、コロナによる被害者を最低レベルで押さえることに成功しているのです。


今回の内容をまとめると…

1にも2にも、ロックダウンはタイミングが重要!

タイミングさえ間違わなければ、ゆるい行動制限でもウイルスの拡散を防ぐことができる。

…です。

noteの世界で輝いている才能ある人たちや一生懸命努力している人たちに再分配します。