サタンは名前ではない 聖書考察③
サタンは固有名詞ではない
シャローム!
ホーリーランドツーリストセンターの平和です!
今回は聖書考察シリーズの第3弾です!
イスラエルで考古学の勉強をしていた時に、ヨブ記を友人とヘブライ語で読む機会がありました。
その時に気付かされたのですが、サタンというのは
名前(固有名詞)ではないのです!!
サタンという言葉の前にはהַ(定冠詞=英語のthe)が付いているのです!
(人の名前などの固有名詞の前には付きません!)
聖書ヘブライ語の辞書を開いてみると、ヘブライ語でשָׂטָןというのは敵対者・反対者を意味することが分かりました。
つまり、サタンというのは
神様に敵対する者
という肩書きにすぎません。
ディアボロス(悪魔)は?
ディアボロス(英語のdevil)というギリシャ語の言葉もサタン同様、肩書きに過ぎません。
中傷/非難する者
という意味を持つ言葉です。
ルシファーは?
それでは堕天使ルシファーは?と思われるかもしれませんが、ヘブライ語聖書ではルシファーという単語は出てきません。
明けの明星(金星)を意味するルシファーは、聖書がラテン語(ウルガタ)に翻訳された時に登場した言葉です。
このהֵילֵ֣לという言葉がラテン語のluciferに翻訳され、その後、堕天使の長の名前として定着していったということです。
名前がある神様と、名前がない悪魔の対比
名前がある神様
聖書の神様には名前があります。
このאֶֽהְיֶ֖האֲשֶׁ֣ראֶֽהְיֶ֑ה(エヒェ・アシェル・エヒェ)は一人称単数のאֶֽהְיֶ֖ה(エヒェ)が使われており、「私はある」と言えるのは神様のみです。
そのことから、聖書時代の人々はאֶֽהְיֶ֖ה(エヒェ)の三人称単数のיהוה(ヤハウェ)で神様を呼ぶようになったのではないかと考える聖書学者がいます。
聖書人物の名前の意味 ヘブライ語(旧約)聖書編 70名でも触れましたが、ヘブライ語(旧約)聖書に登場する神様の名前「יהוה」はよくヤハウェやエホバと読まれますが実際の読み方は分かっていません。
第二神殿時代に聖なる神様の名前を公共の場で声に出すことがタブー視され「יהוה」の発音が忘れらたとのことです。
名前がない悪魔
神様には名前があるのに対して悪魔には名前がないのは意図的だと感じます。名前というものはとても大事なものですよね。
聖書時代の人々は悪魔は名前すらつけることに値しないと考えたのではないでしょうか。
聖書の筆者たちはこのことを踏まえてあえて、サタン(敵対者)、ディアボロス(中傷/非難する者)といった肩書きを使ったのではないかと感じます。
最後に
いかがでしたでしょうか。
聖書考察まだまだ続きます。
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参照
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