シャローム!
ホーリーランドツーリストセンターの平和です!
今回は聖書の大きなテーマである竜と蛇シリーズの第3弾です。
聖書から来る「目からウロコ」
目からウロコという表現がありますが、実は聖書から来ています。
キリストの復活後にサウロはダマスカスに向かう途中にキリストと出会います。
この出来事の後にパウロはアナニアと会うまでの3日間の間、目が見えなくなります。
アナニアがパウロに手を置いて祈ると目から鱗のようなものが落ちて、パウロはまた見えるようになりました。
ウロコλεπίς(レピス)が使われている聖書箇所を探してみる
使徒の働きで使われているウロコは
ギリシャ語で
「λεπίς(レピス)」
です。
「λεπίς(レピス)」(ウロコ)は新約聖書の中ではこの箇所の1回のみの使用ですが、
ギリシャ語訳の旧約聖書である
七十人訳聖書(Septuagint)
においてはウロコという意味で5回使われています。
七十人聖書(ギリシャ語の旧約聖書)
レビ記・申命記における食事規定(カシュルート)に関する箇所
レビ記11:9, 10, 12・申命記14:9, 10
「λεπίς(レピス)」(ウロコ)は海の生き物のウロコを表します。
海の生き物の中に以前にも紹介した「תַּנִּין(タニン)」(海の獣)がこの聖書の箇所の海の生き物に含まれるとするのであれば、
暗闇を表す言葉
「נָחָשׁ(ナハシュ)」蛇
「תַּנִּין(タニン)」海の獣
との繋がりも見えてきます。
ヘブライ語(旧約)聖書
ウロコקַשְׂקֶ֑שֶׂת(カスケセト)が使われている聖書箇所を探してみる
次に、ヘブライ語聖書を見てみます。
λεπίς(レピス)はヘブライ語のקַשְׂקֶ֑שֶׂת(カスケセト)のギリシャ語訳です。
レビ記・申命記における食事規定(カシュルート)に関する箇所
七十人訳聖書(Septuagint)同様、海の生き物のウロコを表します。
ゴリアテが身につけていたもの 第1サムエル記17:5
ここからさらに面白くなります!
ヘブライ語(旧約)聖書ではゴリアテの防具を表す言葉として「קַשְׂקֶ֑שֶׂת(カスケセト)」ウロコが使われています。
第2弾にもあったようにゴリアテを蛇・竜として見るのであれば、パウロの目から落ちた「λεπίς(レピス)」(ウロコ)と関連性があるかも知れません。
ファラオのウロコ エゼキエル書29:4
エゼキエル書の29章でファラオは海の巨獣として例えられています。
ヘブライ語の「קַשְׂקֶ֑שֶׂת(カスケセト)」ウロコは海の巨獣として表現されたファラオのものとして使用されています。
ゴリアテ同様、パウロの目から落ちた「λεπίς(レピス)」(ウロコ)と関連性があるかも知れません。
初代キリスト信者迫害(蛇・竜としての生き方)から改心したパウロ
パウロの目から落ちた鱗と暗闇を表す蛇・海の獣(竜)に関連性があると考えるならば、
初代キリスト信者を迫害(暗闇の生き方を)していた
パウロの改心に目から鱗が落ちたという表現を使ったことに納得できます。
最後に
今回の考察はとてもマニアックなものとなっていますが、一つの解釈としていかがでしょうか。
新訳聖書の中で「λεπίς(レピス)」(ウロコ)が1回しか使用されていないところから、
七十人訳聖書(Septuagint)とヘブライ語(旧約)聖書を使って辿り着いた考察でした。
竜と蛇シリーズまだまだ続きます!
もしよければこの記事にいいね、シェア、コメント、またフォローをお願いします!