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辺境の恋

今日も旭山から 二見港と街並みを 眺めている
自然𖡼.𖤣𖥧𖡼.𖤣𖥧が豊富な この生まれ育った島が 僕のタカラモノ

世界遺産? よくは解らないけど 昔から何も変わらない 島 人 街 海  ただ、観光客が増えた!

こんな亜熱帯の寒暖差が無い 日本とは 思えないだろう 島では 皆毎日が 普通に暮しているだけ

確か?本島からは1000kmだったかな? 行った事が 無いから 解らないや(笑)

僕はビジターセンターで働きながら、たまに親父の船で 観光客を 案内してるんだ  この土地では
漁師か 観光客相手か 自然保護  まぁスーパーも 有るし バスにタクシーも 有るんだ。

都会から来る人は 皆驚くけど ここでは 普通な事で 逆に 都会を知らないから 解らないや!

ある日  ビジターセンターの 観光客に頼まれて
ウェザーステーション展望台まで 案内したんだ  都会から来た OL?って 言ってたっけ

ウェザーステーション展望台から夕陽が 見たいって  ま、島民にも人気のある場所だから
車で 5〜6分かな  その人は 何か思い出が
有るらしく ………

「さぁ、着きました ココが三日月山展望台 
ウェザーステーション展望台ですよ〜」

車から降りた彼女は やはり都会ってイメージで
島の子達には悪いが 何処か 垢抜けていて 何だろう 輝いて見えたんだ

「もうスグ 陽が沈みますね! 地元でも 人気ある場所なんですよ ここ!」ま、お決まりの 台詞なんだけどね……

彼女は 夕陽を 眺めながら 目に光りのスジが……そして 地面に 小さな水の粒が 幾つか落ちた
ハッと して 横に並び  少しだけ 視線を 彼女の方へ ……
彼女は 涙を溜め 溢れた水滴が 頬を伝い 顎から 地面に 落ちていた ……  こんな時 どうしたら良いのか 習った事が無い!

しばらく 横顔を眺めていたら 彼女が 僕を見て来て 僕は あたふた してしまった… 
「ごめんね …… こんな素敵な場所に 連れて来て貰ったのに 泣いて」 か細い声で 彼女は そう言った
硬直した僕に 更に話しが 続いた!
「あのね…………実は ココへ来るのは2回目なの !    子供の頃  ママが亡くなって 泣いてばかり いた私を パパが 元気づけようと 小笠原諸島まで旅行に来て ココで 夕陽を 眺めた事が あったの!」

「あの時は、ママにも 見せたかったと 泣いて いたら 島の子が 話し掛けてきて 何泣いてるの? 大丈夫?  ココはね〜神様が 人に 笑顔を くれる場所なんだよ! だから 笑顔でなくちゃ 神様に 怒られちゃうよ〜!! って  」 泣きながら 少し 微笑んだ彼女 

ん〜っ??? あれ ……… 子供の頃 何処かに 閉まった 忘れていた 記憶が! ……

「 あの時 あの島の子が 話してくれた事  本当なのかな? 神様って いるのかな?  あの日 パパと来て  そのパパも 先月 事故で 亡くなって  何か
急に ココに来たくて 仕事も休んで 来ちゃったんだ …… 」

「あのさ!  島の人なら 誰でも知っている事だけど  神様って 本当に居るんだよ!!  だから、泣いてちゃ ダメだよ 神様に怒られちゃうから……」
あれ ……… やっぱり 子供の頃………?

頭を夕陽の方へ少し傾けながら 僕を まっすぐ見て来た ………  そんなに人に見られる事に 慣れてないから 夕陽と 重なり きっと僕の日に焼けた顔は赤かっただろう……

「ねぇ 貴方 ……その 右の眉の傷って  子供の頃 岩場で 切った 傷じゃ無い?」 ………

えぇ〜〜〜!!!!っ  やっぱり! 
あの記憶  忘れたまま 消え掛かっていた 子供の頃の 小さな 思い出 ………

顔も思い出せないけれど、確かに 僕は 女の子に そんな事を 言った事が ある!!!

「ねぇ …… 良くみせて 貴方の顔を  …… ほら!やっぱり!!! あの時の子だよ  君は あの時の……」
さっきまで 泣いてるいた 顔は 満面の笑みを浮かべ  この光景にも 懐かしさを 感じたんだ。

「ごめんね 僕 忘れていたよ  本当に ごめん!
言われて 何処かに 閉まった記憶が 今!
君の笑顔を 見て 思い出したよ… アレから20年位かな? ココの夕陽を 覚えてくれてて 有難う! 僕の言葉を 覚えてくれてて 有難う」 
「やっぱり笑顔じゃなきゃ ダメなんだ ココでは 神様が 見ているから! 」 
って 君は 僕を ずっと見ているんだが ………

「私ね ………何処か 心の奥で 君に 逢えたらって 思っていたんだ  あの時  あの言葉に 救われたから …… お互い 成長したよね 見た目だけは」そう言うと クスクスっと 笑った 君は 夕陽より 眩しかった ………

父島の人口 2.125  この日を キッカケに 人口が 
1人増えた
小笠原の世帯数 1.500 も 1世帯 増えたんだ

何故かって?  この物語を 良く読んでみて!
簡単な 事だろ  幼い頃の 出来事が キッカケで
また やって来た あの泣き虫な あの子 今は 僕の 大切な いや、あの子にも大切な 家族だからさ

今日も 旭山からの眺めは 最高さ 何しろ 
2人で 風を浴びながら 眺める海と街並み
世界遺産 小笠原諸島 南海の辺境さ

                         辺境の恋
                            END

                  皆様🤗こんばんは🌟

         勿論 フィクションの短編物語です!
         行った事 無いし(-_-;) 住みたいけど
  たまにはハッピーエンドの ラブストーリー❣️

では良き夜を 寝るなり 楽しむなり✨
笑顔と感謝を忘れずに🍀




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