和田誠展
美術館「えき」KYOTOで開催されている和田誠展に行ってきました。できれば地元神戸で観たいところですが、この巡回展の今後の開催地が分からないので、今回の関西開催を見逃すわけにはいきません。何と言ってもつか作品で慣れ親しんできた、あの和田誠の展覧会ですから。
電車が京都駅に着く頃にAmazonMusicで『怪盗ルビィ』を流し、気分を高めます。真田広之が運動神経のよさをいかんなく発揮し抜群の「自転車に乗ることができない演技」をして見せたあの映画のテーマ曲ですね。改札を出るとすぐにジェイアール京都伊勢丹の入口があり、その7階に美術館があります。せっかくなのでエレベーターではなく、店内をゆっくりと眺めながらエスカレーターで昇っていきます。その昔就職活動をしていたとき、この店舗は開業準備中でした。百貨店志望だった私は、その成り立ち、ブランド力に興味を持ち、資料請求をしました。しかし他の会社のように説明会の案内などはなく、応募者側からのさらなる積極的なアプローチを求めている印象でした。そのままアクションを起こさずに別の百貨店に入ったために(そこも2年しか続かなかったわけですが)、その後しばらくはこの百貨店に対してスタート地点にも立てなかった気おくれのようなものがありました。そんなことをぼんやり考えているうちに、7階に到着しました。イヤホンからはカップリング曲の『たとえばフォーエバー』。つまりは駅から2曲でもう会場ということですね。便利な場所です。
内容、量ともに充実の展示物。柱の面を利用して1年ずつその活動をたどることができる構成は、とても親切で見やすかったです。今の自分の歳のときにこんな仕事をしていたんだ、とか。そしてその後まだこれだけの作品を残したんだ、とか。所狭しと貼られた映画や芝居のポスターも見応えがありました。会場内は撮影自由(フラッシュは不可)だったので、つかこうへい関係のポスターを写真に収めました。映画『麻雀放浪記』の絵コンテの展示もありました。「一巡して四筒をもってきて、一索を切る」なんて書いてあるのを見るとテンションが上がりますね。他にも興味深い展示ばかりで、まるで怪盗ルビィが世界中から集めてきた金銀財宝を見て回っているような感覚になりました。
最後の物販コーナーでは、猫のイラストが入った手ぬぐいとポストカードを3枚購入しました。袋文字缶バッジは、「楽」という文字にするか「月」という文字にするか迷って、結局両方買いませんでした。
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