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料理・食べ物

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食べ物の話です。
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関羽と仏法

 先日、1年ぶりに家族で横浜へ。とりあえず中華街、そして美術展、音楽関係、遊園地などで過ごしました。中華街は日曜日とあって、いくらか賑やかでしたが、活気があるのはいいですね。少し前、コロナ禍のせいで老舗有名店が閉店しましたが、今はまち全体としてコロナ禍前の賑わいが戻ったという話で、よかったなと思います。  中華街では、久しぶりに山東で水餃を食べたり、お茶したり、雑貨店で器を買ったり、お菓子を買ったり。翠香園で「玉帯糕」も買いました。玉帯糕は、もち米粉、クルミ、ごま油、水飴な

美味しい三伏、怖い三伏

 三伏盛夏の候、東京の最高気温は連日40℃近い予報です。しかし、ネットで「三伏」を検索すると旨そうな中華料理がいっぱい出てくるので、お昼はついまた、お気に入りのラーメンを食べてしまいました。いっそう暑いです。  今年の三伏は7月15日から40日間。7月15日~24日が「初伏」、「中伏」は7月25日~8月13日、「末伏」が8月14日~23日です。(※決め方は、夏至(6/21)後3回目の庚の日から10日間が初伏、4回目の庚から10日間または20日間が中伏、立秋(8/7)後最初の

馬肉のコロッケ

長野にて、馬肉のコロッケ。コロツケーというから、揚げ衣の内側は、茹でた馬鈴薯をつぶして馬の挽肉をまぜたものを予想したが、割ってみると馬挽肉オンリイであったから、馬肉のメンチカツともいえる。味わいは、馬肉独特のものがあって面白かったが、苦手な人はあるかもしれない。 馬肉といっても、これはふつうのコロッケと変わらない値段であった。馬肉は牛肉より高価なものと思っていたけれども、もっともそれは部位によるらしい。 馬肉と牛肉といえば、食肉事情が今とは違った明治時代、牛鍋が人気を集め

大根の淡味と『剣客商売』

青首なら輪切りにする。煮えやすいよう、食べやすいよう、幅は3センチくらいにして、片方の切れ口に十文字の切れ込みを入れる。太い三浦などであれば、適当な大きさに切る。青首でも三浦でも、皮は厚めにむき、できれば面取りをする。 済んだら鍋に入れ、真昆布の出汁をひたひたに注ぎ、少量の生米を放り込んで煮る。 たれは米味噌に砂糖、酒、みりんを加え、焦がさず、煮詰めてつくる。 煮えたら大根を皿に取り、味噌だれをかけ、私はさらに粉山椒をふりかけて食べる。大根料理はだいたい山椒と相性がいいらし

炸醤麺をつくる

プロには及ばないが、私の手打ちジャージャー麺(炸醤麺、炸酱面)も、これはこれでまずまずの味だと思うし、家族に好評である。 考えてみれば、炸酱面は、手作りを最も手軽に楽しめる中国料理の一つかもしれない。甜面醤などの必須材料は近所のスーパーでだいたい揃うし、高価な中華食材は必要ない。黄酱は一般的なスーパーにはないようだから、私は日本の味噌で代用するが(そうしているレシピ本もある)とくに問題はなさそうだ。味噌の先祖は大陸から来たというし、日本の味噌はそこから独自に発展したわけだけ

飛島産の生マグロ

山形でいただいた。地元山形、飛島産の生マグロだそうだ。この味、上乗と感じ入るほかない。 お店の方が「マグロは大間、大間って皆さんいわれますけど、ここのマグロもおいしいんですよ」とおっしゃる。 私は食通ではないし、そのような引き比べはできないけれども、これは絶品だ。しかも一人前がこの量で1000円と値も安い。 季節回遊といって、マグロは季節に応じて移動する。生育環境と食物の変われば身の味が変わっていくから、いつどこそこのマグロがうまいだの劣るだのという話になる。 例えば