accomplice
諦めるにはもう遅いと
掠れた声のあなたは言う
カップの中でもう一度
砂糖がその姿を現す
珍しく伏せられた眼が
憂いを湛えて渇いていく
ミルクが混ざって分離して
美味しくないよと微かにわらう
どうしたらよかった
誰かが悪かったといえばそう
あのこが酷かったのはそう
どうしようもなかった
誰も悪くはなかったし
私も多分に言葉足らず
ただそこを通りがかって
最後のピースを嵌めたのがあなた
姿勢を珍しく崩して
空をあなたは仰いだけれど
澱んだ天井に穴は開かない
時間になれたら良かった
あなたは悪くはなかったし
慣れないことをしたでしょう
間に入れたら良かった
タイミングが悪かったけれど
あなたはひとつ言葉を選んだ
ただその誠意にも似たそれを
あのこは悪意と取っただけ
寄り添うことも出来ずに
傷も塞げなかったこと
今でも夢に見ると言ったら
あなたは笑うでしょうか
万が一集まったら製本してコミティアで頒布します