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デザフェスを前に考える課題。

昨年11月のデザインフェスタは家庭の事情で出展を見送った並行世界ですが、次回5月開催は参加申し込みを済ませました。
年に2回の開催で1回欠席しているので、まる一年ぶりの参加になります。
以前の記事でも書きましたが決して安くはない出展費、備品のレンタル代、そして新商品を製作する為の労力を考えると、いつも以上に肩に力が入ってしまいます。
今からあれこれ考えているのですが、過去の経験から「これは実行しよう」「これは検討が必要だ」と言う事を洗い出しておこうと思います。
デザフェスに限らず対面のイベントの際に直面する事が多い事柄なので、デザフェス参加されない方も同じ事で悩んだ経験があるんじゃないでしょうか。

反省とチャレンジ

持って行く商品、持って行かない商品

活動期間が長くなるほど増えていくのが商品の種類、数です。
私の場合は紙物のグッズが少なく湯呑みやジョッキ等割れ物や、ぎゅうぎゅうと箱に押し込めないキャップ帽など割とかさばる物が多いのでより荷物が大きく重くなります。
そして陳列するスペースにも限りがあるので、持って行くことを断念する商品が出てきます。昨年5月の開催の際は、Tシャツ類は持って行きましたが場所がなく陳列を諦めました。
「Tシャツはないですか?」
と声をかけてくださった方には裏からお出しする、と言う気の利かない営業形態をとってしまいました。
私は新作が出来上がってくると必ずSNSにアップするのですが、イベント出展前は「当日販売します」とアナウンスも添えます。
その際にリプや引用で「ほしいです!」とコメントを頂くととても嬉しいのですが、その反応の大きさに「ほしい方が多いのか!」と思って多めに持って行っても全然売れずほぼほぼ持ち帰った経験があります。逆に反応が薄い商品の持ち込み数を控えめにしたら売り切れてしまったり…そもそもSNSを見てくださった方だけが会場に来られるわけじゃないのでズレが生じるのは当たり前なんですが。
SNSなどでの反応はあくまでも参考に、自分の感覚を信じるしかないのでしょうね。その感覚は経験によってのみ得られる物のような気がします。
いまいちピンと来なければ、「これは良い仕上がりだ!」と自信を持てる物を多く持って行く他ないですね。

価格は原価の3倍と言うけれど

持込数量と並んで毎回頭を悩ませるのが、商品の価格です。イベントに合わせて新グッズをリリースする事が多いので、毎回イベント準備の中に組み込まれる課題です。
一般的に「原価の3倍」と言われていますが、これを基準にするととんでもない高値になってしまう商品が生まれる事があります。
1個から作れる業者さんにお願いした場合、これに該当するケースが多いんです。
よくハンドメイドアドバイザーさんがブログや動画で「値段を安くしすぎると売れない」とお話をされているのを目にします。それは本当にそうだと思いますし、「原価〇〇円くらいなのに、こんなに高いなんて!」と言う人はハンドメイド作家さんのお客様ではないので黙ってほしいと思っています。
他人様に販売できるクオリティの作品を手作りしているのだから、アイディアや技術が価格に反映されるべきです。
が!
私は一つ一つ手作りをしている作家ではないのでその辺はシビアに考えています。
自家通販、イベント販売、委託販売など売る場所によって変わる販売手数料を加味し、「自分ならこのくらいは出せる」と感じる価格設定を心掛けています。
以前委託販売を検討した(結局ご縁はなかった)お店のオーナーさんが
「委託場所によって金額を変えてはダメ」と仰っていましたし当時はその通りだなと思いましたが、それって結構厳しいんじゃないかと。
実際、委託先の方が「他と価格が違っても構いませんよ」と言ってくださる事があります。大きく違うのは問題があると感じますが、そうしないとダメだと思っていると価格を決める上で大きな壁になってしまうんじゃないでしょうか。

お品書きと価格表示

イベント前に毎回自分のマメじゃ無さを痛感するのが、お品書きです。そのイベントに持って行く商品を一覧にしてSNSにアップする画像の事なのですが、これがあるとブースへ来て下さるお客様に当日のラインナップをお知らせする事が出来、新商品と既存商品が分かりやすくなるので作家にとっても有益なかけるべき手間だと思うのですが……商品やディスプレイなどの準備の後にするにはなかなかヘビーな作業だったりします。
しかもお品書きの仕上がりがイマイチだったりすると、作家や作品のイメージを下げてしまう事につながるのでないかと思ってしまいます。
逆に言えばここで踏ん張って見やすくてブランドイメージに合ったお品書きが作れれば、初めて作品を目にする方にもイメージが分かりやすく伝わり、「ここのブースに行ってみよう」と思って頂くチャンスにもなると思っています。
今までないがしろにしてしまったお品書きですが、今回はちゃんと作って臨もうと思います。
デザインフェスタは開催直前に「リツイート祭り」と称して公式アカウントで作家の告知ツイートの拡散が行われるので、そこにきちんと乗れるかどうかは当日の集客に大きく影響します。お品書きと合わせて過去に出展した際のブース写真などあるとより訴求力が上がるのではないかと思います。
ひとつ思うところがあるのは、お品書きに価格が明記されていないことが多いな、と言う事です。当日ブースに来て頂ければ分かるじゃん、とも思うのですが、「この作家さんのこれとこれとこれを買うから、大体〇〇円くらいだな」とシミュレーションができると良いんじゃないかなと思います。
以前作ったお品書き画像を貼っておきます、こう言うのをシンプルに見やすく作れるようになりたいです。

デザインフェスタ54のお品書き、ブースNo,の表記はあるけど価格が明記されていないしごちゃつきすぎて見辛い。


ブースでの商品価格の表示も、未だに正解が分かりません。現状、商品の近くに値札を立てているのですがお客様から「これいくらかな?」と言うお声を聞く事があり、もう少し分かりやすくした方が良いのだろうと改善できないものかと考えています。一般の店舗のように1個1個の商品にシール貼りができれば良いのかもしれませんがイベントの時は税抜き価格で販売しているので、剥がす手間を考えると実行できずにいます。

接客スタイル

これこそ考えても経験を重ねても一向に答えが出ない課題、対面イベントでの接客をどうするか、です。
作家さんによってずっと立って呼び込みをしていたり声掛けを積極的になれていたり様々なので一概に「これがベスト」と言うのはないと思いますが、自分に合った、やりやすい接客スタイルを模索し続けています。
・最初の挨拶は明るく
・下を向きっぱなしにならない
・友達や知り合いと盛り上がらない
・お客様が興味を持たれている時だけ話しかける
自分なりに気を付けているのは上記の4つです。
特に2番目3番目は無意識にしてしまう事が多いと感じる要注意事項です。
暇な時間はスマホを見たり本を読む事が多いのですが、集中しすぎてお客様がいる事に気づかないととても残念な事になります。
また挨拶もなく(もしくは暗く)、内輪で話し込んでいたりすると声をかけ辛くなってしまいます。
立ち止まって作品を見たものの「買わなくても良いかな」と思った時に作家さんがじっと見て来たりぐいぐい話しかけてくると立ち去りにくいかな、とも思うので、そんな時はフリーペーパーをお渡しするようにしています。
これはとても個人的な事情なのですが、自分は背が高いので立ったままでいると威圧的になってしまう気がして座ったいる事が多いです。
座ったままだからと言ってやる気がない訳ではないのです(疲れているだけかもしれません)

起こりうるトラブルと対処

次は問題の深刻度問わず「こんな時どうしようか迷うよね」と言う
イベントの現場で起こりうるトラブルについてです。
自分の工夫や努力では事前に防ぐことが難しい事もあったりします。

レンタル備品のあれこれ

これはデザインフェスタの話なのですが、出展申し込みとは別にレンタル備品の申し込みが必要です。その際、イレギュラーな組み合わせ方をお願いすると、その指示が現場の方に行き届いていない場合があります。
自分が経験したトラブルに関しては以前の記事で書いておりますので、合わせてお読みください。
下記リンクの記事にも書きましたが、これに関してどなたを責めるつもりもございません。大型のイベントでも細かいお願いを聞いてもらえると甘えていた自分の責任です。
デザインフェスタに参加する事、を考える。|並行世界の幽果|note
またこれはデザインフェスタでレンタルできる壁に関する事ですが、この壁が思いの他薄いんです。
長めの釘を使うと貫通し後ろのブースに飛び出してしまい危険です。
またこれは別の出展経験者様に聞いたのですが、照明器具の熱によりたわんでしまう事があるそうです。
重めの物を引っかける場合は注意が必要です。
後ろのブースの方も壁を使用している場合、釘など打ち込む際には互いに配慮しないといけませんね。
私は取り扱っている商品が比較的小さく軽い物が多いのですが、壁を上手に使えないのは経験上良く分かっているのでここ数年借りていません。

「そこはお隣のスペースなので…」

何年も前、「並行世界」と言う名前で活動し始めた頃に経験した事です。
お隣が人気作家さんのブースでした。どんどん人が増えていくお隣のブースに対し閑散とした我がブース、それだけでも心を抉られるのですが、お隣のお客様がこちらのスペースに広がって来ました。
正直その時は「どうせ誰もいないしOK」と思っていたのですがお隣の作家さんが「そこはお隣のスペースなのでもっとこちらに寄って並んでください」と声をかけてくださいました。
自分のスペースにも人がいればこんな事にならなかったのに、と、申し訳ないやら情けないやら複雑な気持ちは今思い出しても胸がソワっとします。
自分のブースのお客様がお隣にはみ出てしまっていたら、と言う想定は必要だなと思いました。はみ出られている側の経験上、とてもじゃないけど言えないからです。
人は人を呼ぶもので、おひとりでもブースの前にいらっしゃると人が集まりがちなので、「自分だったら何とお声掛けしよう」と想定しておく必要があると思います。

イベント成功の為に時間の余裕と健康を死守

ここに来て当たり前の事を言い出しました。でも、ほんとこれなんです。
だって、当日は朝早く起きて重い荷物を持って(持ってない場合もあるけど)設営して開場時間中は時折ぼーっとしつつも多くの時間を誰かと話したり気を遣って最後は撤収して重い体を引きずって帰るんですよ。一人でいればまとまった休憩も取れないし。楽しいと疲れも感じませんが、撤収作業をしてる時や帰りの道中にどっと出たりするんです。
以前は「ギリギリまで制作してこそのイベント!」と思って前日の夜まで何かしら作業していました。
年を取り経験を重ねた今は、「時間の余裕と健康が一番大事だ」と言う当たり前の事を痛感しています。
それを守るため具体的にしているのは以下のような事です。

グッズの入稿締め切りを設ける

イベント当日から約1ヶ月前までに全ての入稿を終わらよう、と言う目標に向けてデザイン作業、データ制作を進めています。
グッズの種類によっては納期が1ヶ月近くかかる物もあるので、そう言った物は更に1ヶ月前に入稿できるとベストだと思っています。
もちろん、思いどおりに行かない事も多く、突発的に思いついて作ろうと思ったグッズがギリギリになってしまったり間に合わず後で通販になったりもしますが、絶対に当日並べたい物は締切までに入稿を終わらせよう、と思うとサボり癖の酷い私でも何とか準備が進められるようになりました。
あと要注意なのは5月末頃開催のイベントだと、ゴールデンウィークの業者さんのお休みも考慮して発注しないと間に合わなかったりします。

前日の夜は早く寝る

また当たり前の事言ってる!!!
でもこれは出展者だけでなく来場者様にも大事な事です。
特にデザインフェスタのような大規模会場で開催の場合、長時間の待機や長距離の移動が必須になります。
普段あまり体を動かさない方は結構しんどいのでは?と思います。
世界的パンデミック以降は休憩所も蜜を回避するため座れる人数を減らしていたりして、休憩も取れない可能性があります。
過去にデザインフェスタにお客さんとして参加した時に具合が悪くなり、一緒に行った友達を残して先に会場を出て、途中何度もぶっ倒れそうになりながら何とか帰ったことがあります。
出展者は来場者と違い歩き回ることはないかもしれませんが、この項目の冒頭で述べた通り当日はいろいろな工程をこなさなければいけません。
イベント出展は楽しい分疲れます。
出展準備も体調も万全な状態で5月のデザフェスも参加できるよう、頑張ります。









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