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なんか変

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なんか変っぽいうたをまとめていきます。
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#毎日更新

経験不足

知りたいこと 知りたいけど 図書館は嫌いなので 身を削ることにします 楽な方法を実践します 頭蓋骨がモロくなるなら 脳味噌を硬くすればいい そんなこという人は 普通じゃないんだ アスファルトに突っ伏した 物体 生き物の気配がまるでしない 「Dead? or Alive?」 一人は恐い 二人は辛い 三人以上は吐き気が凄い だから私は部屋の中 冷房の効いた 部屋の中 ガラス ブチ当たって 死のうとしている 蛍光灯に焼かれて 死のうとしている 危険に近づいて 死のうと

ざわめき

ベイビー、 スライドギターは 一番静かな音を鳴らして 風と風を繋ぐ風みたいな 一番涼しげな存在になると 一番一番と言っている 一番わかりにくい部分がときめいた ときめきというざわめき

Duty beams

へのへのもへじの顔の人たちに 追いかけられる夢を見た へのへのもへじの顔の人たちは 誰かに命令されていた 美しいものを壊すときにだけ 感じる感覚が存在している 美しいものを壊さなければ 誰かに壊される気がしてしまった あなたの言葉はいつだって わたしの言葉をへし折るだけで それ自身の意味や問いかけは 完全になくなって武器のようだ 忘れたくなる時間がある 忘れたくなる時間があれば 思い出す時間が増えていく 思い出す時間に囚われていた

シャトルラン

枯れた瞬間、種になれたら 燃えた瞬間、灰になれたら その途中がつらい いつだってつらいのは途中だね

内側に飾る絵

キミによく似た街路樹だったが 並木が全部切り捨てられて 本当にキミによく似た街路樹になった 雨雲の気配のディテールまで そっくりで

フィフティフィフティフィフティ

誰かと分け合えばハズレを引いて 鵜呑みにされては不揃いを呪う 朝と昼や昼と夜の間があいまいで 算術的に分節できないそれら 衰えてしまった私たち家族は いつのまにか背骨が抜かれていて 一旦木綿の一枚絵のようだった

閻魔

おろかなことで失った パピプペポみたいな感覚、衰えて しびれることばかりで バビプベボみたいな感覚、磨かれて 紫色した人物たちのダンス 色褪せて薄口のソースのかす 阿鼻叫喚、パピプペポと叫んだ 断末魔、バビプベボで終わった

人間

澱む悪を感じる内側、心臓の上辺 私の口をこじ開け指を操る、もう傀儡 わたしも無様な人間なのだと沸々している 外開きのドアから何かが外へ それを制御する機能がなかった 繰り返さないように注視する画面 止めることは出来なかった 3日続く後悔、1日で覚めたのち 少しずつ噛み砕いて平らにする刺刺 わからないと理解停止するのは辞めようと 一番いい方法を探る夜道、 なぜか涼しい

リメイク

死んだ後でも 働かされる人と 終わった後でも 書き換えられる話と 経済に消費されながら 時代を乗り越えて愛される 取り残された時代のことは考えない 旧時代に口無しとはまだ 言えないだろうか

大勢

寒気を通り越してもう春ねと 鯖の味噌煮をつくりながら 晴れすぎてるとなにやらサイケ カラオケよりもうるさい季節 季節をなだらかに上書き からだのあちこちが別人のよう

月の労力

満ち足りかけたりするのも楽じゃない 途方のない労働は自然の1つで その中にとても美しい営みがあるの

益荒男

悪の上に成り立つ正義を いつか認められるのだろうか 悪の上から正義に降りても 正義の上から悪に降りても どっちも悪に感じられるのは 悪が黒っぽいイメージなだけで 本当はそんなことなくない? みたいなことが通用する年になるまで あと60年は必要かな

囮たち

換気口は出口でも入口でもないから 餌でおびき出そうと頑張っても どうせ何にも出てきませんよと でもキミは真剣な顔で今日もお湯を沸かして 野菜とチキンで出汁みたいなものを作って それをおびき出そうとしているようだ 私はテーブルで注意深く野球中継を観ながら ホームランで沸く瞬間を見逃し続けながら 毎日を暮らし続けるのは嫌だなあとか つまらない不安を肴にしながら キミの背中をずぅっと観ながら 昨日と同じでも少し違う気がするその背中は 若い頃と違って汗が滑りにくくなっていて 夏は買い

JOY&DO

あほバカまぬけで始まる会話 打たせたピッチャーの誇る笑みや 屁理屈上戸で出し抜く深夜 カラダは火照って砂漠の最中 宇宙規模の想像は愚鈍なマヤカシ ああーあくびの数を数えてる暇や 偏屈な思考を誘き出すイラツキも 出逢ったことないラブストーリーから 引用したアレコレなんかも全部 若さゆえと慈しんでいたあの頃 懐かしいってよりもヘビー 楽しいからやってみな 楽しいからやってみな 呪文、ではなくてそれは暗示 楽しいからやってみな 楽しいからやってみな 教訓、というよりも透明な過信