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エッセイ

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具体的な出来事とそれについて考えたこと
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記事一覧

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コインランドリーに洗濯物を取りに行った。信号を渡ってランドリーの前に来たところで、前を歩…

K.Kohei
9日前
4

「光」を書くときに考えたこと

習作を書くときに考えていたことシリーズ。2作目の「光」について。 まず、この書き出しにつ…

K.Kohei
6か月前
6

ドトール

ドトール。注文をする女性。一度会計を済ませたが、ポイントカードを出し忘れたとかで、やり直…

K.Kohei
6か月前
8

半月

オードリーのオールナイトニッポン15周年記念の東京ドームライブに行った。 訳ありスタンド席…

K.Kohei
7か月前
10

比べないで作る

星野源と若林正恭の対談番組である、Netflix『LIGHT HOUSE』を観た。 オードリー若林は、体育…

K.Kohei
7か月前
4

崖の向こう

飽きるというのは、一種の自己防衛なのだと思う。それによって、のめり込みすぎるときに起こる…

K.Kohei
7か月前
3

人が目的を訊くとき

学問には「突き詰めたい真理」みたいな大目的があると思われているようで、「それは結局何がゴールなんですか」という質問をされることが最近立て続けにあり、知見それ自体を面白がるという学問の自己目的性についてもっと話した方がいいのかなと感じる。 相手のやっていることに対して「目的はなんですか」と訊くのは、至極真っ当な感覚ではある。そして学問には特にそういう目的志向性が想定されているらしい。とはいえ、なにか具体的なトピックについて話したときに、その面白さではなく目的に反応される時点で

身体の饒舌

山を走るときにしていることは「会話」なのだと思った。 ✳︎ トレランということをしに逗子…

K.Kohei
7か月前
7

表面と根源

サーファーの友人に誘われて、茅ヶ崎で行われた「横乗日本映画祭」に行った。サーフィン、スケ…

K.Kohei
10か月前
6

恐竜は死んだのだ

福井県立恐竜博物館に行くことになった。それにあたって、恐竜がなぜ人を惹きつけるかというこ…

K.Kohei
11か月前
5

花の一生に君は必要ない

羊文学は人と世界の、あるいは人と人の距離を歌おうとしている。どこか冷めている、その世界へ…

K.Kohei
1年前
3

ヤンキーと時間

床屋で髪を切ってもらった。あまり形を変えるつもりがなかったので、速さが売りのチェーンの床…

K.Kohei
1年前
5

「自分の星」を生きる

『ちひろさん』を観た。孤独な人しか出てこない映画だった。みんながそれぞれの孤独を生きてい…

K.Kohei
1年前
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あじさいと空き瓶の間で

国道沿いに一本だけあるあじさいのことを母が言っていて、次の日に見てみるとたしかに一本だけ唐突にある。青い花が何個か咲いている。種がどこからか不時着したのだろうか。ツツジの葉が繁る中であじさいは浮いていた。 ドトールの一人席が連なる長テーブルの一席に着座した。隣の席の領土となるテーブルに大きな葉っぱが一枚ある。誰かが置いたか、とんできたのか、いやそれは考えにくいからやっぱり置いていったのだろうか。大きな茶色がかった葉っぱが一枚。空席を消毒してまわる店員もなぜかその葉っぱを片付