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猫に名前を授けるということ
“猫に名前をつけるのはこの世で最も尊い行為”
花束みたいな恋をしたのセリフのひとつ。
“猫に名前をつけるのはこの世で最も愚かな行為”
“The idea of naming a cat seemed foolish to him”
どこのか分からないけどYahoo知恵袋でみたもの。
最近、ひとつの体験をした。
留学先の寮にある日、1匹の猫が住み着いてきたの。
夜だけ帰ってきて、昼は大学構内をウロウロする。
そしてある日突然その猫は二度と見かけることはなくなった。
猫って自由で気ままでやりたいことをやりたいままにできるんだよ。尻尾をおったてて、あの人のところへ行き、次は別のあの人の元へ。そうやってみんなに頭を撫でられながら上手に生きていく。きっと彼にとって僕ら寮の住人もその一部に過ぎなかった。でも、つけちゃったんだよね。名前をさ。
尊いし愚かだと思う。
名付けるということはそれを特定のものとして認識すること。猫っていう不特定多数の猫に当てはまる呼び名じゃなくて、その猫のためだけの名前をつけてしまった。だから、ずっと彼のことは覚えてるだろうね。でも、猫みたいな自由で街の探検隊みたいなやつに名前を与えて自分たちのものであるかのようにするのは本当に愚かなものだとも思う。
きっと今もどこか自分も見たことない社会を誰かの足元に尻尾をおったてながらのんびり生きて旅してると思うと、それは本当に尊いことでね。
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