IT人材不足は当然の必然-なぜこうなったのか

ご無沙汰しております。なかなか書く気になれずズルズルと今日まで引き摺ってしまいました。
本日はタイトル通りですがなぜ日本のIT人材不足が起きたのか。元社内SEの目線から書かせていただければと思います。
初めにいくつか記事を紹介できればと思います。

低賃金だけが問題じゃないです。
まず劣悪な環境。
社内SEって楽な仕事と見られがちですがまずサーバーの入れ替えなどのプロジェクトの場合
・予算
・品質
・納期
これを遵守して行わなければなりません。そこに
・会社の方針
・抱えている課題
・求められている効果
なども踏まえながら選定していきます。
また会社側としては即効性を求める傾向が強いので可能な限り意向を踏まえながら進めていきます。
当然ながらIT系のプロジェクトって費用がかなりかかります。最近はクラウドのおかげで大分抑えることができますがその際にはセキュリティ問題も加味しなければと言うことも踏まえて進めていかなければなりません。
それに加えて日々の業務である
・既存システムの運用や管理
・ユーザーサポート
・トラブルシューティング
などなど、様々な業務に対応していかなければなりません。
それに対してちょっとでも問題が発生するともうボロクソに扱われます。
また基本的に社内SEってお荷物扱いされやすいんですよ。
何しろ金食う割に、営業や開発みたいに何か目に見えた結果がすぐ出ると言うわけではないですし、トラブル対応してもそれが当然であって感謝の気持ちというものがほぼ皆無なんですよ。そこに上司が理解力のない人間だと本当に最悪です。散々変わりはいくらでもいるとか言われましたから。
ほんと辛いですよ。こちとら一生懸命やっているのに認められないって。

正直言って自営になってよかったことはこう言うストレスフルな社会から抜け出せたことですね。

またもう一つの問題って人材育成ですけど、基本社内SEに対してなんの教育もしません。全て自己研鑽。資格取れたからと言ったって何のボーナスも出ませんから。全て自己責任です。それでいて、システムは止めるなとか、障害は最低限にしろだの要求ばかり高い。やってられるかよってなります。

そして最後にお給料。基本的にお荷物部署扱いなので徹底的に安い方向に持っていかれます。
求められるものは多いがリターンは少ない。そんなのでIT人材なんて育ちます?

最近高度IT人材だとか、先端IT人材が不足しているとかってやたらメディアでは煽ってますけど、ごめんなさい。私から言わせてもらえれば
変わりはいくらでも居るんじゃなかったの?
泣き言なんか言わないでください。

それに先端IT人材が必要と言われながらスタートが
年収500万円〜
バカじゃね?って思いますよ。そんな給料で集まるわけないじゃないですか。それに残業25時間分込みだとか?舐めてるでしょ?
仮に応募したとしても
20代〜30代以外は人にあらず
転職歴が多い人間は人にあらず

なので書類選考で落とされますから。個人的にはIT業界や社内SEなんて
歳食ってからやるもんじゃない(若い内なら経験積むためにありですが)
って思ってます。
そういうのを求人サイトとかに載せると人材紹介会社から声がかけるかと思いますが
・人材紹介会社は紹介会社の利益が大前提なのでその人にマッチした職ではなく紹介料や成立料が高い会社に斡旋する
・可能な限り求人者の給与を抑え、紹介会社の利益を最大化する
・求人者が合わなかったとしても何の責任も取らない
・酷いところになったら個人情報を売り捌いて小遣い稼ぎをする
端的に言えば
人材紹介会社にとって求職者は鴨でしかない
これに尽きるんですよ。
ITスキルを磨くこと自体は大いに結構です。ただ会社に入ればいい様にこき使われますから。
こんなんじゃIT人材なんて育たないですし、なおさら不足になるでしょうね。正直会社が従業員を守ってくれるなんて幻想やめた方がいいですから。特にIT系はもう決まり文句ですから。
お前の代わりなんかいくらでも居る
まぁその結果がこの体たらくなんですけどね。

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