負け犬ランサーズ

遡ること今から2年前、飲み会の席でランサーズ(クラウドソーシング仕事依頼サイト)の存在を知った。

低収入のリーマンで欲しい物はグッと我慢するのが板についていた俺は、すぐに始めてみることにした。

本業ではIllustratorやPhotoshopを駆使し、チラシや広告づくりに励んでいたので月4万は稼げるだろうと高をくくっていたのだが、ことごとく撃沈した。

ランサーズでデザインの仕事を受注する方法はプロジェクト方式とコンペ方式がある。

もちろん、かけだしである俺はコンペ方式でトライしたのだが、実績がないのでいくらいいデザインを提案しても受注するのは至難の業であった。仕方がないとは思いつつ、ボツをくらいまくった俺は意外とメンタルがボロボロになるのがわかった。

地方の印刷会社で定収入の会社員を甘んじて受け入れて働いていた俺は、いかに自分が雑魚なのかよーーーく身に沁みた。

完全に自信をなくした俺はデザイン以外の仕事を探してみることにした。するとプロジェクト型で薄毛の女性の頭皮アップ写真2点1000円という仕事を見つけた。

うちのおかん薄毛やん!

どうしても実績がほしい俺は、すぐに薄毛の実母に相談を持ちかけた。

おかんの承諾を得て受注成功と狂喜乱舞していたのだが、いざ撮影となったらあれだけ薄毛であったおかんの髪の量に愕然とした。

高級シャンプーによって髪の毛が増量していたのだ。

泣く泣く三時間かけてPhotoshopの加工技術でなんとか納品し、シルバーランクの称号を手に入れた。

本来ならここからが副業としてのスタートなのだが、ストレスのせいか自身が薄毛になってしまい、結局ランサーズと距離をとるようになってしまった。

そして先日、久しぶりにランサーズにログインしてみたところシルバーランクはおろかレギュラーランク(初心者)の称号もはく奪されていた。


雑魚だった俺がランサーズで学んだこと。

・稼ぐためにはいちいち傷ついてられない


・仕事の依頼文は繰り返しよく読む


・継続しなければすぐ食いっぱぐれる

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