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「つくる人」をつなげる、地域のDIY工作室をつくります

はじめまして、私市(きさいち)と申します。
今年の夏で32歳になる、一児の母でございます。
私は小さい頃からものづくりが好きで、お仕事でもUXデザインやプロトタイピングの講師といったものづくりに関連することをやってきました。
このたび東京都文京区で地域の工作室「もくもくはりねずみ」をはじめることにしました。
この記事では、工作室をつくるに至った経緯を私の今までのものづくり体験とともにお送りします。
工作室に興味がある方、ものづくりに興味がある方にお読みいただけたら嬉しいです。

わたしの価値観を変えた、ものづくり体験

小さい頃の思い出

私が小学生の頃、近所にDIYがとっても上手なおじさんが住んでいました。
おじさんのお家には竹が生えたお庭があり、そこで様々な工具を使って「竹ぽっくり」を作ってくれたり、「流しそうめんセット」を作って流しそうめん会を開いてくれたり。
私の家でネコを飼い始めたときは、竹でできたお家を作ってくれました。渋みのある、素敵なお家でした。
「そんなことができるんだ。つくれるんだ。」
このような体験は私にとって新鮮でおもしろいものでした。

その影響で、大人になった今、私も同じように近所の子と竹ぽっくりづくり。

竹ぽっくり
竹で作った笛

デザインの勉強をした大学時代

時は経ち、大学時代。もともとお絵かき工作が好きだったため、専攻はプロダクト・情報デザインを選びました。
絵画を書く人、現代アートをやるひと、漫画やイラストを描く人など制作意欲の高い仲間に囲まれながら、プロダクトデザイン、情報デザイン、建築・環境デザインの基本的なことを幅広く学び、制作をしました。授業の中で初めて電子工作やプログラミング、3Dプリンターや切削マシーンといった機会に触れたことでものづくりの世界が広がりました。

最近購入した、自分の3Dプリンター

社会人になってからのものづくり

社会人になってからはデザイン制作会社に就職し、ウェブやアプリケーションのデザインやディレクションを経験しました。
数年前からノーコード・ローコードと呼ばれる、プログラミングをほとんどすることなく開発できるツールが流行りだして色々と触るようになり、新しい技術の情報を集めることを目的としてテクノロジーに関するコミュニティにも参加するようになりました。
テックコミュニティは、ものづくりが大好きで自分の知見を共有することでコミュニティを盛り上げたいと考えている人がたくさん参加しているとても楽しい場です。自ら手を上げて熱量高く自分で試したことや作ったものについて発表したり、趣味でハンズオンイベントを開催したり……
一つの興味関心軸に人が集まるとこんなにもパワフルなのか、と衝撃を受けました。

コミュニティに参加しているときの写真

つくるための「道具」「知識」そして「つくる仲間」。
この3つの要素が私の人生を楽しくワクワクするものにしていると感じます。

「つくる」を軸に、創作の循環が生まれる場所をつくるには?

主体的にとても楽しそうに活動している・つくっている人を見ると、その存在は他の人の創作意欲を刺激し、創作の循環が生まれます

ものづくりに関する体験を通してこのようなことに気が付き、「私が今まで体験してきたようなものづくり体験・機会を持続的に生み出し、地域に実装することはできないか」と思うようになりました。

すでにものづくりをやっていて楽しさを知っている人が、十分に満足してその創造性を発揮できる場所。
ものづくりに興味がある人が、つくることにチャレンジできる・一歩踏み出せる場所。
そうした場を生み出すにはどうしたらよいか?
鍵となるのはこの2つではないかと仮説を持っています。

  1. アクセスしやすい物理的な道具や場所

  2. ものづくり好きな人が集まる情報交換や発信の機会

アクセスしやすい物理的な道具や場所について

東京はDIYするのに不便な場所が多く、自宅にDIYスペースやガレージを備えている人は少ないでしょう。ファブスペースなどもありますが、電車に乗らないと行けない距離に住む人が多いと思います。
「地域の工作室・図工室」みたいなものが、そこら中にあったらなぁ。

ものづくり好きな人が集まる情報交換や発信の機会について

ものづくり好きなひとが制作・発表・作り方のレクチャーを行う機会を創出することで、相互に情報交換をしたり、はじめての人が一歩踏み出すきっかけを作ることができます。

地域の工作室 + ものづくり好きの集まり = 創作の循環が生まれる

地域の工作室に行くと、私が小さかった頃に「竹ぽっくりを作ってくれたおじさん」のような人が集まっていて、そんな人達を見ていると自分もなにかしたくなってくる。

楽しそうだ。

そんなわけで、文京区の工作室「もくもくはりねずみ」を始めます

「ものづくり好きが集まる地域の工作室で、創作の循環を生む」というコンセプトのもと、
私の自宅付近である文京区に「地域の工作室」第1号となる「工作室もくもくはりねずみ」をつくります。
全部で26平米ほどの広さがある、コーナンドイトから徒歩10分程の場所です。

準備中の工作室。木くずのお片付けに苦戦。

工作室は現在準備中です。
どんなふうにやっていくかは活動しながら作っていけたらと思いますが、現在構想していることは以下のような内容です。

  • 粉塵・音が出る作業ができる制作の場

  • ものづくりに関するイベントの開催

  • オーナーが持っている道具を利用可能(3Dプリンター、工具等)


完成イメージ図

まずは6月頃からイベントを開催していく予定です。
改装のプロセス、ここで行われる活動に興味がある方はぜひDiscordコミュニティとツイッターフォローをお願いいたします!

Discordコミュニティにもぜひご参加ください!

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