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【2024年度入学】電気通信大学 Ⅱ類 電子情報学プログラム 編入体験記(推薦) ※不合格

こんにちは。へちま(@hechimastar)です。
本日(2023/6/2)実施された電気通信大学の編入学試験(推薦)について、体験記を書いておこうと思います。
結論だけ言ってしまえば、不合格でした。努力不足です。今後受験する高専生のために、記録を残しておきます。

自己紹介

まず簡単な自己紹介をしておきます。

  • 明石高専 電気情報工学科 電気電子コース

  • 席次:1年13位→2年14位→3年4位→4年1位(12人中)

  • 部活動:サッカー部(1年12月まで)→音楽部(1年1月〜)、高専祭実行委員会(3年)

  • 趣味:ギター、漫画、アニメ

このように、なんで高専に来たんだと言わんばかりの高専生活を過ごしています。本当になにかやっておけば良かった。気分だけで高専に来たカスです。後悔しても仕方ありませんが。

1つ言っておくと、電気通信大学の推薦入試は3・4年の成績が上位20%という条件があります。3年から席次が上がっているのは決して電通大の受験のためではありませんが(むしろ自分の成績を見て受験大学を決めた)、やはり普段から努力しておきましょう。ロボコンなどの専門分野に取り組んでない人は特に。マンガ読んでる時間があったら机に向かいましょう。あー耳が痛い。

志望動機

先程は自分の席次から受験大学を決めたと書きましたが、流石にそれだけではありません。
以下の理由があります。

  • 自分の興味のある音声信号処理に関する研究室がある

  • 東京の調布に位置していて都心に近い

  • 単科大学で、高専と雰囲気が近い

僕は高専生活で一番取り組んできたことはギターなのですが、高専に来ただけはあって機材やdawなどのソフトに関する興味が強く、将来はこれらの開発に携わりたいと思うようになりました。ですがこれらに関する研究を行っている大学は調べてもなかなか出てきませんでした。そんな中たまたま出てきたのが電気通信大学で、ミキシングについての研究室があることを知りました。後述しますが、編入の勉強に取り組むのがあまりに遅かったので、正直推薦でないとどこにも受からないと考えていました。

都心に近いというのはそのままですね、声優系とかアニメ系とか、オタク向けのライブは東京でしかやらないということが多かったので、沢山行きたかった。

高専に雰囲気が近いというのは、メリットでもありデメリットでもあると思うのですが、高専生みたいな陰キャが多いので、 編入生にとって馴染みやすい環境であるような気がしました。

これらの理由から、電通大への受験を決めました。

受験勉強

正直恥ずかしくて書きたくもないですが戒めとして書いております。

〜4年12月

遊んでいました。TOEICの勉強を少しやっていたぐらい。今思うと何故遊んでいたのか分けがわかりません。この時点でTOEICは615でした。

〜4年3月

流石に数学を少し解き始めました。「大学編入のための数学問題集の」微積、線形代数の箇所と「詳解と演習 大学編入試験問題」を解きました。ですが非常にスローペースで、一周すらできませんでした。
TOEICはそこそこ勉強したので3月後半で765点取れました。ですが電通大には無関係。スコアシートの提出がないからです。

〜5年5月

ようやく数学を一周してから、専門の勉強をしました。授業でやったはずなのに覚えられていないことだらけで、死にたくなりました。

GWには集中が切れ、再度勉強するも全く時間が足りず、十分な演習を行うことができませんでした。本当に情けないです。

試験前日

前日は調布駅近くの東横インに泊まりました。
僕は明石高専の寮に住んでいるので、最寄の魚住駅から新幹線を使って電通大最寄の調布駅まで向かいました。
ホテルは「東横INN調布京王線布田駅」に泊まりました。これが普通に失敗でした。調布駅からは歩いて15分弱かかる距離だった(一駅分歩いた)のですが、スーツケースを持ちながらの移動はシンプルに疲れました。普通に新宿あたりに泊まってそこから電車使って来る方が効率的です。

16時頃にホテルにチェックインし、電通大へ下見に行きました。類ごとに受験する場所(棟)が別れているので、Ⅱ類の場所へ行き、そこで初めて受験人数を知ります。なんと16人。募集要項によると推薦で取るのは5人程度とのことなので、単純に倍率3.2倍。例年より渋いです。ここでまず絶望しました。

そして夕食は大戸屋で食べました。うどんとかの軽いやつにするつもりが何故かねぎま丼食べてました。どうでもいいな。写真だけ載せときます。

その後はホテルに帰って勉強してました。東横インいいね。部屋も一人用にしては広いしシャワーもでかい。広々と勉強できました。次の日の口頭試問には何の役にも立ちませんでしたが

試験当日

6時半ぐらいに起きました。お茶を飲んだら何故か気持ち悪くなってきたので少し二度寝して、朝ごはんほぼ食べずに電通大へ向かいました。トイレはもちろん下○でした。
もうこの体調からして、受験にまともに臨めるわけがなかったんですが、さらに雨で足元も悪く、慣れない革靴で靴ずれを起こしていました。あとめざましジャンケンも負けました。そんな最悪の状況で会場へと向かいました。

推薦選抜の流れ

9時スタートでした。15分ほど前に会場に到着し、同じタイミングで着いた高専生と「頑張ろうな」と話したりしました。少し緊張がほぐれました。あいつの名前、聞いておけばよかったな…

待合室に16名が集まり、以下の流れで推薦入試が行われました。

  1. 9時集合。10分ほど試験の説明。3グループに分けられる。

  2. 9時半から面接開始。待合室からそれぞれのグループの面接室に向かう、というもの。

  3. 3部屋全ての面接が終わった人から解散。自分は12時すぎに終わりました。

例年通りの流れだと思います。3グループに分かれ、それぞれ①面接 ②口頭試問(数学) ③口頭試問(専門) の部屋からスタートします。それぞれのグループの最初の人が違う部屋から順番にスタートするというだけで、基本は待合室で待機です。前の人が面接を開始したら、その面接室まで連れて行かれ、部屋の前のパイプ椅子で座って待機します。案内人の女性の方は、どういう職業なんでしょうか?事務の方?うーん気になる。

今年は例年より人が多いせいか、13時までに終わるのか〜とか話してました。結果としては無事時間内に終わりましたね。

最初の説明の際に、スマホの電源を切るよう指示されました。その後は参考書などを見ることは可能だったのですが、かなり待ち時間があります。順番にもよりますが、2時間ぐらいは待ち時間です。正直ここまで待ち時間があるとは思ってなかったので参考書は最低限しか持ってきていなかったのですが、もっと持ってきておけば良かった。
参考書は必ず持参しましょう。何もしていないと緊張でメンタルか終わります。僕の場合ですが。
あと、飲み物も忘れず持って行っておきましょう。

口頭試問(数学)

みなさんが気になるのはここからですよね。
長々と書いてしまってすいません。では早速書いていきます。

形式としては、例年通り、微積か線形代数かどちらかの大問を選び、小問をホワイトボードに解いていく、というものでした。

内容は難化してました。解けませんでした。

【微積】
y=dx/dtみたいな感じで文字で関数が与えられていて、それの概形を書け〜みたいな感じ。わけが分からなかった。"ヒント:逆三角関数使え"だってさ。どういうことだ!?!?問題見た瞬間にこれは無理だと思いました。

【線形代数】
固有値、固有ベクトル…例年の問題はそんなレベルでした。がしかし、問われたのは思いっきりベクトル空間でした。こんな感じです。

3次元のベクトルa,b,cが与えられている(cは定数kを含む)。このとき、ベクトルa,bが作る部分空間をVとする。以下の設問に答えよ。
※ベクトルa,b,cそれぞれの値は忘れてしまいました、ごめんなさい🙏

1.外積a×bを求めよ。
2.c∉Vのとき、kの値を求めよ。このとき、ベクトルa,b,cが張る平行六面体の体積を求めよ。
3.c∈Vのとき、cをaとbの線形結合で表わせ。
4.Vの直行補空間に関する問題。

解けませんでした。外積は計算するだけで簡単だったのですが、2番からだめでした。完全に想定外。平行六面体がスカラー三重積で求められることは分かっていたのですが、kの値がわからないから使えない。ヒントをねだったりしましたが、何も言ってもらえず、沈黙の9分間を過ごしました。人生で一番つらい時間だったと思います。これが最初の部屋だったので、この時点であー終わったなと思いました。こうなるなよ。ちゃんとベクトル空間勉強しておくんだぞ。

口頭試問(専門)

数学の口頭試問があまりに難しかったので、どうせ専門も訳わからない問題を出されるんだろうなと半分諦めモードで向かいましたが、こっちは簡単でした(解けたとは言ってない)

例年通り「情報、力学、電気回路、電磁気学」からどれか1つを選択し、ホワイトボードに解く、というものでした。解く前に一分間時間を与えられ問題を選び、それを解いていく、という流れでした

僕は電磁気を選択しました。
情報、力学は見てません。電気回路はR, L, Cによる並列回路が与えられていて、合成アドミタンスを求めたり、同相のときの素子の値を求めたりする問題でした。
電磁気の問題は以下の感じです。

半径a,b[m]の同心球導体にそれぞれ+q[C]、-q[C]を与える。同心球の間には比誘電率εrの誘電体が満たされているとする。以下の問いに答えよ。

1.中心から距離r[m]における電束密度D、電界Eを求めよ。
2.導体間の電位差Vabを求めよ。
3.静電容量Cを求めよ。
4.静電ポテンシャルUを求めよ。CとVabを用いないこと。
5.導体間を短絡させると、電荷はどのように動くか説明せよ。

電束密度に関するガウスの法則を用いて電束密度を求め、D=εEよりEを求めて、b→aで積分して電位差Vabを求めて、Q=CVよりCを求める。(CV^2)/2に代入して静電ポテンシャルUを求める、って感じですね。
最後の問題は、短絡させると電位差Vabがゼロになるので、2つの導体球に一様に電荷が分布する、とかで合ってますかね?

教科書レベルの問題ですが、完答はできませんでした。というのも、一通り解いてからr<aとb<rについてE,Dを求めていないことを指摘され、時間が間に合いませんでした。本当に何故か気が付かなかった。例題であれだけ解いてきたのに。こればかりは本当に悔しいです。
でも数学で既にメンタルが終わっていたのでそこまでダメージは残りませんでした。

面接

メンタルはもう次の受験のことに移っていたので、せっかくなら楽しく電通大の方と話そうと考えていました。終始楽しく、和やかな雰囲気で面接は進みました。
具体的には以下のことを聞かれました。

  • 志望動機は?

  • 卒業研究は何をしてる?

  • 高専で取り組んだことは?

  • 卒業後の進路は?

テンプレートを聞かれた感じですね。10分は意外と短く、これらの質問をしていたらすぐに時間が来ました。

志望理由は先述した研究室のことに加え、電子工学工房という電通大独自の授業に魅力を感じた、とかをまとめて話しました。

卒研でエフェクターに関する開発を行っていますと言ったら、ニッコニコで「どんな機材使ってるの?」と聞かれたりしました。多分ギタリストなんだろうな。あーもっと話してみたかったし。

高専で取り組んだことは3年での高専祭の文化委員の仕事について答えました。あんなにギターが好きな面接官なら、今思えば演奏動画投稿していますって言ったほうが良かったなーと思っています。

進路に関しては修士まで進み、その後zoomやRolandといった企業に就職したいと話しました。あまりに正直に話しすぎたかな。まぁ嘘つくよりは良いよな。

こんな感じですごく好印象でした。面接は良くても他がボロボロなのでだからといって何だという感じですが。とりあえず話したいことは話せました。

最後に

アドバイスをまとめます。

  • 数学は今年度は難化した。例年通りに行くとは考えない方がいい。専門も来年度は簡単かわからない。しっかり勉強しよう。

  • 口頭試問はたとえ解けなくても、知ってる知識を言えるだけ言っておけ。後悔するぞ。

  • 参考書はしっかり持参すること。精神安定剤です。

以上、ボロクソ編入体験記でした。
もしよければ受験の参考にお使いください。
読みにくい長文、大変失礼しました。ここまでお読みいただいた方が、合格を掴み取れるよう祈っております。ありがとうございました。

うああああああああああああああああああああああああああもっと勉強しておけば良かったなああああああああああああああああああ

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