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芸人のガチファンに手を出したら交際1日でフラれた話

「飲みにきてるけど来てよ」
と有名芸人Sに言われた。
※関わった人が身バレする恐れがあるのでイニシャルで勘弁

別にヘッコポは芸能人でもなんでもない。たまたまその芸人Sさんが売れる前に知り合って仲良くなって、その後芸人として名を上げただけだ。

その夜、芸人Sさんは渋谷の道玄坂の居酒屋で飲んでいた。

ボクは「ちょっと遅れるけど絶対いきます!」
と仕事終わりで急行した。

居酒屋に着いたボクは

「すんません遅れました!…あれ?1人じゃないんすか」
1人じゃないSさんに驚いた。

芸人S「ああ!ごめんごめん!言ってなかった。一緒に飲んでんだ。」

「初めまして…リナです」

芸人Sさんはリナという女性と飲んでいた。

どうやら芸人Sさんの追っかけらしく、出待ち率100%のガチファンだった。

参加できる打ち上げも必ず参加している強者だった。

しかも、めちゃくちゃ美人。

清楚なのに媚びた感じもなく喋り方も落ち着いていて、時に見せるキャピついた感じも面白い女性だった。

当時、ボクは25歳。リナは確か1つ下くらいだったと思う。

どうやら芸人Sさんもリナのことがお気に入りだったようで、リナがトイレに立つ度に

「めちゃかわいくない?」

と聞いてきた。

その日の夜は居酒屋で3時間くらい飲んだあとにもう一件ハシゴし、朝までカラオケに行って始発で解散した。

Sさんは終始上機嫌だった。

2日後のことだった。

Sさんから

「リナがヘッコポくんのLINE知りたいって言ってるんだけど教えていい?」

と連絡があったので断る理由もなく快諾した。

リナは連絡先を交換した瞬間からフルスロットルだった。

「おはよう」「おやすみ」LINEから
「早く2人で会いたいな」など、

もはやボクたちは付き合ってる?
と勘違いするようなLINEが送られてきていた。

しかしボクは自制していた。プルプル自制していた。

理由は一つである。

Sさんのお気に入りの女性、しかも大ファン。

どうしても1歩踏み出せなかった。

一応、理性の鬼と言われている。

「なんか知らんがイイ感じだが、いっていいのか?」
「いや、ダメだろSさんもお付き合いしたそうだったし」
「いやでも可愛いんだよなちくしょう」

揺れているボクの気持ちを嘲笑うかのようにリナから

「ヘッコポの家に行ってもいいかな?」

迷った挙句、ボクはこう答えた。

「あ、朝なら来てもいいよ…」

なーにが理性の鬼だばかやろう。

そして約束の日の朝、8時に最寄り駅である代々木駅まで迎えにいったのだ(今考えるとかなり早い時間だ)

家にあがったリナは

「うわー!一人暮らしの男の部屋って感じ!」

と、ついさっきまで散らかっていたのを見透かしたようにバカにしてきた。

うちにはベッドしかないので、しばらく横に座って喋っていると急にリナが寝っ転がりだした。

「ねえ、ヘッコポ…。ヘッコポも横になってよ…」

(いやいやいや、おいヘッコポ!たこすけ!手を出すなよ!Sさんのお気に入りだぞ!義理深い男だろ!)

そんな心の声は空に溶けていき、気付いたら僕も横になっていた。

顔の距離20センチだ。

どちらからともなく💋していると、違和感に気付く。

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