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2024年3月の記事一覧

「それでも母親になるべきですか」 ペギー・オドネル・ヘフィントン

後半259〜296ページは引用文献の掲載になっており、かなりしっかりした感じの本。事例はほとんどアメリカのもの。 ・少子化の原因はヨーロッパ式の家族観(核家族) ・「母親にならない選択」は歓迎されない 1章 いつも選択してきたから中絶の歴史 ▶️ 1800-1830年ではアメリカ人女性の妊娠「25〜30回につき1回」の割合で中絶処置が行われていたが、1860年になると「5〜6回に1回」に増えている。 ▶️ 1821年から1880年にかけて、すべての州で中絶が違法となった

ランダム/まぐれ/運の世界

運の要素についての書籍3冊。タイトルは「ビジネス書」「自己啓発」の要素が前に出されているが、内容はそこまでではない。 まぐれ(この本は、そこまで運の要素にフォーカスしているわけではなかった) ▶️ 合理的なモデルが普及するとは限らない ▶️ ビュリダンのロバの話。占いなど、ランダムな結果を使って選択肢から選んでしまうという方法 ▶️ 場当たり的に作られた法律 ▶️ 日々の値動きにつけられた解説は、ほとんどこじつけ。 ▶️ 重要なシグナルは変化率の大きさである。2%の

「身銭を切れ」 ナシーム・ニコラス・タレブ

『ブラックスワン』『反脆弱性』から続くシリーズ。リスクテイクと、職人にまつわる箇所を重点的にまとめました。 リスクテイク 映画「マトリックス」のような精巧な仮想現実で時間を過ごしたとしても、それらは本当の経験とはいえないという箇所。ジョセフ・キャンベル(「神話の力」「千の顔をもつ英雄」)も、似たようなことを書いているような気がする。 人生が停滞する原因は、リスクを取らず、安全な道を選んでいることが原因ではないのか? 職人と技術職人というものは、仕事の対価である金銭は二の

表紙の良さが8割

「デイトレード」は教科書的な本として広く紹介されている。 表紙(装丁、タイトル文字)のイメージから、少なくとも50年は読み継がれている名著と思い込んでいたが、よく見たら2002年刊行、著者のトレード歴12年と書いてあったので驚いた。 内容的に買って損はないとは思うが この本がロングセラーになっているのは、表紙の力が8割だと思う。守先正さん(モリサキデザイン)のグラフィックデザインが本当に格好いい。  ・テクニカル分析(チャート)  ・2日〜2週間の短期  ・個別株 著

「共感する女脳、システム化する男脳」

共感することが得意なタイプの脳(EQ>SQ) システム化(パターンを見つける)が得意なタイプの脳(EQ<SQ)  後者の極端なケースがアスペルガー症候群、自閉症と呼ばれる状態になるが、それにまつわる実験や検証について書いてある書籍。巻末には参考文献と一緒に、EQ、SQ、AQのテストが付録されており、自分の脳のタイプを調べることができる。  この記事ではASD(アスペルガーの人)の特徴を引用するが、これは彼らを攻撃する意図ではなく、同じ悩みを持つ人に共有されることを目的とし

「いじわるな遺伝子」

幸福・豊かさと幸福度は、比例して増えるわけではない。 刑務所 ・毎日同じメンバーと顔を合わせなくてはならない環境では、自尊心と名声は非常に大切なものになる。刑務所、会社、学校など ・シベリアの強制収容所 公式にはフィクションとされているが、作者(アレクサンドル・ソルジェニーツィン)の個人的経験が元になっている。 こちらの小説では、主人公がひどい環境に身を置きながらも「幸せ」であることに焦点があてられているという(未読なので早速注文した)🐰💬 身体・1981年にI