稚児の祝詞

思い出したことのひとつに、小6のころ、稚児行列に参加してその代表として祝詞を奉納?したことがあった。稚児行列の定義ってなんだろ、と思ってぐぐったら、通年行事としてあるものだということを初めて知った。このときのやつは通年行事としてのそれではなく、単発だった。ググってみたけど、そういうのはヒットしなかった。

わたしがやったやつは、町内の神社から、これから開かれるお寺に向かうやつ。ご挨拶的な意味合いだったのかな?町内の神社は建立するときに、わたしの曽祖父が尽力した、と祖父や母から聞かされたものだ。他の建立メンバーからは、なかったことにされているが、とも。
祖父に稚児代表として祝詞を上げてほしいと言われて、中学受験の勉強のさなか、お寺へ何度か練習に行った。所作や祝詞の上げかたなんか、知らなかったからな。抑揚をつけるとか、歩き方とか、色々あったんだけれど、今となっては細部までは思い出せない。

当日は衣装を着る必要があったので、神社に集合して着付けと化粧をされた。他にも子どもたちが着付けをされていた。神社からお寺までは歩いて10分かからないくらい。練習の時とは違い、たくさんの大人がお寺の中にいて、特にスーツのおじさんがいっぱいいた。
祝詞をあげるために練習した歩き方で本尊?のところまで歩く。スーツのおじさんたちはみんな頭を下げていたっけ。
本尊の前で、これまた練習した祝詞を奉納した。間違えずに終えてホッとした記憶がある。終わったあとはお菓子をばら撒いていたような気がするけれど、それも理由が謎…。今となっては、ちゃんと聞いておけばよかったなぁ、おじいちゃんにでも。

受験勉強の合間に突然振られたことだったけれど、貴重な経験だった。今では思い出すことがあんまりない出来事なんだけど、記録として。

ちなみにその稚児行列をしたお寺は、今、廃寺になっているらしい…。誰も住職たちの行方や、いつごろ廃寺になったのかもわからない、なんとも言えない話。



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