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こどものやる気を起こさせる方法

勉強や習い事について子供に興味をもってもらえなくて困っている人向け。

「簡単すぎて、ツマラナイ。」
「難しすぎて、やりたくない。」
子供にこういう発言をされたことはないだろうか?

実はこれは、子供のワガママではなく。
大人の配慮の【適切さが欠けている】ために起こるのだ。

それでは早速、何の適切さが欠けているのかお応えしていこう。
それは【課題設定ゾーン】だ。


【適切な課題設定ゾーンとは?】

人間が頑張れるとき、興味をもてるものにはゾーンがある
それは、少し頑張って手を伸ばせば届きそうな領域のこと。
途方もない壁を登る気にはなら無いけれど、
ジャンプしたり、道具を使ったり工夫すれば、
手が届くかもしれないと想像できる壁は乗り越えてみたくなるのだ。

この「頑張れば出来そう!」と想像できるゾーンの課題を提供してあげることが重要である。
つまり、冒頭の例は言い換えるとこうなる。
「簡単すぎて、ツマラナイ。」→低すぎる壁
「難しすぎて、やりたくない。」→途方も無い壁
どちらもゾーン外なのがお分かりいただけるだろうか?

このゾーンを【発達の最近接領域 zone of proximal development】という。   

レフ・ヴィゴツキーの心理学理論


【発達の最近接領域を用いる】

適切な課題設定ゾーンを理解した上で
大人またはエデュケーターの役割は3ステップス。

①子供一人ひとりのゾーンの見極め。
/子どもが一人で遂行できる範囲
/子どもが一緒または助けを借りてなら、できそうな範囲

②近い将来できることを伝える。
/今はまだ子ども一人ででは、できないけれど助け(工夫)があれば成長してできることを伝えるのだ。(信頼)
/注意すべきなのは、期待というプレッシャーでなく、あくまで信頼。
/前もって伝えることによって、やる気が起こさせる助けになる。

③補助輪になる。
/手取り足取りではなく、正解にまっすぐに向かわせるのではない。
/「一緒に」という補助輪になる。
・できそう、でもできない→原因を一緒にさぐる
・コツがわかればできそう→コツを一緒に見つけ出す
・やり方は問題ないはずなのにできない→根気よく一緒に見直す


【イタリアの例】

発達の最近接領域 zone of proximal developmentを活かした
エデュケーターの心得を紹介しておく。

「足場づくり scaffolding」
             レッジョ・エミリア・アプローチ(ZPD)

・注意して聞く-待つこと
・討論の焦点にについて個々の考えを探し出すこと
・子どもがしたこと、考えたこと、決めたりしたことを思い出すように援助すること
・子どもに情報やアイディアを提供すること
・子どもの思考が散らないように、社会的・認知的な過程が続くように十分介入すること


まとめ

子供がゲームをクリアしていくことが好きなのは、練習やトライを重ねることで達成出きるからだ。遊びのなかで飛躍をとげようとするのが子供たち。夢中になれるものが「勉強」と呼ばれるかあるいは「科目」「習い事」「ゲーム」なんとカテゴライズされるかは子供にとっては重要ではない。
こどもは発達の源泉そのものだ。


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