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【 #ヒトシネマ 】見てほしいとも見るなとも、私は言えない

※今回の映画「マザー!(2017・米)」は見る人を極めて選ぶタイプの映画であると私見します。なので本記事のタイトル通り本映画については「見てほしい」とも「見ない方がいい」とも言わないことにします また、映画のクリティカルな部分に触れるレビューとなりますことご了承ください。



……よろしいですね?それでは始めます。

こんばんは、ヒトシです。今月は高予算大作を連発していたためちょっとアクションから離れたやつを見ておこうということに決めてザッピングしたところ、ひとつの画像に行き当たりました。今作のポスターです。なんというか目力が強い。あらすじと薄ら噛み合わない。そのまま再生ボタンを押す構えをしていたところ、懇意にしていただいているフォロワーさんが悲鳴を上げ、別のフォロワーさんにも心配された。つまりこれは……?よく分からなくなった私はとりあえず再生ボタン行為し、そして……目を疑った。

【あらすじ】詩人とその妻は、街から遠く離れた一軒家に2人で暮らしている。ボロボロだった家をなんとか修理し、決していい環境とは言えないなりにも睦まじく暮らしていた。そんな二人の家に一人の男が現れ、詩人は「1晩泊めてやろう」と提案する、不安を抱きつつ提案を飲んだ妻であったが、その日から少しずつ家に「変化」が強い起きはじめる……。

【注意:ここからのレビューは「既視聴者向け」の部分を含みます】
……まさかここまでキリスト教の要素が濃いとは思わなかった。あの2人が「その2人」ならその両親とはつまり……ということになるし以降の展開もある程度何を当てはめたかが分かる。なまじ知識がある故にフルパワーで殴られる。殴られて続けて意識がぼんやりしてきた頃にヒトの情念を煮凝らせたようなスープを飲まされ、また殴られては飲まされる。そろそろ殴られないのでは、と思った直後にまた殴られる。傷、異変、有機性、薬、貪婪、強欲、無理解、破壊、狂信、「与える」ということ。与えても与えてもまだ足らず、しかしてその先は……

世の中には「勧めたいとは言い難く、いつか見つけて覚悟も出来たら見てほしい……と胸の内で勝手に思う映画」があります。今作はまずその手の一本と呼んで差し支えないのかもしれません……

【まとめ】
寓話:4.6/5.0(敬虔さはこの映画を見る上で最高にして最悪の条件……かもしれない)
「せい」:3.9/5.0(適宜変換しておいてください 何にせよ濃い!)
「さん」:測定失敗(終盤の「さん」は密度が桁違い)



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