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  • 明日の風に乗って

    自作小説です。

  • 星は二度願いを聞いてくれる

  • 恋の魔法とベルサイユの夢

    夜が訪れると、ベルサイユ宮殿は特別な魅力を放ち始めました。満月が空高く輝き、月光は水面を照らし、宮殿を幻想的な光景に変えたのです。

  • ナイトメモリー

    近未来のメガシティ、ネオヴェネツィアは、光と影が交錯する巨大な都市。若き科学者レオンが暮らしていました。彼は、遥か遠くの惑星コロニー、テラノバに住む有名な芸術家エレナに心を奪われていました。

最近の記事

明日の風に乗って(7)

 アキオは番人と話す機会がありました。番人は年老いた男性で、彼の言葉には重みがありました。番人はアキオに、人生は光を追いかける旅であると語りました。しかし、それは外にある光だけではなく、自分の内側にも見出すことができる光だと言いました。この言葉がアキオの心に深く響き、彼は自分の内側にも希望の光を見つけることができるという真実を理解しました。 灯台からの帰り道、アキオの心は前よりもずっと軽くなっていました。彼は自分自身の内面と向き合う勇気を持つことの大切さを学びました。その旅は

    • 明日の風に乗って(6)

       最後に、老人は自身の日記に、一つの重要なメッセージを残しました。「希望の光は、心が求めればどんな霧の中にも現れる」と。この言葉は、彼の経験と智慧が凝縮されたものであり、後世の人々へのメッセージとなりました。 アキオはその言葉を胸に刻み、灯台からの帰り道、心に新たな光を感じていました。彼は自分の旅が、単なる光を追いかける旅ではなく、自分自身の希望と向き合う旅だったことを理解しました。そして、彼は、その希望の光を、これからも胸に宿しながら歩んでいくことを誓いました。  アキオ

      • 明日の風に乗って(5)

         日記には、かつてこの灯台を守っていた老人の物語が記されていた。老人は遠くの船を導くため、毎晩灯台の灯をともし続けていた。そして、最後には「希望の光は、心が求めれば、どんな霧の中にも現れる」と記されていた。 老人は毎晩、灯台の最上階へと狭い階段を登り、夜通し灯を守りました。強風が吹き荒れ、冷たい雨が降りしきる中でも、彼の決意は揺るぎませんでした。孤独との闘い、そして自然の荒々しい力との対峙の中で、老人は希望の象徴となっていきました。  彼の生活は、単調なルーティンで満たされ

        • 明日の風に乗って(4)

           霧は晴れ、光はその正体を明らかにする。それは古い灯台だった。灯台は廃墟となっているはずだった。アキオが灯台の扉を開けると、中からは温かな光が溢れ出てきた。部屋には、古い地図と日記が置かれていた。 灯台の内部は意外にも手入れが行き届いており、穏やかな雰囲気が漂っていた。壁に掛かった古ぼけた絵画、長い年月を感じさせる木製の家具が並び、そこには人が生活しているかのようであった。アキオの目を引いたのは、中央のテーブルの上に置かれた古い地図と日記帳だった。地図はこの灯台が建つ山と周辺

        明日の風に乗って(7)

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        • 明日の風に乗って
          7本
        • 星は二度願いを聞いてくれる
          0本
        • 恋の魔法とベルサイユの夢
          0本
        • ナイトメモリー
          0本

        記事

          明日の風に乗って(3)

           疲労と疑念がアキオの心を誘惑する。「自分は何故、こんなに苦しい旅をするのか。」と自問自答する。そのたびに、山頂に見える不思議な光が、彼の心を捉える。それはまるで、彼を呼ぶように輝いているかのようであった。その光は、時に弱く、時には強く見え、アキオの心情を揺さぶり続けた。 道は更に険しくなる。時には岩が多い斜面を登ることもあった。彼の手は傷つき、服は泥で汚れた。しかし、頂上への憧れは彼を前進させる。山の美しさと険しさが交錯する中、彼は自分自身と対話し続ける。過去の失敗と反省、

          明日の風に乗って(3)

          明日の風に乗って(2)

           彼は、霧が立ち込める小道を歩き始める。足元は霧に覆われていて、先が見えない。しかし、アキオの心は不安よりも、好奇心で満たされていた。彼はこの旅が自分にとっての大冒険になることを知っていた。未知の世界を探索することに胸を躍らせていた。朝の光が少しずつ霧を晴らし、新しい世界が、アキオの前に広がりだした。彼の一歩一歩は、これまでの生活とは異なる、新たなエピソードへと踏み出しているのだった。  彼が山の麓にたどり着いた時には、霧は少し晴れていて、山頂への小道が見え始めていた。その

          明日の風に乗って(2)

          明日の風に乗って(1)

           霧が町を包んだある朝、少年アキオは目を覚ます。部屋の小さな窓からは、いつもなら見える山々の輪郭も見えないほど霧が濃かった。しかし、彼の心を捉えたのは霧ではなく、遠くの山の頂に見えるわずかな光だった。アキオは、その光が何であるか分からなかったが、不思議と引かれる感覚を覚えた。彼は決心する。光を追いかけることに、、、。  アキオの旅は単なる冒険ではなく、内なる声に応じる行動でもあった。普段見過ごされがちな不思議なことや美しさに目を向けさせる。霧の中を進む彼の足取りは、未知への

          明日の風に乗って(1)