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受け入れる、受け止める

宇宙で起きていることは、すべて正しい。

「正しい」と言うと、評価しているように聞こえてしまうが、他に当てはまる言葉が今ひとつ思い浮かばない。強いて言い換えるなら、「宇宙で起きていることは、すべて『その通り』である」というのが私が表現したいことに近いのだが、この文章は説明なしでは意味がわからないだろう。

すべて、正しい。すべて、その通りである。不思議なことも、理不尽なことも、意味がわからないことも、起きていることはすべて、「その通り」であって、他に「本来あるべきこと」があるわけではない。

並行世界はある。それぞれの並行世界の中で、それぞれ「正しい」ことが起きている。自分の意思で選択した行動は、並行世界の中でその選択をした世界として展開している。別の選択をした世界もあり、そこでも「正しい」ことが起こり、積み重なっていく。どの選択が「正しかった」とか「間違っていた」とかはない。すべての並行世界が「正しい」のだ。

苦しみも、借金も、恥ずかしいことも、病気も、すべて、宇宙の中で起こる出来事だ。大金持ちの生活も、尊敬されることも、気力体力の充実も、同じく宇宙で起こる儚い出来事だ。

自分にとって良くないことがあった時、それを誰かのせいにしたい、外部要因のせいにしたい、私は悪くないと思いたいのは、自然な感情だ。実生活の上では、法的な意味で、道徳的な意味で、また人倫の点で、「私の責任ではない」ことがたくさん起こる。

しかし、過去に起きたことを変えることはできないという意味で、実生活上の存在としての「物事の責任の所在」云々とは別に、宇宙で起きていることをすべて受け入れる覚悟を持っていた方が良い。

瞑想している時、宇宙の中で、今、ここに私がいることが奇跡だと感じることがある。私にできることは、宇宙の中に私という出来事が起こったことを感謝して、整えることで、少しでも長く安定しているように試みることだけだ。

「私」が宇宙の中で、少しでも長く安定しているということに意味があるかといえば、ないのだろうと思う。ただ、私はそうしたいから、そうする。そしてその行動も「正しい」出来事である。結果的に長く安定できなくても、それもまた「正しい」出来事だ。

「すべての物事に感謝する」というような教えがよくある。それができるようになるのが良いことは間違いない。そして、その第一歩は、すべての物事を受け入れることである。

受け入れることが難しいときは、まずはただ物事を見つめることから始める。どうしても感情が湧き起こるのを止められないなら、見つめるのもやめて、受け流して忘れてしまうと良い。これまでにも、いろいろな理不尽などを経験しながら、いつしか忘れてきたはずだ。

良くないことが起きた後、イライラし続けたり、思い悩んだりしているのは、実はそれをしたいからしているに過ぎない。逆説的に聞こえるかもしれないが、イライラするのが楽しい、悩み続けるのが楽しい、だからそういう行動が好きだという人はたくさんいる。あなたもある時、そういう状態に陥っているかもしれない。

イライラするのが本当に嫌なら、悩むのが本当に嫌なら、それを意図的に止めればいい。そして、受け入れる。それがダメなら、忘れる。そこから先、「感謝する」まで行けたら良い。恨みを抱いた相手にすら、感謝することは訓練次第でできるようになる。

自ら進んでイライラし続け、悩み続けている必要はない。宇宙で起きていることを受け止め、受け入れるよう努めるのが良い。

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