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最後の言葉

千葉の藤野です。
すっかり秋の気配ですね・

森屋さんのブログを読んで、今の私と娘の関係が重なり、素直に表現できない親子の関係にせつなさを感じています。
もっと素直に気持ちを伝えられたら楽なのに、親子って難しいですね。

その点、動物は素直で、いるだけで私を癒やしてくれます。
動物好きな私は、一番下の子が3才の頃から犬を飼い始め、今は家の外に犬が2匹、中に猫が4匹います。

そのなかで、最初にわが家の一員になった8才になる犬(ナナ)が今死期を迎えています。
今年の8月に右前足がつけない状態になり、骨折してしまったのかと病院へ連れて行ったところ、骨肉腫の疑いがあるといわれました。
数日後、精密検査を受けた結果、余命3か月でしょうとのことでした。
これからの残りの時間、私達に何が出来るだろうか、どうしてあげるのがいいのかを子ども達と考えながら日々を過ごしています。

みるみると腕が腫れあがり、あっという間に動くのもままならない状態になりました。
その腫れ上がりむくんだ腕を見て、中3の息子が毎晩1時間程、冷やす役目を担ってくれています。

36㎏もあるうえ、落ち着きのない犬なので、これまで子どもたちはあまり世話という世話ができませんでした。
息子は最後にできることとして、毎晩腕の腫れを冷やして楽にしてあげることを選びました。
私は部屋の中から息子の話し相手として一緒の時間を過ごします。
苦しんでいる犬の姿を見て何かしてあげたいと無償の愛を注ぐ息子の姿が嬉しく、そのまま大人になってほしいと思いながら、眺めています。

とても痛くて一日中寝ているだけなので、安楽死という選択も考えているのですが、頑張って生きようとしているナナの姿を見るとその選択はなかなかできません。
それならば、生きている今、ナナにとっていいことをしてあげたいと息子は言っています。

息子が小1の時にナナはやってきました。4ヵ月だったナナは息子の体重と同じ19㎏でした。1年も経つ頃には30㎏を超えていました。
今は小6の娘がやっと同じ体重になりました。自分より大きな犬と散歩していた姿を思い出します。
高2の娘は小4でした。玄関が大便だらけになったのを学校から帰ってきた彼女が掃除してくれていました。今でも感謝しています。
犬といえどもきょうだいみたいなものなのです。

亡くなることは悲しくて辛いけど、ナナとの間には、たくさんの思い出と優しい気持ちが育まれたと思います。
あんまり遊んであげたりできなかったけど、ナナはいつでも全身で嬉しさを表現してくれました。
みんなナナのことが大好きです。

まもなく旅立っていくナナにありがとうを捧げたいと思います。

2018年10月22日
千葉県/藤野美奈
NPO法人ハートフルコミュニケーション認定ハートフルコーチ



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