「22卒向けに採用サイトってホントに必要?」と感じているベンチャー人事に読んで欲しい、トレンドと制作のコツ。
八月も中旬に突入。夏といえば「インターン!」「合同説明会!」が就活市場での当たり前でしたが、今年はコロナウイルスの影響もあり様々な変化が出ています。
混乱を極める21卒の先輩たちの様子を見て、22卒学生の動きが早まっているのも事実。一部の企業はすでに22卒向けの採用サイトの公開を始めており、企業側もしっかりと準備をして22卒学生への情報提供を行なっていかなければならない時期に突入しました。
今日は、「22卒採用サイトのトレンド」と「制作のコツ」について、採用コンサルタントの目線からまとめてみたいと思います。
▼とりあえず読むのはめんどくさいからビジュアルで教えて!という方はこちらのWPをご覧ください!
ベンチャー企業の採用サイトの位置付けってなに?
個人的に採用サイトを眺めるのが大好きです(これは完全に私の趣味の話!)。企業の色、どんな学生が欲しいのか、そのサイトに詰まっているのを見ると胸が熱くなります。
しかしながら、新卒採用のページを作っているのは大企業が主、ベンチャー系の会社では新卒採用を行なっていたとしても採用サイトは存在しないことがほとんどです。でも……
本当にそれでいいんでしょうか?
大企業の新卒採用ページは、基本的にGoogleなどの検索エンジンから「指名検索」されることを前提に作っています。名の知れている企業だからこそできることですね。それを見ていると、「ベンチャーのうちが採用サイト作っても、そもそも見てもらえないし検索してもらえなし意味ないかも……」と感じてしまうのも頷けます。
しかしながら、「それだともったいない!」というのが採用コンサルとしての所感です。実際、新卒の学生の58.9%が個別企業のホームページが志望企業の研究に有益と答えています。
※引用元: https://www.disc.co.jp/wp/wp-content/uploads/2019/08/201908_homepagechosa.pdf
さらに、今年から来年にかけては残念ながらコロナで「個別企業の説明会」「インターンシップ」「合同説明会」など、多くの学生が利用する研究チャネルの開催が縮小・停止される兆しです。
正直、今ここで就活サイトを頑張らずにどうする!! というのが本日一番お伝えしたかったことです。
指名検索で見てもらえないかも知れない、という不安は簡単です。見てもらえる導線を作ればOK! そのお話も、後ほどしようと思います。
結局、学生が見ているのはどこなのか
これは2020年卒の学生に対してマイナビがアンケートを取った時のグラフです。学生が新卒入社先を探す時に重視するポイントが並んでいます。
* 引用元:https://www.mynavi.jp/news/2019/04/post_19872.html
1位は「安定している会社」。39.6%です。コロナの影響で、この”安定性”を求める傾向は今年も高くなるのではないかと予想されます。一方、続く2位は「やりたい仕事ができる会社」。ずっと高水準だったにも関わらず近年は減少気味ですが、それでも35%超。
3位は給料の良さ、それ以下は僅差です。逆に、「親しみのある会社」に入社したい、「有名な会社に入社したい」と答えた人はあまり多くないようですね。
これでお分りいただけたでしょうか。「うちはネームバリューないから、作っても意味ないよ……」というのはもったいないのです。作って、見てもらえる導線さえ設計できれば間違いなく学生が求めている情報の提供ができます。
冒頭でお伝えした通り、22卒学生の就活の動きは早まっています。実際に、OB/OG訪問やスカウトサービスへの登録者数も例年のこの時期に比べて明らかに増加しており、まさに先手必勝状態。
新卒向けにスカウトを送っている、SNSをやっている、オンラインでの説明会をしている……そこからもう一歩進んで、”採用サイト”を作り、そこできちんと学生が求める情報を伝えることができれば、会社に興味を持ってくれる学生を強く惹きつけることが可能なのです。
ビジュアル重視×コンテンツ×SNS活用で”見られる”サイトを作る
トレンド1:SNS活用
2020年は人事や採用担当がSNSを多く始め、Twitter経由での採用に関するつぶやき、情報が急増しました。この流れはまだまだ続き、多くの企業がSNSの活用に関して前のめりになっています。
先ほどお伝えした、「サイト作っても見てもらえない」問題に関しては、SNSとの合わせ技で解決していくのがオススメです。たとえば、新卒採用担当の社員が定期的にサイトの情報を伝えたり、会社のSNSのプロフィールに新卒向けのページを貼っておいたり……。SNSを通じて新卒学生と接点を持ち、そこから興味を持ってもらった上でサイトに誘導することができれば完璧です。
✔︎ サイトを持っていれば、SNSで伝えきれない自社の魅力や情報が伝えられる
✔︎ 細かい情報などはサイトで伝え、SNSでは魅力の訴求に徹底できる
✔︎ 新卒向けの採用コンテンツをサイトに集結させることで、興味を持ってくれた人にたくさんの情報をわかりやすく見てもらえる
トレンド2:ビジュアル訴求
22卒向けのトレンドとしては「動画」や「写真」を用いたビジュアル訴求がオススメです。というのも、コロナによって直接会うチャンスが減った今、動画や写真で会社の雰囲気を伝えることが難しくなっていることが挙げられます。
上の図で「難易度が上がる」と書かれている、オフィス紹介・施設紹介、職場の雰囲気を伝える……などのコンテンツは動画で準備しておくのがトレンドです。例えば、Yahoo!社も新卒向けに動画を作っています。
動画の中では、実際の社員さんへのインタビューをベースに「新卒の仕事内容」「職場の雰囲気」「フリーアドレス制などの魅力」を訴求しています。8分間にまとまっているため興味を持ちやすく、見やすいのも魅力。このような動画コンテンツを採用サイトに配置していくのも、伝えたい情報が伝わりやすいため流行しつつある手法です。
✔︎ コロナによって伝えられなくなった部分は動画や写真のビジュアルで代替できる
✔︎ ビジュアルが揃っていることで、働いた後のイメージを想起させやすい
トレンド3:採用コンテンツ
今まで中途転職者向けのものが多かった、文字による採用広報用記事ですが、これを新卒向けに作る動きも高まっています。
先ほどの図の通り、新卒の学生さんは人事が思う以上に「自分がやりたいことをできるか」を職選びにおいて重視しています。一方、多くの採用広報用コンテンツは会社の人や福利厚生にのみ着眼点をおいたものが多く、本当に学生さんが欲しがる情報を書けていません。
採用広報用コンテンツを作るときは、最低限以下の四つの魅力が網羅されるようなコンテンツを用意しましょう。
1) 企業理念や哲学の魅力
2) 人・文化・社員の魅力
3) 仕事内容や事業内容の魅力
4) 福利厚生・特権待遇の魅力
これらを採用サイトに組み込むことで多くの情報を届けることが可能になります。
制作時のポイント
最後に、新卒向けの細腰サイトを作るときのポイント、というか、絶対に押さえてほしい項目をお伝えします。
①採用コンセプトは必須
これは、日本における「採用コンセプト」という言葉の認知率が100%になるまで言い続けようと心に決めていることなのですが、採用サイトを作るなら絶対に、絶対に採用コンセプトを決めてください。
採用コンセプトって何?という方はまずこちら。
採用コンセプトを決めると、自ずとサイトに載せる情報などが確定してきます。個人的にすごく好きな採用コンセプトをいくつか載せておきますね。ご参考にしてください!
サイトのトップに採用コンセプトが置かれているだけで、「どんな人材を求めているのか」「(学生視点から)自分の価値観にあっているか」が判断しやすくなります。スクリーニングの役割も担っているので、”採用サイトのトップページにどんな言葉をいれたいか?”をまず考えて見てください。
②とにかく分りやすくすべきは”仕事内容”
上に乗せたデータからもわかるように、学生さんは思った以上に「仕事内容は何か?」を気にしています。会社のネームバリューや、給料よりもまず考えているのは仕事内容なのです。
まずはこの、仕事内容(=事業の魅力、仕事の魅力ややりがい)をどのように伝えるか、どうしたら適切かを考えましょう。
会社を良く見せようとして、なんとなくふんわりとした情報だけを載せるのは絶対にNG。
さらに、こんな”仕事内容の説明”もNGです。
<業務内容>
・採用コンサルティング業務
- クライアントとの定例業務
- 採用広報記事の作成
- SNS運用
より良いページを作るためには、事業内容の掘り下げを行えるようなコンテンツの掲載が必須です。ただ羅列して描くだけでは絶対に業務のおもしろさは伝わりません。現場メンバーの声、実際の仕事のこと、スケジュールなど掲載できることはたくさんあります。まずはここから手をつけてみるのがオススメです!
採用サイト制作時の”10個の間違い”
HeaRでは採用サイトのや採用オウンドメディアのコンサルティングも承っています。そのときによく聞く、”もったいないなあ”という認識の間違いがこちらの10個。
もしひとつでも引っかかるものがあれば、ぜひこちらの資料をご覧ください。採用サイト制作のポイントや、うまくいくためのTipsが書いてあります。おすすめです!
スタートアップでがんばっております。ぜひ翼をさずけてください。