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パーキンソン病とは(訪問リハビリ目線)
パーキンソン病は特に訪問看護ステーションの訪問リハビリでご相談が多い病気です。病態の把握や保険システムがややこしいのですね。
訪問リハビリのために、病気の説明をすると「え!そんな病気なのですか?」と目をまんまるくされることが少なくありません。
相談が多いですが、「どのような病気なのか?」を大枠でわかりやすく解説している資料が少ないのも事実。
今回はリハビリ療法士の目線から一般の方、介護従事者の方へ向けて「わたしが解釈している範囲」でお伝えし、初のシリーズ化に挑みます。
在宅生活でパーキンソン病はどんな病気なのか?
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パーキンソン病は「慢性進行性疾患」です。
慢性(経過が長びく) 進行性(症状がすすんでいく) 疾患(病気) です。
しかし、結論からおつたえすると、パーキンソン病は「その病気ですぐに命を脅かす病気」ではありません。
なので、診断をされてからも長いお付き合いが必要となる病気です。
脳の病気であり、その影響で体を動かしにくくなる病気です。
病気の進行にあわせて医療や介護を選んでいくのです。
パーキンソン病はなぜ、よく耳にするの?
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難病として国から指定されている病気は338疾患もあります。
その中で、指定難病として医療費などの補助を申請し、受給を受けている数は、なんと1番多いのです。
難病として、医療者が頻回に訪問をできたり、費用が高くなる医療費を手厚く助成してもらえる厚生労働大臣が指定する「別表7疾病」にも該当します。
※過去に別表7については過去にnoteしましたので、ご参照ください。
パーキンソン病の発生機序
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簡単にズバッと発生機序を説明すると、
脳内でドーパミンという物質が少なくなります。
それによって、からだが滑らかに動くための調整機能が低下します。
からだは「ちからを入れる」だけではなく、滑らかに動くために「抑制のコントロール」をするのです。
その抑制する機能が低下し、4つの主症状が出現します。
パーキンソン病の4大症状
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滑らかに動かすことができなくなり、
「振戦」‥手足が小刻みに震える
「筋固縮」‥力を抜くことができず、こわばった状態になる
「無動」‥動きが小さく、動きだしにくくなる
「姿勢反射障害」‥バランスが悪くなる
4つの大きな症状がでてきます。
病気を患っておられた有名な方のひとりはモハメド・アリ氏でしょう。
特に、アトランタオリンピックで聖火を点灯するシーンで4大症状の1つである「振戦」がでています。
病気に立ち向かい、大衆の前で堂々と点火された有名な動画を紹介します。
※0:40~1:10で「振戦」の症状が出ておられます。
動画のように小刻みに、繰り返し震えが出ているのがわかります。
※パーキンソン病の症状は個人差が大きいので、すべての方が出るわけではありません。
パーキンソン病の平均寿命は?
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慢性進行性疾患ではありますが、平均寿命は大きくは変わりません。
平均して2〜3年少ないほど、といわれています。
さきほど動画で登場したモハメド・アリ氏は1996年にアトランタオリンピックで点火後、2016年にお亡くなりになりました。
さきほどの点火から20年の余生を過ごされてお亡くなりになっています。
震えたり、動きにくくなる難病ですが、短命となるわけではありません。
そこを考えても、長く付き合う視点が必要だと分かります。
そもそも難病に指定される定義とは?
![](https://assets.st-note.com/img/1643301130579-K4DBZPlCVV.jpg?width=1200)
難病として①〜⑥の項目に該当し、指定をされます。
しかし、ここで間違って伝わってもらいたくないのは、
「難病だから在宅を続けられない」や「生命の維持が困難」と短絡的に直結はしない、ということです。
もちろん、「全か無」ですべての方が在宅ができると言っている訳ではありませんが、地域医療の資源、ご家族の介護、地域の資源、理解があって在宅生活を続けておられる方々をわたしは知っています。
まとめ
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シリーズとして投稿しますが、まずは病気について①〜③についてお伝えしようとnoteしました。
今後としては、パーキンソン病でよくご質問のある
・介護保険・医療保険の使い分けについて
・特定医療費(指定難病)受給者証について
・どんな病状をたどるのか?
・薬物療法とリハビリテーション
・訪問看護ステーションとしての役割
・在宅生活をラクに過ごす豆知識
などを投稿する予定です。
ぜひ、この記事の続編についてフォローをしていただいてお待ちいただければと嬉しいです。
→次のエピソードはこちらから
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