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介護ほけん、医療ほけん、制度について

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制度は「くらしを豊かにする」ために設計されています。 ただ、知らなければ豊かになる歩みを踏み出すことすらできません。 このマガジンではリハビリにまつわる介護保険、医療保険や制度に…
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#介護

要支援と要介護を分ける「唯一の壁」

生活期(維持期)を担う医療者であっても、案外介護保険を使うための介護認定ってどうやって決められるの?というルールを知らなくて、ケアマネージャーさんと話が噛み合わないセラピストが多くいます。 介護保険制度を理解しているセラピストは少数派それは当たり前の話で、理学療法士全体の1/10しか生活期の介護部門で働いておらず、しかも制度理解が必要な管理者となるとさらに1/10程度となります。そのため、介護保険制度を理解している理学療法士は100人に1人と言っても過言ではありません。(概

サービス担当者会議でリハビリ療法士に聞くべき5つのこと

タイトルで「お!あの会議のことか!」と分かる方は介護サービスに従事されている方、もしくはよっぽど介護保険を理解しているご本人、ご家族です。 正直に言います。リハビリ療法士でも「なにをする会議なの?」って分かってないことが多いです(そんなことも無いか‥)。 そんな療法士へ切れ味の良い刀(しつもん・ぎもん)を担いで、切り込んでいってもらいたい!という、わたしの願いがあります。その手厳しさが明日への良いセラピストを育てるんですね。 もし、今後にこの会議が開催される!となった場

多職種連携は「脳にしみこむことば」を届けよう

医療職から共有される文章ってわかりづらくありませんか? 会話ではつたえやすかったり、つかみやすいのですが「文字」になるとアレルギーが起こっちゃう、と他職種からささやかれることがあります。 しかし、文字でとどけることができれば、仕事の効率化に大きく貢献できちゃうんです。 だって、生活期の現場は電話をかけても「担当者が席を外しています」が、お決まりの多発問題だからです。 今回noteでは医療者側が文章作成で「脳にしみこむように理解」してもらえ、効率化にきっと役立つ方法をお伝

「身体に障害がある者」だけが対象ではない!理学療法士の役割

理学療法士は「身体に障害がある者を対象」としています。 理学療法士法で定められているこの一文は保険を使うために、重要な一文です。 話は変わりますが、自費リハビリテーションという言葉をご存知ですか?そうです、医療保険を使わずに、医療ケアのようなサービスを行ってくださる人々のことです。 自費をする人は、明瞭に言うと「保険制度に縛られたくねぇ!」といって、ワンピースを探しに旅に出ます。 対照的に、医療現場で、リハビリは医療法により、「身体に障害がある者に」と対象が限定されてい

最近、介護畑でウワサの「フレイル」って何?

フレイルとは心身の状態が健康な時より弱っているものの、介護が必要なほどではないという、いわゆる「中間の段階」のことです。 虚弱を意味する「frailty」を元にした言葉で日本老年医学会が2014年に提唱しました。 介護保険の要支援程度の認定、もしくは「そこまではいかないけど、さいきん、足が頼りないなぁ」といった状態でしょうか。 65歳以上の約1割が該当し、75歳以上で急激に増えるといわれています。 運動、栄養、日常習慣の行動が不十分だと、筋力低下や易転倒性が出現し、認