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映画「異邦人」感想文

イメージだけでフランスの映画やろなあ、、って思ってたら、ボンジョルノとかグラッツェとか言っててイタリアか??ってなった、ぐらいの知識で観ました。

舞台はアルジェリアの首都アルジェ、アルジェリアはフランスの植民地だった、らしいです。(出典:Wikipedia)

つまりイタリア人(多分)である主人公がそもそも異邦人。

そんな主人公がフランス司法にいじめられる、って話です。

この二重差別みたいな構造、アメリカとかまさにそうでしょうし(アジア人は黒人と違って視界にも入っていないみたいな)、今の日本でも同じだと思います。ちょっと都会に行けば、アジア系以外の人いっぱいいますし。この春自分が働き始めた業界も、そんなんばっかです。

この映画の主題は2つあって、そういった二重差別が1つ。もう一つは主人公の諦念、今風に言うと冷笑、ニヒリズム。

「不条理」的な文脈の映画のイメージがありましたが、映画そのものは理解を拒むものではなく、伏線バチバチ系です。

前半の主人公の日常が、後半の裁判パートに効いてきます。

そういったストーリー自体の面白さと、後半で語られる諦念的な人生観が、本作が評価される部分なのかなと感じました。

ただ今の自分は、そういう「人生なるようになるぜ」的な話を前提にした上で、「でも元気いっぱい生きていこうぜ」的なモードなので、この映画の雰囲気はあまり刺さりませんでした。

ただ、たらふく飲みながら観たからかもしれませんが、声出して笑ってしまうところは多かったです。

「わたしと結婚したい?」「どちらでも」みたいな。冷笑全開だし、男子校すぎる。

あと個人的にこの映画を観ようと思ったきっかけなのですが、U-NEXTをザッピングしていた時、妙に本作の題名が目につきました。

なんか見覚えあるな、、と思ったら、高校の時の化学のS木先生が授業で熱く語っていた作品でした。

S木先生、ありがとう。

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