ノウハウに全て従う必要はない

TTPという言葉をご存知だろうか。

国際間の取り決めか何かかと思われるかもしれないが
徹底的にパクるの頭文字を取った言葉がTTPである。

ふざけているように聞こえるかもしれないが
真面目なビジネス書にも出てくる言葉なのだ。

私たちが何か課題に直面したときに
改善方法は色々と考えられるが、
多くの場合他の人や会社も同じ課題に直面している。

そのときの改善方法を調査して
徹底的にパクることで改善は確実に早く進む。

これがTTPである。

この考え方は個人のビジネスにおいても重要なので
副業をする人たち界隈でもしばしばこの言葉が出てくる。

Twitterで副業を発信する人の内容を見てみると
必ず誰かに教えてもらうことを勧めるツイートに出会うはずである。

人に教えてもらうこと、そしてそれを参考にすることは
非常に重要なことであるし、私はそこに全くの異論はない。

しかし、TTPを勘違いしている人が多いと強く感じるのだ。

それはどういうことか。

冒頭に書いたようにTTPとは徹底的にパクることであるが
それは一つの事象、課題に対するアプローチに対してのことなのだ。

しかし、それを自分がやろうとしていることに全て当てはめて
全て同じようにしないといけないと思っている人が多いのだ。

例えば服を縫製する工場で出てきた課題に対して改善を考えた時
担当者が出版業界に似たような課題を発見したとしよう。

服の縫製工場の担当者はそのやり方をTTPするが
当然ながら彼らは出版をする訳ではない。

あくまでやり方、考え方をパクるのであって
やっていることが全く違うので当てはまらないことが
多々あって当然なのだ。

にもかかわらず全てを同じようにあてはめようとしても
上手くいくはずがない。

改善手法を知ることも一つの学びであるが
学びとはいいとこ取りの集大成であるべきだと私は考えている。

過去に多くの偉人が残したことからの学びは非常に多いが
それも今の時代に100%マッチするわけではない。

孫氏の兵法から学ぶことはおおくあれど
今の時代に実際に私たちが同じような争いをしているわけではないのだ。

人の意見を参考にすること、そして教えを乞うことは大事だが
そこからどうするのか、何を取り入れるのかを決めるのは
あくまで自分なのだ。

「素直な人は伸びる」これは間違いない事実であるが
素直であることと考えないことは全くの別物である。

素直に何も考えずに人の言うことを聞いて実践して
仮に実績が出たとしても、
自分で考えていない限り決してその再現はできない。

むしろ情報を自ら取りに行って情報を素直に受け入れた上で
そこから自分が何を取り入れるのか決めるのが重要なのだ。

そもそもあなたが目指すゴールと、ノウハウを教える人が目指すゴールは
決して同じではないのだ。
ゴールが全然違う人のノウハウはまさに縫製工場と出版社のようなもの。
全てを鵜呑みにする必要は全くない。

色んなものをいいとこどりをして
あなたのオリジナルに仕上げることこそTTPの本来の姿なのだ。


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