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【イベントレポート】Heart Driven School #8 〜事業アイデアの見つけ方・育て方〜

Heart Driven Schoolについて

スタートアップに挑戦しようと思っても、知識や経験不足のから一歩目が踏み出せない方、踏み出した後の進み方がわからない方に向けた勉強会イベントです。12月17日(火)に、第8回を開催しました!

当日の概要

今回はHeart Driven Fund 投資先であるAnique株式会社の創業者・中村太一さんをゲストに迎えて、HDFでシード投資を担当する熊谷とパネルディスカッション方式で、彼らがどうやって事業アイデアを思いついたのか?に迫りました。
また後半は参加者の皆さんが事業アイデア探しのきっかけを作れるよう、ワークショップを開催しました。

今回も当日のお話をレポートでお届けします!

登壇者の紹介

【登壇者】
中村太一(なかむら たいち)
Anique株式会社 代表取締役CEO
博報堂DYメディアパートナーズ入社。TV・雑誌・WEB・コンテンツ・マーケティング・新規事業立ち上げを経験。 主な仕事に、「実写巨人初登場CF」 「実物大巨人プロジェクションマッピング」「名探偵コナン×Yahoo! JAPAN『仕掛けられた爆弾事件』」「SEKAI NO OWARI×リアル脱出ゲーム『INSOMNIA TRAINからの脱出』」2019年にコンテンツ×ブロックチェーンを組み合わせた新サービスAniqueをリリース。
Anique株式会社

アニメ、マンガ、ゲームなどの優れたアートワークを世界にひとつのコレクションとしてブロックチェーン技術をはじめとしたテクノロジーを活用し保有、売買するサービス「Anique」
【モデレーター】
熊谷祐二(くまがい ゆうじ)

株式会社アカツキ Heart Driven Fund ヴァイスプレジデント
IT企業3社を創業したシリアルアントレプレナー。 2014年にiemo共同代表取締役就任を経て、同社をDeNA社へ売却。 2015年にスポーツテック事業を手掛けるSkyBall社を創業、2018年にアカツキへ売却するとともに、アカツキのesports事業責任者並びにProfessional Esports League(所在地: スペイン)の取締役に就任。2019年7月より、Heart Driven Fund ヴァイスプレジデントに就任。自身の起業・経営経験を元に主にシード期の投資実行、ハンズオン支援を手掛ける。

どうやって事業アイデアを見つけたの?

起業を志す方々にとっては、事業アイデアの見つけ方は悩みどころです。そこで、2人がこれまでどうやってそれらを生み出してきたかに焦点を当て、お話をしました。どの事業領域にも共通する、ネタを見つける際の重要なヒントになります。

■中村【Anique】
・元々漫画やアニメが好きで、そこの分野でチャレンジがしたかった。
好きなことを追い続けてそれを事業にした
タイミングがすごく大事。中村さんの場合だと、ブロックチェーンというタイミングが出てきて、そこが交差して事業の形になった。
・ブロックチェーンの技術先行で追いかけているのではない(そのパターンだと、技術が転んだ時に難しい時あるよ)
・ファンの声を聞いて、今の事業スタイル。ファンや出版社と向き合って。

■熊谷【iemo】
・iemoのときはスマートフォンの普及=アプリ市場の盛り上がりの時代(2010年くらい)→グノシー、スマニュー(2013)→「スマホに最適化されたメディアは必要になってくるだろう」(これまでと違うメディアの形)
→共同創業者が"インテリア領域好きだからやります"と着想。
創業チームと事業領域の相性の良さ
・海外のベンチマークを見つけて、それがどうやったら日本に適合するかを考えた(そのままではない)

事業領域は異なっても、事業ネタの見つけ方は共通していることが多いことが分かります。2人に共通していることとして、「好きなこと」「時代のニーズ・タイミング」が相まって事業アイデアに繋がっています。

事業ネタを形にするまで

次に、事業アイデアを見つけた上で、どのようにそれらを実際に事業の形にするのかについてお話をしました。事業ネタを見つけた上での、次のステップです。

■中村【Anique】
・形にするまでいろんなアプローチをしてきた
まずアイデアを言葉で書く→いろんな業界の人たちにヒアリング→思考実験→企画書つくってヒアリング繰り返し→実装
(はじめは開発にそこまでこだわらなかった)

■熊谷【SkyBall】
・いきなり全部やっても無駄が多い=できる最小単位の検証からはじめる。
・世の中にあるものをリサーチをするだけで、わかることも多い。リサーチを怠らない。
・動画アプリだったが、初めからアプリ作らずに他の動画サイトにアップしてみて、動画が受け入れられるかどうかの検証からスタート
→その後webつくってからアプリ作った

事業を形にするまでの過程においても、異なった事業領域で共通していることが分かります。まずはできる最小単位の検証からはじめ、リサーチ、ヒアリング、検証を重ねることが事業アイデアを形にする基盤作りになります。

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どうやって情報感度を高めてるの?

上述したように、事業アイデアを見つけた後も、リサーチ・ヒアリングなどを含め様々な角度から「情報」を得ることはとても重要です。そこで、その「情報感度」を高めるためにどうしたらいいの?なにをしているの?という観点からお話をしました。

■中村【Anique】
第一感度をつかまえる(ex:ブロックチェーンの第一人者をつかまえた)
・作品を扱うときは、その作品が大好きな人(情報感度が高い人)にヒアリングする。
・いい質問がいい答えを引き出す=仮説をもっておく。

■熊谷
SNSはパーソナライズで情報が偏ることに気をつける(Facebookによるアルゴリズム操作等)
その領域に詳しい人に会いに行く(仮説をもって、その領域に強い人に会いに行きヒアリング)
・投資家を始めてからは、海外のCrunchbase(TechCrunchのデータベース)を定期的にチェックしてトレンド調査
→どういう業界・サービスが盛り上がっているか知れる、海外先行のサービスの規模感など参考になる

(Crunchbaseでのリサーチ方法)
1:検索条件いれて、アップデートされたら拾っていく
2:関心ある領域に関して、ばーっと勉強する

インターネットやSNSが発達している日常において、表面的な「情報」を得ることは簡単な一方で、アルゴリズム操作による情報の偏りなども起こり得ます。
対象の事業領域に詳しい人・強い人に直接ヒアリングし、「情報」を得ることが情報感度を高める方法として、とても有効であることが分かります。

ワークショップ「事業案をみつける」

パネルディスカッション後、事業アイデアをみつけるためのワークショップを以下のヒントをもとに行いました。他人の課題や大きな課題に目を向けてしまいがちですが、日常の何気ないこと・自身の興味分野から事業案を見つけることができます。
自身で事業アイデアを考えた後、テーブルごとにそのアイデアをそれぞれ共有し、様々な観点にみなさんとても興味深く、楽しんでいました!

・自分自身にタグをつける(ーが好き、どこ出身etc.)
・日常の負をみつける(周りに聞きまくって、その当事者の課題解決。普段から負があったらメモる等)
・市場トレンド、価値観の変化を見つける
・先行事例に学ぶ(リサーチしまくって)

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最後に

起業家や起業準備中の方には課題や不安に思うことがたくさんあると思います。Heart Driven Schoolでは、そんな不安を解決できるイベントを開催していきます。興味がある方は是非ご参加ください!

直近の開催予定

イベント情報などFecabookページに随時更新していますので、ぜひページのチェックもよろしくお願いします^^
https://www.facebook.com/HeartDrivenFund/

Heart Driven Fundについて

起業家 、アーティスト 、クリエイターなど多様な才能へ投資、コラボレーションを通じて価値創出するアカツキの投資プロジェクトです。現在投資からハンズオン支援まで積極的に行なっております。

Heart Driven Fund ホームページ
https://hdf.vc/

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