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「膝の痛みがなくなったおかげで、お店がスムーズに回るようになった女性の話」

患者さんの概要

地元で有名な飲食店をされている60代の女性が、お膝が痛いとのことでご来院くださいました。
40代の頃から膝が痛くなり、お店で2階へ料理を配膳したり、後片付けの時に少し困るようになったそうです。
いくつかの病院で診てもらったそうですが「骨に異常はないから、様子みましょう」と言われたそうで、ご自分でお風呂の中で揉んだり、湿布を貼ったりされていたそうです。
しかしここ最近、平らな部分ではさほど問題はないものの、料理を持っていない状態でも階段の上り下りでは不自由を感じるようになり、特に下りでは手すりを持って横向きにならないと降りることができなくなり困っておられました。
料理の配膳は若いスタッフさんにお願いできても、後片付けや着替えなど2階でしかできないこともあり、なんとかして欲しいとご相談に来られました。

お身体の状態

お話をお聞きした後、検査をさせてもらおうと膝に触れると熱を持っていました。
実際に検査をさせてもらうと、本来なら靭帯で止まって動かなくなっている方向へもグラグラと動いてしまうような不安定な状態も見受けられました。

さらにお話を詳しく聞かせてもらうと、調理をする時は横長な作りの厨房のため反復横跳びのような動きばかりで、配膳や洗い物の時は、ターンをするように身体ごと捻る動作も多いと教えてくださいました。

お膝の構造

実はお膝というのは構造上、前後にしか曲がることができません。(厳密に言えばほんの少しだけ捻る動きもあるのですが、あくまで補助的な動きなので、ここでは詳しい動きは割愛します。)

横向きに歩いたりターンをする時、お膝は単体で動いている訳ではなく、上下にある股関節や足首と連携をとって、それぞれが得意な動きをしてうまく動いています。
しかしながら、この方の場合は膝の上にある股関節がとても硬く、動かせる範囲が極端に狭まっていました。
その結果として股関節がやるべき動きまで、お膝が代わりに行っていました。

本来のお膝ならば動くことのない横方向や大きな捻る動きを繰り返したことで、お膝に傷がつき腫れて、熱や痛みを産んでいたと考えられました。

たとえて言えば全然仕事をしてくれない股関節のために、その尻拭いをしていたお膝がもう過労で倒れそうになっている状態です。
そんなフラフラ状態のお膝に「まだ頑張れる」と注射やお薬を使うのは、おかしいと思いますよね?
やはりやるべき仕事をやっていない股関節を動かしやすくしてあげることで、お膝の負担も減り双方にとっていい状態になることが本来のあるべき姿です。

改善の様子

実際に股関節が柔らかくなるように電気機器を当ててから、手で全身のバランスを良くさせてもらいました。
するとお膝の痛みが軽くなったとおっしゃっていました。

とても長い期間、お膝にトラブルを抱えていらっしゃったことと、お店での仕事にも支障があることも考慮し、早く階段を登り降りできるようにする必要があるため、少し詰めてご来院いただくように提案させてもらいました。

最初の3日は連続して診せていただきました。
お膝の熱も少しずつ取れ出し、階段も上りは問題がなくなってきたそうです。
一日空けていただき、お膝を診せてもらうと熱も腫れも随分とひいていました。
この頃には「お店の中の平らな所だったら小走りもできるようになってきたよー」と嬉しそうに教えてくださいました。
次は1週間空けて診せていただくと、熱や腫れは一切なくなっていました。
また階段の下りも手すりを持っていれば、横向きではなく前を向いて下りることができるようになったと教えてくださいました。
そこから約2ヶ月の間、週に一回ペースでご通院を続けてくださり、今では手すりを持たずに階段を下りることができるようになりました。

痛みがなくなった先で起こったこと

またそれだけではなく、お膝に心配がなくなったのでお店の中を所狭しと動き回り「お客さんの注文から配膳、片付けまで以前の倍以上のお仕事ができるようになってスムーズに店が回ってるよ」と喜んでくださっています。

このコロナ禍でもお客さんに愛される美味しいお店がスムーズに回るためのお手伝いが出来て僕もとても嬉しいです。
近いうちに僕もお食事にお伺いさせていただきます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
平地はなんともないんだけれど、階段になるとお膝が痛むといった方は、意外と多いのではないでしょうか?
今回の方のように、動き回るお仕事の方は、動きに制限がかかるということは、とてもお困りになっているかと思います。

いつまでも自分の脚でしっかりと歩くことができるように、まだ動ける間から治療院にご相談しておくことをオススメします。

最後までお読みくださりありがとうございました。この文章があなたのお役に立てましたら嬉しいです。



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