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就職の極意とみなに愛される千尋。

前回noteでは、先日購入いたしました
宮﨑駿さん監督の映画作品集より、このたびは
『千と千尋の神隠し』をあらためて観たことを申しまして、
きょうもまた、映画の感想を申しあげます。

『千と千尋の神隠し』について、前回では
千尋の両親のことを感想として記したけれども、
そのほかで申すとすると、たとえば、
就職活動、及び、就職してからのお話しとしても
観ることができるかなあ。
つまりはさ、千尋が幾度とも告げる
【ここで働かせてください!】
ということばもそうだし、また、物語の序盤にて
ボイラー室で釜爺と会い、そこでススワタリ
(『となりのトトロ』のまっくろくろすけ)たちが燃料
(石炭かな?)を運ぶのを千尋が手伝おうとした際、釜爺が
【手ェ出すなら、しまいまでやれ!】及び
【あんたも気まぐれに手ェ出して、
 人の仕事を取っちゃあならねえ。】
と伝えたことばも大切と思えるし、
その直後に出会うリンが千尋へと伝える
【あんたねぇ、はい、とか、
 お世話になります、とか、言えないの?】及び
【あんた、釜爺にお礼言ったの? 世話になったんだろ。】
のことばも重要なのだと思う。

千尋がね、ボイラー室で、燃料を運ぶススワタリたちと
仕事をする釜爺の邪魔にならないように、ここに居ても
なるべく大丈夫そうな場所を探すのが、
よいなあ、と感じました。

そして、千尋は
ハクから言われたことばを必死に守りながら、
リンの助けも借りながら、なおかつ、
トトロのような目をした油屋のお客さん
(ネット検索すると「おしら様」という神様だそう)
にも助けられながら(?)、建物のてっぺんの奥の部屋に居る
湯婆婆と会うことができた。

湯婆婆と千尋との話し(面接)の際には、
ハクが言っていたように、
いやだとか、帰りたいだとか、言わせるように仕向けてくるが
「働きたい」とだけ言うこと、そうすれば
湯婆婆は手を出せない、のごとく、
【ここで働かせてください!】とだけ言うと、
湯婆婆は何故か拒否できないようになっていた。
そして、千尋は、無事に
働くための契約を終える。

この一連のシーンより考えられるのはね、千尋は、
ハク、釜爺、ススワタリたち、リン、おしら様、という
いろいろな人たちに助けられながら、つまり、
たくさんのメンターたちに案内してもらいながら、
そのあいだに建物の中の雰囲気を見聞きし
「油屋」のシステムをわかりながら、
湯婆婆のもとへとたどりつき、その後においても
見聞きしたり、教えてもらったり、考えたり、行動したりしながら、
とある重大な失敗(本来のお客ではない「カオナシ」を
建物の中に入れたこと、このことによって
油屋ではトラブルになるが、誰のせいでこうなったとかは
湯婆婆も詮索せず、おとがめなしで、かつ、最終的には
カオナシも千尋によって救われたと思える)をしながらも、
別件ではとある努力が実りながら、また、千尋自身の
素直な性格だからこそとも想像するけれども、
千尋はみなに愛されてゆく。

これこそがさ、いわば、
就職の極意のようにも思えるですが、
実際のところ、どうなのでしょうか?????

シーンを経るごとに、どんどん
油屋の仕事にも慣れてたくましくなってゆく千尋が、
かっこいいなあ! と感じながら観ておりました。

令和6年8月19日


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