悪人正機2018

ひさしぶりに『悪人正機』を読んで

せんじつのnoteでは、吉本隆明さんが、糸井重里さんとの共著『悪人正機』でおっしゃっていた「10年間毎日やれば、一丁前になれる。」ということばのことを申しあげました。

そうすると、「けみくん」さんより「『悪人正機』買って読んでみようと思います!」という有難いコメントをいただきまして。

そのコメントを拝見して、ぼくも、これまで内容を確認するためにぱらぱらと読むことはあっても全編を通して読むことはなかなかなかったので。

この機にひさしぶりに『悪人正機』、読んでみたいとおもいまして。

そして、読み終えたの〜。

ひさしぶりに読んでみるとさ、やっぱり、今までいろいろ読めてなかった箇所もいくつかあったりして。今読めてよかったなあ、って。

なのでなので、そんな箇所をね、いくつか申しあげたくぞんじます。。。

まずは、「『仕事』ってなんだ?」の章でのことでして。

吉本さんはあるころ、出版関係の就職試験を受けたことがあるそうで。その試験というのが、ゲラを渡されて制限時間内でこれを校正しなさい、というものだったそうですが。簡単そうだと思って始めてみても、いや、どこも間違ってないじゃないか、素人が見ても校正しようがないよ。と。

けれども、試験が終わって周りの人に吉本さんが訊ねてみると、その人からは「いくつ間違ってて、こう直したんだ。」とのように言われたそうで。

吉本さんは「なるほど難しいんだこりゃあ」って思われた。とのことで。

そして、このあとにつづくのが、、、

 その点でいけば、例えば出版だったら、そういう校正の名手になるとか、自分の機能を高めていくってのを、さしあたって問題にしていくのがいいんじゃないでしょうか。
 そうすれば、つまんねえ職場だとか、給料が安い、上司がどうだってことがあっても、自分のテーマを考えてやってるあいだは、緩和したり忘れたりできるんですね。自分は夢中になってるよっていうことで、けっこう凌(しの)げるということはありますよね。
(吉本隆明さん糸井重里さん共著『悪人正機』新潮文庫、70頁より引用です。)

‥‥とのように書かれてあるのですが。

吉本さんおっしゃる「自分のテーマを考えてやってるあいだは、けっこう凌げる。」っていうのは、なるほどぉ、とおもって。

じぶんも、げんざいのアルバイト先の職場について、とくべつに嫌だ、みたいなことは思わないけれど。たいへんだなあ、って感じるときはあって。そういうときに、でも、吉本さんおっしゃるような「自分のテーマ」みたいなのって、そのテーマをここでは申さないですが、じぶんにもあるような気がしておって。

それで「凌げている」かどうかはわからないけれども。

ある意味では、その、吉本さん曰くの「夢中」でやっているんかもしれないなあ。。。

ではでは、ひさしぶりに『悪人正機』を読んで思ったこともうすこしあるもんで、また次回noteでもうしやすー。

平成30年11月11日


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?