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古代ローマとアクトシティ浜松。

「どの建築が好きですか?」
と、たしか高校入試だったかの面接のときに訊かれて、
でも、うまく答えられなかった。というのを、
さくじつのブログで書いたのですが。

今になって、あらためて
「どの建築が好きですか?」と問われたとして。
ぼくは、どう答えるんだろう???
って、ちょっと考えてみた。

たとえば、ぼくは、
大学では建築学科に入りまして。まあ、
ぜんぜん勉強しなかったダメ学生ではあったけれども。
いちおう、建築のすこしばかりの知識はあって。

大学1年生のころにね、たとえば、
フランク・ロイド・ライトの『落水荘』を
二点透視図法で模写する。という課題があったし。
また、同じく大学1年のとき、
ル・コルビュジエの『サヴォア邸』の模型をつくり、
その敷地内で、じぶんの両親が住む小さな家を設計する。
という課題もあった。

なので、その、
『落水荘』も、『サヴォア邸』も、
好き、と言えば、好きなんだろうけれども。
それは、ただ知識として知っているだけやもしれん。

おとといのブログで書きました
専門学校のときの海外研修ではさ、
ロンドンと、パリにもゆきまして。パリのときには、
いっしょに行ったメンバーたちは、
建築系のメンバーは『サヴォア邸』へ。
また、べつのメンバーは、
『モン・サン=ミッシェル』へと行っていたですが。
ぼくは、もう、パリの街を歩き回ろうと、
パリの美術館やデパートをめぐったんだった。

なので、もしかしたらそれほど、
そういう「建築」への興味がうすいやもしれない。

けっきょく、子供のころからの夢だった
「建築士」には成らなかったし。。。

大学新卒で入った会社を辞めて以後、
デザイン系の専門学校へ入ってからは、
「美術館」によく行くようになって。そんな、
好きな美術館の建築もいろいろございますが。
「どの美術館の建築がいちばん好きか?」
と言えば、やっぱり、何度も何度も訪れている
愛知県豊田市にある、
谷口吉生さん設計の『豊田市美術館』だなあ。

どう好きか?! ってゆうのは、
うまく言えないけど。

外で水が流れている感じ、とか、
展示室をめぐる流れの感じが、好きです。

そして、静岡県浜松市、
浜松駅前にある『アクトシティ浜松』は、
じぶんとしては思い入れがあるのよね。

その理由ってのも、
大学の「建築史」の授業で、
【フォルム】という「古代ローマの公共広場」のことを習って。
このときの課題では、
「現在の【フォルム】のような建築についてレポートする。」
というのがありました。
この【フォルム】というのは、広場だけでなくって、
商業活動や集会や宗教儀式の場がある。
てゆうのを知って。それを思いながら、考えながら、
ぼくはこの『アクトシティ浜松』を選んだんだよね。

そうすると、建築史の先生より、
「【フォルム】でこの建築を選ぶとは、
 考えつかなかった。」と採点してくださって。
それがさ、ぼくはあんまり、
課題で褒められることって無かったから。
うれしかったし。このこと、今でも憶えている。

それ以来、アクトシティって、
思い入れがあるの。

アクトシティを初めて訪れたときは、
今から20年以上前の中学の遠足だったけれども。
駅から「科学館」のほうへとゆく順路で、
初めて「動く歩道」に乗って、なんて未来なんだ!
って感動したもん。
また、音楽と楽器の街・浜松ならではの
「ハーモニカ」がモチーフとされたタワーもかっこいいし。
オレンジ色とピンク色が混ざったような、なんとも言えない
建築全体の「色」も、好きー。

そういう理由から考えれば、
今、「どの建築が好きですか?」と訊かれたら、
ぼくは、この
『アクトシティ浜松』って答えるかなあと思いました。

令和2年3月17日


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