見出し画像

生き生きとした生きものたちと現在の日本の原風景。

さいきんのブログでは、先日、宮﨑駿さんの
監督映画ブルーレイ作品集を購入いたしまして、
ジブリの各作品を、きちんと観ている
とは言えないぼくと、そして
ジブリ作品を、これまであんまり観ていない
一緒に住んでいる母とで映画を観ている、
というのを申しているのですが。前回
『ルパン三世 カリオストロの城』にひきつづき、次は
『となりのトトロ』を観ました〜。

『トトロ』は、ぼくもとっても大好きで、
これまで幾度か観ておりまして、
何度観ても、やっぱり、すばらしいなあ!

このたび『トトロ』を観ながら思ったのはね、
作品で登場するトトロたちやネコバスや
まっくろくろすけ(ススワタリ)の描写が
とっても愛らしいのだけれども、そのほかにも
たくさんの生きものたち、たとえば、
木や花やどんぐりや植物たち、そして
虫やにわとりやヤギやオタマジャクシや
カエルという動物たちもまた、
みんな生き生きとしていて、素敵だったな。

一緒に観ていた母は、『トトロ』の映画は
シーンの断片的にしか知らなくって、
今回観て感想として話していたのは、
「笑えて、泣けてくる!」だったですが。
そう聴いてぼくが想像するに、『トトロ』の舞台は
昭和30年代前半の日本とされていて、つまり、いわゆる
団塊の世代の母は、子供時代
このようにして過ごしてきたのだろう。
たとえば、路線バスには運転手さんのほかに
車掌さんが乗車している、また、
電話は各家庭には置かれておらず
電話をかける際には交換手を通して通話する、そして
井戸、蚊帳、薪で火をおこす、洗濯板で洗濯する、
などなどの光景より、もしかしたら、母は
子供のころを思い出していたやもしれない。

そんな時代のころのことをぼくも眺めながら、
ぼくは昭和57年の早生まれで、『トトロ』のような
バスの車掌さん、電話の交換手さん、
井戸、蚊帳、薪、洗濯板、という時代では無かったけれど、
なんだか懐かしみを感じるのはなぜなのだろう?

『となりのトトロ』の主人公である
サツキとメイのおうちでは、
電気の明かりがつくし、そして、外では
電線及び鉄塔の景色を見ることができる。
その感じは、今とそんなには変わらない、
とも言えるやもしらない。
逆を言えば、たとえば、江戸時代だったらば
電線や鉄塔も無いんだから、
今とはまったくちがう風景が広がっていて、
かたや、『トトロ』の時代では
そうではなくって、いわば、ぼくらの暮らす時代とは
この時代よりスタートした、というような、
現在の日本の原風景が表現されている、
というふうにも言えるからこそ、
ある懐かしさを想うのかもしれないな。

夏、きゅうりを
小川の水で冷やして食べる、
という光景もまた、よいなあ〜。

令和6年7月25日


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?