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業績まだら、賃上げの壁に 春季交渉25日スタート

今日も日経新聞の記事からお話したいと思います。

要約すると…
・経営側は働き手の処遇、岸田政権の求めに対しては理解を示している
・オミクロン株の影響で、慎重な姿勢を示す経営側も多い
・終身雇用を前提に書く労使横並びで賃上げを求める方式が時代に合わなくなっている

まず私はこの春闘を身近に感じたことがありません
一番最初に働いた銀行は労働組合がきちんとありました。
ですが私がいたその銀行は「労働組合活動=出世ルート」という会社で、会社のお偉方が組合に対してよく言えば理解が深く、悪く言えば曖昧な関係でした。

ですから闘っているという印象を受けたことはありません。
それ以降に働いた会社には組合がなく、給料に関しては会社の言い値で働くしかありませんでした。
私の父は東京電力系列に勤務していたということ、現場仕事の期間があったこと、世代から春闘に関しては距離が近かったようです。

私がメーデーの日も働くことを伝えたら、驚かれたことを覚えています。
鉄道会社に就職した大学の同級生は、新卒の頃メーデーの集会に行くと言っていました。
「労働組合が相当強い会社(業界)」と言っていました。

さて、この春闘・ベースアップの動きに対しては岸田政権も期待をしているようですが、私はこの記事の一番最後に書いてあった「大企業が賃上げすれば全体も上がるという構造は崩れている。従来のやり方は変えていかないといけない」という指摘が最もしっくりきました。

上記テレ東のYouTubeチャンネルで言及されていたのですが、今はITベンチャーが相当な資金を持っているそうです。(以前より資金調達が楽になったため)
かつその豊富な資金をもとに優秀な人材を集めているそうです。
これは私の感触なのですが、今の若い人たちは「集団で闘う」というよりも「個人で条件のいいところを探す」という選択をする人のほうが多いのではないでしょうか。

大企業=安定・高収入と言われていた時代は、大きな会社に入った労働者たちが集団で闘う労働組合という形は理にかなっていたと思います。
ところが今や労働力の多くは海外にアウトソースされ、この国に残っているのはホワイトカラーと組合のない小規模零細企業です。

統計では組合員の数は増えていますが(パートさんが入れるようになったため)、組合数そのものは減っています。

組合活動が全く無駄とは言いません。「あったらいいなぁ」と思ったことは何度かありました。

ですが、春闘の成果を以って日本経済のものさしとするのは時代に合わなくなってきていると感じましたので、今回書いてみました。

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