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2000年を境に市場環境は変わった 人口が経営に直結

今回も面白い記事を日経新聞で見つけたので紹介します。

要約すると…
・成長と分配がうまく回らなくなった原因の一つは人口が減少期に転換したから
・総人口が減少したのは2008年からだが、働き盛りを相手にしていた商売では2000年から市場環境の変化を感じ始めていた
・今後は180度の方向転換が経営の世界で起きる

この記事は「ロングターム・マネジメント」という連載記事の5回目でした。
過去4回も読んでみたのですが、面白かったので本も買ってしまいました。
来週には到着すると思うので、社労士試験が終わってから読もうと思います。

さて、この記事では日本の人口のグラフが貼ってあったのですが、それはそれは恐ろしくて…(ぜひこのグラフを見てほしいのですが、勝手に貼っちゃいけないんだろうなーと思い自制しています)。
このグラフによれば、日本の生産年齢は1995年にピークを迎え、2025年には1970年と同程度まで落ち込みます
1970年というと私が生まれる前で、大阪万博、三島由紀夫の自決などがあり、藤圭子(宇多田ヒカルのお母さん)の「圭子の夢は夜ひらく」がヒットした年です。

もうテレビの中でしか見たことないし、セピア色の時代のイメージだよ…!
日本の高度成長期を1955年~1973年までと定義しているそうなので、その時代は今と同じ人口でも「明日はもっと豊かになれる」と希望を抱いていられたと思うのですが、今の時代での人口減少は正直絶望しかありません。
この記事で言及していたのは「売上重視からキャッシュ重視になるだろう」ということ。

つまり企業の売上がどれだけ伸びているかではなく、利益が出ているか、利益を伸ばせているかという点が重視されるであろうということです。
これは私も感じるところがあって、私は普段の仕事柄お客さんの決算書を見る機会が多いのですが、今回の感染症のせいもあってあらゆる企業の売上が落ち込んでいます。
だから決算内容を評価するときには「売上が落ちている」というところよりも「こんな中でも利益を確保した」とか「赤字幅を減少させた」という点を見るようにしています。

それはきっとお客さん(経営者)の中にもあると思い、今後は「出店で売上を伸ばす」という力技よりも「売上は同程度でコストを減らして利益を確保する」という点を重視する経営者が増えてくると思います。
今までは「企業を長く続けていくこと」「売上を伸ばしていくこと」が企業たるものの宿命と思われていましたが、私はそういった価値観も180度変わるのではないかと思います。
実際私の近所の飲食店は、店を東京から島根県に移転しネット販売を強化した結果、倉庫代の大幅なコストカット、顧客の拡大につながりビジネスが安定したと言っています。

この記事は連載のタイトル通り「ロングタームマネジメント」つまり長期目線に関するコラムです。
連載の第一回はユニクロの柳井社長が30年で売上を100倍にした理由として「長期的思考」を上げています。

長期的な思考とは実に様々で、自分の哲学、周りの環境など様々なことを考える必要があると思います。
今までの人口増加フェーズでは何もしなくても売上が伸びていましたが、今後はますますの創意工夫と外に出る勇気が試される時期になりました。


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