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皮膚の構造とバストアップ化粧品の作用範囲

前回、皮膚の構造の画像を9種、掲載しました。

①角質層

角質層は最外層の死んだ角質細胞(コルネオサイト)から成り、脂質(セラミド、コレステロール、脂肪酸)で満たされています。この層は皮膚のバリア機能を担い、水分蒸発の防止や外部からの物質侵入を防ぎます。

- **化粧品の作用範囲**:市販のバストアップクリームは主にここに作用し、保湿やバリア機能の改善を行います。

②顆粒層

この層にはケラチノサイトが満たされており、ケラトヒアリン顆粒と呼ばれるタンパク質の集合体を含んでいます。これが角質層での角質形成に重要な役割を果たします。脂質がここでも生成され、バリア機能が強化されます。

- **化粧品の作用範囲**:一部の浸透性の高い美容成分がここまで浸透することがあります。

③有棘層

角質細胞が互いに強固に接続され、皮膚の構造的強度を提供します。ここにはランゲルハンス細胞と呼ばれる免疫細胞も存在し、異物や病原体の侵入に対して防御機能を持ちます。

- **化粧品の作用範囲**:深い浸透を目指す成分がここまで到達することがあるが、一般的に市販のクリームが到達することはあまりありません。

④基底層

最下層の表皮を形成する層で、基底膜に接しています。幹細胞がここで新しい角質細胞を生成し、上層へと移行します。メラノサイトが存在し、メラニンを生成して紫外線から皮膚を保護します。

- **化粧品の作用範囲**:バストアップ効果を期待する製品は通常ここまで浸透しません。

⑤基底膜

表皮と真皮を隔てる薄い構造で、細胞外マトリックス成分やコラーゲン、ラミニンを含んでいます。細胞の接着を助け、栄養供給と老廃物の除去を行います。また、細胞の増殖や移動の調節にも重要です。

- **化粧品の作用範囲**:ほとんどの市販化粧品は基底膜まで到達することはありません。

⑥真皮層(乳頭層)

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