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新時代の扉を二度開いた(感想&考察)

・新時代の扉二回観た感想を書きたい→わかる
・長い文章を載せられる場所がない→わかる
・noteで書こうか→わかる
・初投稿で→??????????????

はじめに

関係者の皆様への感謝

まずは映画公開おめでとうございます。そして、ジャングルポケットウマ娘化の許可を出してくださったノーザンファーム様映画製作陣の皆さま声優の皆さまウマ娘開発チームの皆さま株式会社Cygames様、他にもたくさんの方々に感謝の意を表します。本当にありがとうございました。
あなた方がいなければこれほどの素晴らしい作品は世の中に出ることはありませんでした。何度言っても言い足りない。重ね重ね、本当にありがとうございました。

いきなりの自分語り

『はじめに』という文章の顔に突然現れた自分語りがこの後待ってます。何故、映画を二回以上観る人がいるかについて話しています。
興味がない方は上記の目次から次の大見出し『扉が開く!!(一回目)』へ飛んでください。

映画は二回観る

これは多くの人がやってる事だとは思います。
実は自分は最初は一回観る派でしたが、とある作品を観る際に複数回映画館に足を運ぶ機会があり、それ以降二回観る派になりました。この自分語り部分は「映画、二回観ると結構視点が変わって面白いよ」ということをお伝えしたかったので、書きました。だから、扉を二回開いたんですよね。

さて、回数ごとに自分はこんな感じで観ています。

・一回目は大まかなストーリーを目と耳と脳がちゃんと取り込める範囲で観る
・二回目は映像の細部や演出に集中して観る。

自論ですが、ぶっちゃけ一回で全てを楽しむのは不可能でしょう。楽しめる人には尊敬の念を覚えます。
そもそも映画は尺という絶対的な存在があるので、製作チームが「これを魅せたい!伝えたい!」というありったけの夢と思いをかき集めて、鍋にぶち込んで料理するので、映像と音声が息つく暇なく切り替わります。
なので一度で取り込める情報量に限りがある人間が映像を理解し、演出の意図を感じ取り、音楽を楽しみ、セリフの内容を頭に入れるのは無理ゲーに近いわけです。

なので、一回目は頭を空っぽにしながら流れていく映像と音声をただ観て聴くだけ。考察とか小難しい事は考えず、ただその映画が観れる喜びを享受しましょう。

とはいえ、それじゃ面白いシーンを理解できなかったらどうするんだ!!という意見があると思いますが、製作陣はプロです。
激烈に面白いシーン、盛り上がるであろうシーンは視聴者がどんな状態であろうとも面白くしてくれています。長いものに巻かれてください。
ここで製作陣の魔法に魅せられて、一度で満足するのも良いでしょう。観てもらうという製作陣の目的は達成しているので。
しかし、魅せられた以上もう一度足を運んでみるのはどうでしょうか?

今、運びましたね。

はい、あなたは二回目を観ることにしました。
二回目は全体のストーリーライン、起承転結が見えている状態です。
どのキャラがどういった考えで行動するのか、その行動を受けて周りはどう動いてるのかが分かっています。
なのでキャラのセリフの意味、謎に差し込まれた演出の意図が自然と感じられるようになっているはずです。
先ほども述べた通り、映画には尺という絶対的な存在がいます。それにも
関わらず同じ絵の繰り返しや絵を(というか物語を)数秒止める不思議なカットが入る事があります。
それを理解出来始めるが二回目であり、楽しむことが出来る。これこそが
映画鑑賞二回目の醍醐味です。

つまり、二回目は余裕を持っている状態なので、ストーリーに沿ったキャラ心情や台詞や音楽、描写に注目し、その上で一度目と違った楽しみを味わいましょう。

なので、映画を二回見るわけですね。何故、二回以上映画を見るの?と感じてる人に伝わると幸いです。
では、ここから『ウマ娘プリティーダービー  新時代の扉』を一回目→小説版→二回目の時系列順に感想を書いていきます。この後に続く自分の文章の質を予想しますが、IQは下がっていって大変なことになってるでしょう。

扉が開く!!(一回目)

一回目のいきなり総評

良良良〜良・良〜良良
面白過ぎて108分が一瞬でした。しかし、中盤以降明らかにストーリーが飛び飛びになってて、え?もう終わったの?と、残念に感じた部分も……
なお、二回目で評価が180°変わる模様

カメオ出演のウマ娘がかなりいて、お祭り状態でした。3期組は流石にいないやろと思ってたら、夏合宿のバスに居ました。(シュヴァルは帽子と前髪しか見えませんでしたが……)
サイゲ様に足向けて寝られません。カプ厨救済企業がよ……
でもマーチャントレーナーは絶対許さないです。あんなん見ない方が失礼でしょ。でも、アストンマーチャンのシナリオやってるとちょっと泣けてくるので、マートレは一生マーチャンの専属レンズでいろ。そして、マーチャンシナリオを全人類読んでくれ!!持ってなきゃ交換するか引け!!
(なぜマーチャンを宣伝するのかって?良いものは良いからです、君も専属レンズにならないかい)

それとおデジのよ!!唯一の台詞がさぁ!!
「タキオンさん!!!!」だったのがさぁ!!!!
やばくね?心が潤っちまうよ……劇場解釈版タキデジ書くからね……

ここからは当時の情緒を再現しながら書いていきます。既に滅茶苦茶していますが、一回目を観たときの自分も滅茶苦茶になっている上、その時の記憶が曖昧なところがありますので悪しからず。

オープニングまで

えー、新時代の扉……1億万点です。
そもそもRTTTの時から感じていましたが、サイゲピクチャは線の動かし方がダイナミックでいて、繊細なのでレースが映える映える。この後もずっと言いますが、レースの度に鳥肌が立ってました。
ゾクゾクしすぎて、寒かったです。劇場内の冷房のせいかな?
違ったわ、身体が歓喜で震えてるんだ・ワ・
レース場を真上から移して、レース名とコース内容を映す手法はなんか便利そう。特撮っぽい演出だなと思うオタクは前へ出たまえ。
最初の弥生賞、特にコーナーで先頭に踊り出た際のフジキセキの腕振りで自分は非常に興奮しました。線を崩しながらも、ピンと伸ばした指先が右手左手と交互に上下する様子は鳥の羽ばたきのようで、美しかったよね。これを読んでる君も興奮しただろう、そうだろう?
そして、フジキセキの圧倒的な勝ちっぷりとその走りに衝撃を受けたジャングルポケットがトレセン学園への編入を決め、予告で何回聞いたか分からない「なってやるぜ!最強に!」からの

力強い筆文字タイトル『新時代の扉』
ドーン!!
同時にファンファーレにも似た
金管楽器の合奏!!
そして、タイトル文字だけ残して暗転!!
OPスタート!!

もうね、頭がパーンとなりましたよ(エア本)
伝説の幕開けって感じで上がりっぱなしだったテンションが更にぶち上がりました。
というかトレセン学園に編入って学歴どんな感じになってるんですかね。あと、編入試験が実技のみなのか学科もあるのか。でも面接は確実にありそう。(ウララちゃんは別だ。)
そこら辺の資料をくれ、サイゲ。

さて、OP映像の方に戻るんですけど、ちゃんとプリティーダービーしてました。
フジキセキの手を掴み、とても握手とは思えない速度でぶんぶん振り回すポッケ(飼い主にじゃれてる犬)
フジキセキとタナベトレーナーに見守られながら、にやりと口角を上げてトレーニングに励むポッケ(なんか誇らしげに飼い主を見る犬)

……あれ?ポッケって犬か?(言い方が悪すぎる)

ポッケばかりに注目が行きがちですが、本作の中心人物たちの紹介パートも兼ねているので、絵もガンガン切り替わっていく。
ダンツフレーム、マンハッタンカフェ、そしてアグネスタキオン
ここで厄介カプ厨おじさんが湧いちゃうんですけど、カッフェ~のカットね……

カフェユキやんけ~

とニッコニコになると同時に、カフェの隣で笑顔を浮かべるアヤベさんでちょっと涙が出た……
ありがとう、妹ちゃん……ありがとう、トプロ委員長……ありがとう、カレンチャン……あなた方のアヤベさんは健やかな学園生活を送られております。

そしてOP曲『Ready!! Steady!! Derby!!』に合わせた音ハメが本当に気持ちいい。
「Ready!! Steady!! Derby!!」(こっちは歌詞)のそれぞれの単語に合わせる形で各キャラクターのカットが入ったり、サビの「生きていく \ ハァイ!! / 意味なんて \ ハァイ!! /」の \ ハァイ!! / の合いの手部分でポッケが札幌競馬場のゴール板を駆け抜けていったりと、元からそうあるべくしてあったような完全なる黄金比の如き映像構成に絶頂しました。タッスル!タッスル!

ホープフルS~皐月賞まで

OPの興奮のまま、ホープフルSへ
控室のナベさんとポッケの会話がお節介なじいちゃんと孫のそれでほっこりしました。でも指導者の言うことは聞きなさい!
ベテランおじちゃんトレーナーの安心感はすごいんだぞ。

この時のタキオンがポッケの脚を触るまでのスピードが劇中で一番早いのではと思いました、まる

ウマ娘の脚を許可なく触ることはセクハラに当たります。分かってるね?
ここのタキオンがポッケの足首からふくらはぎへ手をシュっと動かすシーン滑らか過ぎる。好き。
そして、ここでもサイゲピクチャお得意の線を崩して、足を急に触られ、なんか文字に起こすのが難しいくらいぶれぶれになるポッケ。
ここのポッケ、金曜夜に連続放送してる某青たぬきと5歳児のアニメみたいな絵柄してましたね。たまに見ると故郷のような懐かしさを感じる。
おい平成生まれ!あの二本の放送枠は土曜夕方に移ったゾ!

そのあとのタキオンがポッケを視る目……
僕たちモルモットが彼女に惹かれた理由の一つです。
あの目で一生観察してくれや

異常に見えるほどのスピードで全部を薙ぎ払っていったタキオンの描き方、良すぎ~
ここら辺は言語化不可能な良さしかない、というかこの時点で多分レース描写の感想が「すごい(小並感)」しか言えなくなる予感がし始めました。一回目でレースの細かい描写を飲み込むのを諦めた瞬間でしたね。
おデジは見逃すことはしなかったです。

圧倒的なタキオンの走りに敵意をバチバチに燃やすポッケ、顔に付いた泥を拭うその手もタキオンに飛ばすオラついた視線も美しい。
プリティーとは?
大変ポッケには申し訳ないですが、あの絵は額縁に飾って眺めたいです。

そしてあの伝説の有馬記念のオペラオー、まさに世紀街覇王に相応しい出立。これが中等部ってマジ?
オペラオーの顔面に石が直撃するシーンですが、実際のテイエムオペラオー号はレース当日の朝に頭をぶつけて出血+片目が見えてない状態だったので史実再現ではあります。
あの恐ろしい速度でぶつかって出血しないのか……(恐怖
出血してた場合は間違いなく映倫フィルターに引っ掛かるので、あれが正解ですよね。

で、あんだけレースでバチバチしてたんですが、ウマ娘って実は学生なんですよ(当たり前
授業が終わって、トレーニングに行くぞ~って子も入れば、ちょっと友人と遊びに出かけようとしたり、日常を感じられるのがありがたい。
ウララを追っかけて、横スライドで登場するキングはもっとありがたい。マクドのおもちゃ感がある。
オタク(でっけぇ主語)は、アニメ・ドラマに関わらずキャラクターの日常描写が大好き
あとすいません、シチジョダを同じ画角で喋らせないでください。あまりの衝撃に100%の確率で脳が焼き切れてしまいます。

中庭のカットが一瞬移ったときはマーチャンとマートレ(着ぐるみの姿)に視線が向いちゃったので、他のカメオ出演の子たち認識することができなかった……
視聴者の心に間違いなく残ったのでマーチャンの目的は達成されました。次は劇場特典に一家に一体マーチャン人形を付けてくれ、託したぞサイゲ

カチコミポッケwithダンツ
ダンツがいちいち可愛い。カフェにびっくりしてる時もゆる~い横顔になってるの最高に可愛い。早く育成実装しろ、サイゲ
そして、タキオンに煽られ、某鋼っぽい錬金術師のちっこいやつみたいな
ウニョウニョの化け物になるポッケ。理子ちゃんも出てたし、鋼の意志をくれる人も出てたし、これはもう鋼っぽい作品と言っても良いでしょう。
アプリの育成では理子ちゃんと牧場に行く描写がある……おや?

ガリレオの湯川学みたいな顔の覆い方しながら、ポッケの宣戦布告を受けるタキオンを観たモルモット諸君、一緒に墓に入ろう。
もう僕たちはこれ以上脳が持たない。なんですかあれは???
サイゲは平和に暮らしてただけのモルモット村を焼き払いたいんですか?
いや、焼き払うつもりだから01世代を中心にしてるんでしょうが!!!!
ニヒルな笑い顔が似合い過ぎる女、アグネスタキオン
それはそうと、これがプランAオンなのかBオンなのかでこの後にタキオンがどうなるかが変わってくるんですけど台詞的にBオンっぽいから怖すぎる……

「併走だァァァ!!」「実験だァァァ!!」

おい!!!!!!!!さっきの不穏な感じからの落差!!!!!!
風邪を引く、引いた。実際、後日なぜか若干体調を崩しました(隙自語)
そして、タキオンと走れなかったポッケが呼んだ(文字通り)のは前作RTTT主人公ナリタトップロード

めっっっっっっっっっちゃうれしかったです、沖田トレーナーも一緒なのが本当にあの時から続いてるんだなぁ……と感激しました。

沖田トレの大声張ってる時の声、すげぇ好きなんですよ。頼りになるベテラン指導者って感じで、分かってくれる人がいたら握手してください。
そのベテランである沖田トレーナーが「あのタナベさん」って言ってることから、やっぱりナベさんって本当にすごい人なんだと観客に暗に説明してるのが良い……
それと同時にトプロもポッケに対して「もうこの加速力」と評価しており、現段階のポッケの実力がクラシック期にも関わらずかなり高いということが分かるのがね……トプロが指導者の素質がありすぎる(RTTT3話のちびっこ教室とか)

RTTTの頃から思ってたんですけど、沖田トレーナーとトプロは滅茶苦茶似てますよね。でも一致してるというわけではなく、僅かな違いがある。
その僅かな違いがかみ合い、そして昇華し、トップロードを前へと進ませ、いつかの頂点へと導いたんだなと。
このままだとRTTTの話になりそうなので切り上げます。

次の弥生賞のタキカフェなんですけど、アプリだと「タキオンがお友達に追いつきそうになっていた」というシーンはあるんですけど、如何せん文字だけなので詳しい描写が分からなかったんですよね。
映像化に感謝です。想像以上に追いつきそうになっててタキオンの底知れぬ力に少し恐怖したモルモットはこちらです。
あと、終始カフェが苦しそうだったのが、お辛い……あの後のライブ大丈夫だったのかな……ゆっくり休んでクレメンス(後方腕組保護者面厄介おじさん
でも、あのヘロヘロ走りでも数十km/h出てるんでしょ?タキオンの研究動機が少しわかった気がする。スゴいね、人体♡

フジポケ誓いの柳のシーンを飛ばして、皐月賞
や、良かったですよ。良すぎた故、何か感想を言うのは無作法というかね。
「良き~」と興奮してたら、気付けば皐月賞のゲートイン。まだまだ序盤のはずなのにここら辺で既に疲れ始めてるなぁと感じながら映像をただ眺めてました。
しかし、そんな眺めてるだけの自分を叩き起こす圧巻のレース
前述のポッケとトプロの併走シーンでポッケの実力を明確に描写しているにも関わらず、軽々とその上をいくタキオンの圧倒的なまでの走り
その上で、その先に待っているのが破滅だぞと言わんばかりにタキオンの左脚を粉々に砕くシーンを丁寧に描く製作陣は人の心がない(褒め言葉
絶望は丁寧に描く方が楽しいからね、しょうがない。もっとモルモットの心を折れ。でもなぁ……悪ぃ、やっぱ辛ぇわ。
ゴール前、ポッケの絶望顔も良かったです。主人公の心は、なんぼへし折っても良いですからね。克服までが芸術作品なんや……(恍惚

タキオン休止発表からダービーまで

誰がここまでへし折っていいって言った?
いや、ナベさんが「この先も競い合って高め合って」とフラグ建ててたけどけどさ!!プランBオン選んだ時点でこうなると思ったけどさ!!
タキオンも無自覚、というよりか本当に自身の研究にしか興味がないからこそ、丁寧で残酷な心のへし折り方をしてるのがあまりにも悲惨。人の心へし折りポイントが高すぎる。ついでにトレセン学園関係者一同への全方位攻撃的発言「レースの勝敗はどうだっていい」
狂気の残光じゃないよ、あんた。学園が真っ赤になっちゃったよ。
予想はしてましたが、予告で見まくったポッケがタキオンの胸倉掴んで叫ぶシーンはやっぱりここだった。
だったけどさぁ……高校生だろ!!!!ちゃんと説明しろ!!!!ダスカがそこにおったらちゃんと説明するだろ!!!!ダスカを呼べ!!!!ダスカ、のんきにインタビュー受けてる場合じゃないぞ!!!!
あ、おデジ!みたいな感じで僕の脳内はボロボロになっていました。
おデジは見逃さないオタク、おデジの唯一の台詞が「タキオンさん!!」で死んだオタク、墓石と土地が足りません。サイゲ、責任取れ。

ライバルを失った主人公がすることと言えば?百人に聞きました!!
第一位は……そりゃ訳が分かんなくなるから身体動かすしかないよなぁ
ポッケのような熱血タイプ、そして子供であるならば猶更。
ここら辺もお辛いシーンでした。しかし、ここで頼りになるのはナベさん。
ポッケに突っ撥ねられながらも、最後にはポッケを見つけ、語り掛ける。
ここのナベさんの台詞、多分キーワードになるんだなぁってのがひしひしと伝わってきました。
「ウマ娘のことは、同じウマ娘にしか分からない」「ウマ娘の走りは嘘をつかない」
ナベさんが長年トレーナーをやってるからこそ、ここの言葉が本当に響く。そこにさらに「フジキセキを走らせてられなかった」と語るナベさん。ここで自分は泣きました。無念がめちゃくちゃ伝わってきてな……
そして、立ち直るポッケ。よう言うた、それでこそ最強のウマ娘や。

いよいよダービー開幕、の前に地下バ道でポッケとダンツの会話
二へっとした笑顔で手を振るダンツ可愛すぎんか?早く実装しろ、サイゲ
そこからキリっとした表情になるギャップでちょっと破壊力が高すぎますね。
「あたしだって勝ちたい」そうだよね……勝ちたいよね……
みんな頑張ってくれ!!!!!!!!!!!!!!!!!!
でもレースにおいて勝者は一人、そこは絶対に覆されないのがね。
ウマ娘観てて思うことランキング上位に食い込んでくる、みんな笑って勝ってくれ……
起こり得ない(一部例外アリ)ことだからこそ、人は夢見ちゃうんだよなぁ
そして、しれっと観客席にいるタキオン
いや、おるんかい!!!!!!!!!!
研究室にこもってレース映像観てニヤついてるんじゃないんかい!!!!!
そんなタキオンを隣で冷ややかな目で見るカフェ
「変な人(ジト……」
おいおいおい、新時代の扉を開ける前に僕らの新たな扉が開いたんだが??
その目、良いね……本気でなんやこいつって思ってる雰囲気がむんむんと溢れ出ている。今、マチタンの話した?
言うまでのない素晴らしいレース映像
最終直線のダンツとポッケの一騎打ちは息をする事を忘れてしまうほどでした。
ここのダンツの「勝ちたい!」に対して、ポッケの「そうだよなぁ!ダンツ!」が友の思いを真正面から受け止めた上で、負けられないライバルとして相手取る……これ以上のない美しい掛け合いでした。
ポケダンツ、いやダンポケかもしれん……
失礼、邪悪なカプ厨が湧いてしまった。
決着を見届け、観客席を去ろうとするタキオンおや?タキオンさん?ちょっと未練出てきてるんじゃないっすか?はやく戻ってきてくれ
そして、観客席のナベさんとフジ先輩……
良かったね……ポッケがダービーに勝ったよ……
そんな中、聞こえてくるのは予告でめっちゃ聴いたポッケの代名詞、咆哮
モデルのジャングルポケット号も勿論やってます
ここのポッケのシーン、予告だと気にならなかったんですけど、なんか声の伸びが悪いというか言いようのない気持ち悪さを感じたのは自分だけでしょうか?
ダービーウマ娘の称号を手にしたポッケは一気に世間に広まった。あまりの手のひら返し具合に人間の愚かさとトゥインクルシリーズも結局は世間に消費されてくコンテンツなんだなと少しばかり凹んだのはここだけの話
かの名作洋画、トゥルーマン・ショーで味わった思いと全く同じやんけ!
というかなんでこんなこと考えながら観てんだ、こいつは?
ポッケが勝ったんだぞ!一つ目の山場を越えたんだぞ!
自分の思考のせいで若干モヤモヤしてたら、いつの間か夏合宿所行きのバスに乗ってるんだが?展開が早くないか?
もっとこう……ダービー勝利の余韻とかない?
それはそうと、ポッケの後ろの席にアニメ3期組が座っててニッコリした。(帽子と前髪しか映ってないシュヴァち、かわいいね

夏合宿からフジポケ併走まで

古来より水着回は不穏な伏線を張ったり、雰囲気を一見明るい様に見せかけて、薄暗くしても良いとされている。
最初の数分は夏だ!海だ!トレーニングだ!みたいな感じでごく一般的な水着回です。
RTTTで初日は遊ぶぜ!ってのが学生してて良い、そんな事よりトレーニングするぜ!もアスリートしてて良い

結論:今を楽しめ若人よ……

ウラライス供給感謝、『可愛い』という言葉はウラライスの為にある。
ちなみに『カワイイ』はカレンチャンの為にあります。
『可愛い』≠『カワイイ』
合宿所の映像も良い、あんまり映像で観れないシーンなので嬉しさ3割り増しですな。
モグモグご飯要求ダンツかわいいねかわいいね……
あとお風呂シーンね、色々な世代が同じ画角に映ってるのがThe合宿って感じで失われた青春を思い出して、泣きました。
隙自語ですが、大学時代のサークルの合宿が懐かしい……
あの頃に戻りたい。戻るぜよ、あん世界へ

すっかりノスタルジーに浸ってると急にあの女が現れた。

悲しきフワフワモンスター AYABE
「なかなかのフワフワね」

合宿所の布団の柔軟剤にケチつけるな!!!!!!!
しかしそこに鋭いツッコミを入れるカレンチャン
菊花賞で悲しき呪縛から解き放たれたアヤベさんがあの頃より柔らかな笑みを浮かべる事が多くなり、カレンチャンは嬉しくなる一方でフワフワを求め、日夜布団乾燥機を稼働するアヤベさんに徐々に対応が雑になっていく……

めっちゃ二次創作で見た事ある奴〜

妹ちゃん、トプロ委員長、カレンチャン、あなた方は恐ろしいモンスターを生み出しました。責任取って幸せにしてあげてください。
妹ちゃんは定期的に夢枕に立ってあげてくれ。

我々、トレーナーは忘れがちなんですけど4ターンで片付けられる夏合宿って二ヶ月やってるんですよね(当たり前
だからトレーニングだけしてるんじゃなくて、色々やっている。
RTTTでも描かれて嬉しかったんですけど、劇場版でもここら辺を丁寧に描いて下さったのは嬉しい。
そして、これは外せない夏祭り
ここでも登場、フワフワモンスターAYABE
わたあめ美味しいもんね、いっぱいお食べ
RTTT組がお祭り楽しんでて、これには妹ちゃんもニッコリ
実はそっちに注目しすぎて、フジポケの会話を少しだけ聞き逃しました。懺悔します。
フジさんの走り出しちゃいそう発言にお目目キラッキラポッケかわいいね、でも冗談だと分かってめっちゃ凹むポッケかわいいね
歪んだ愛だって?うるせぇ!!おまいらも内心そう思ってたろ!!

それと皆さん思ったと思うんですが、お祭り会場で歩きスマホしてた挙句、フジ先輩に避けさせた愚かな人間いたんですけど許せないですよね!?人間風情がよ……理解できません、ウマ娘に人間が勝てるわけない。

歩きスマホ、ダメ絶対

花火をバックに感謝を伝えるシーンは決まって幸福なシーンである。
フジ先輩にいい笑顔させて、幸せ者だね、ポッケ!
……おや?ポッケの様子がおかしいぞ……
ここら辺から徐々に不穏な空気が漂ってきて、非常に盛り上がってまいりましたな。
と、世間は思ってそうですがこの感想文を書いてる人は映画館で
「またポッケ曇ってんじゃん、二回目は流石に一本の映画の中でやるにはスパンが短すぎるんじゃないか」と思ってました。
この辺りから劇中内の時間が飛び飛びになって若干混乱し始めてます。
帰りのバスで悪夢に苦しむポッケの過呼吸描写は見てるこっちもしんどくなってきました。もう一人の自分に頭を押さえつけられる描写もえげつない。

再び物語はダービー前のように暗くなっていきます。暗すぎて菊花賞が一瞬で終わり……え?終わった!?
今、何かしたか?くらいの勢いで菊花賞終わったのがあまりにも拍子抜けで「おい!!短すぎるだろ!!カフェの走りをもっと見せなさい!!」ってなってました。
あのもうちょい尺、長くても……?
うーん、と結構モヤモヤしながら時間が流れていきました。
そもそも菊花賞はゲートイン、スタート!じゃなくて、ゴール板を皆が駆け抜けた後の映像を見せた後にカフェ視点でレース当時の映像が流れる構成でした。
ちょっと分からんくなってきた……
まぁ、二回目を観た際に解決するんですがね。この時の自分はまだ浅かった。
その後、菊を取れず、何か魂が抜けたように自信を失ったポッケにフジ先輩は自身の身の上話をする。
ここね、自分の方から話すと相手の話を引き出しやすくするテクニック……流石です、フジ先輩。

この時のポッケの話から、これを書いてる人はようやく自分の認識の間違い気付きました。
そもそもダービー後ポッケ曇らせはダービー前ポッケ曇らせとは性質が全くもって違いました。
一回目がタキオン引退という外的要因に対して、二回目がポッケが信じていた最強をポッケ自身が信じられなくなっていたという内的要因での曇らせでした。そりゃあんな恐ろしい走り見せられて、勝ち逃げモドキをされたらあぁなるよね。
成功体験は人を狂わせますが、失敗体験もまた人を狂わせる。ここもまた巧妙なストーリーの作り方してて、ビビりました。
前者がフジ先輩、後者がポッケなのもまた味わい深い……
すっかり意気消沈したポッケにフジ先輩が翌朝河川敷のコースに来てね、とお誘いがあった時点で、多くのフジトレ&ポニーちゃんは感動の涙を堪えながら察したでしょう。
再び走るのか、と

翌朝、ポッケの前に現れたフジ先輩は勝負服でした。

諸君、言いたいことは分かる。後輩を奮起させるため、現役時代に袖を通すことが叶わなかった勝負服に身を包んだフジキセキの覚悟というめっちゃエモいシーンということは。
でもよ……改めてあの勝負服を映像で見ると……あのデザインを通したサイゲを僕は恨みます。せっかくの良いシーンなのに、なんとかならんかったのですか!?
さいとうなおき先生は悪くないです。
あの日、目を奪われ、憧れとなったフジ先輩から上空に放り投げられたプリズムを受け取ってスタート……

第一話と似た様な映像構成からの主人公が強くなるオタク大好きシチュエーション

んほ〜、エッッッッッッモ

失礼しました。
ポッケとフジ先輩の併走シーンの結末は描かれていませんが、どっちが勝った負けたじゃないことだけは確かです。
走る理由を思い出したポッケの笑顔に思わず後方腕組保護者面厄介おじさんも思わずニッコリ、良かったね。
そのあとのフジ先輩とナベさんの会話もまた良いんだ……
このコンビが再びトゥインクルシリーズに復帰するスピンオフシナリオ頼むぞ、サイゲ。僕はフジ先輩の時代を取り戻したい。

ジャパンカップからエンディング

己自身に打ち勝つ為、最強を勝ち取る為、世界の強豪集うジャパンカップに出走を決めるポッケ
この最終決戦前の空気感好きなんですよね。みんな好きだとは思うんですが。
昔々、ファンタシーでスターなオンラインゲームをしてた際も時間限定ボスに挑む時、準備完了から出撃までの三十秒間の待機時間にワクワクしたものです。特に徒花。

どうでも良い自分語りはさておき、ポッケがタキオンに併走を申し込みにいったシーンは何か憑き物が落ちたかのような落ち着きを見せるポッケに子どもの成長って早いなとしみじみ。だからあんた誰だよ
しかし、併走を断られた時のなんとも言えない悲しそうな顔はタキオンの部屋にぶら下がってるプリズムが反射しているのも相まって、言語化できない良い絵になってました。

もちろんあった、ほんの短い時間ながら決戦前の修行(っぽい)パート
タキオン抜き01世代とメイ・シマ・ルーの三人娘とフジ先輩が一緒に走ってる〜
ここのシーン、何が良いってフジ先輩が一緒に走ってる事なんですね。
これまでのナベさんチームで練習する時ってフジ先輩は常にナベさんの隣で眺めているだけだったのが走ってるんですよ!?
この集まりはポッケが居たからこそ集まったメンバーでり、さらに元を辿ればポッケが魅せられたフジ先輩が居なければ無かった集まりです。更に更にそのフジ先輩を鍛え上げたナベさんあってのチームなのです。
この事実だけでフジ先輩、ナベさん、本当にありがとう……ってなってました。
サイゲはこの二人でスピンオフ作って下さい。

遂に迎えたジャパンカップ、ポッケは唯一のクラシック勢からの出走
周りは一回りも二回りも先をいく強豪揃い
その中で一際注目されてるのは勿論オペラオーなわけですが、周囲を鼓舞し、その上で勝利を手にするという姿勢は覇王たる彼女以外にはできないでしょう。
中等部のする事じゃないよ……
しかし、それを成し得るからこそ彼女は覇王なんですよね。オペラオーは良いぞ。
さて、このジャパンカップはポッケにとっての最強を取り戻す戦いの他にプランBオンを叩き起こしてAオンへ目覚めさせるものでもありました。
ラストのジャパンカップ直線勝負でポッケは自らの幻影をぶち壊し、タキオンもまた自身の研究への一つの回答「己の脚で辿り着かなければ意味がない」に辿り着きました。
ここ、二人が己を乗り越えた瞬間であり、場所は違いますが初めて併走したシーンでもあるのが最高に良い……
そして、ゴール後のポッケの咆哮
めっちゃ伸びる気持ちの良いものでした。

そしてウマ娘アニメ恒例のどれくらい経ったかは分からないけど、必ず辿り着く夢のレース。
ポッケダンツカフェ、そして復活したタキオンが揃い踏み……

遂にここでウィニングライブ

完全に度肝を抜かれました。そう、今までライブやってなかったんですよね。
頭から消えかけてきたタイミングで突如ぶち込まれるライブ。
これだよ、これ。皆が笑ってる絵が見たかったんだ。
本来、ウィニングライブだと勝者がセンターに立っているのですが、4人が背中合わせで四方に視線を飛ばしているので誰が勝ったか分からない、想像にお任せしますなのが配慮の鬼。
RTTTでも菊花賞後のアンコールという事で三冠を分け合ったオペ、アヤベ、トプロの三人が登場しており、菊花賞のウィニングライブはやったよ!!だから二着だったラピッドビルダーも他の出走者もライブしたよ!!ってのが伝え方が本当に上手い。

ライブ後にポッケの「次の曲は!」でカメラが上空にどんどん引いていきタイトルロゴがドン!!

ウマ娘プリティーダービー
BEGINNING OF A NEW ERA
新時代の扉

終わった……
映画が終わった時に出る意味のないため息を吐きながら、興奮ですっかり伸び切った背筋を曲げ、そのまま椅子にゆっくりと身を沈める。エンドロールを見ようと暗転したスクリーンに視線を飛ばした瞬間、来ると分かっていたはずの、でも映画の興奮で完全に忘れていたあの曲が来るのだった。

うまぴょい伝説

「位置について」とポッケの声が流れた時は不意を突かれました。
そう、ウマ娘のアニメは映像の良さに興奮して疲れていても、感動で涙腺がボロボロの時でも必ず最後にはこの曲が僕らの情緒を破壊してくる。
一旦落ち着きを取り戻した身体が再度ブチ上がった。これ、心臓に悪いでしょ。いやサウナも似たような事してるし、逆に健康的かもしれない。知らんけど
映画を観る二ヶ月前に大阪城ホールでライブを経験してた身としてはめっちゃコールしたかったです。(絶対にしてはいけない

楽しすぎてあまりにも短い108分間でした。新潟のアイビスサマーダッシュくらい短かったです。
カルストンライトォォォォォォォォォォォ

それっぽいオチになったので一回目の感想はここで終わっておきます。
次は小説版の感想です。多分、短いです。
アイビスサマーダッシュくらい

これを書いてる間にカルストンライトオの実装が決まってて面白かったです(最高速

私が開く!!(小説版を読んで)

???「何なのだ、これは!どうすればいいのだ?!」
と、狼狽えるくらい結構違う。例を挙げれば

・結末は同じだけど、辿った道筋が違う!!
・01世代がそれぞれに向けている矢印の中身が全然違う!!(方向や矢印の大きさは大体一緒)
・キャラの性格がなんか若干違う!!
・僕たちオタクが頭を捻り回して、妄想してた行間の会話や描写がある!!

一番変わってるのはメイ・シマ・ルーの三人娘がトレセン学園に転入していないこと。でも、変わらないのはナベさんがこの三人の面倒も見てあげてること。
そこかよと言われるかもしれないけれども、その分ポッケとの関係性に厚みが増している感じがありますねぇ!!
間違いなく新時代の扉のノベライズのはず。なのに何かズレてる、でもそのズレも気持ち悪くなく、整合性が取れている。

個人的にはもう一つの『新時代の扉』といっても過言ではないです。

おい!!上っ面の感想だけだぞ!!中身の感想は!?とお怒りの兄貴姉貴モルモットポニーちゃんがいらっしゃるかもしれませんが、小説版については全員が読んでいる事を前提にするのはちょい厳しめだと思うので、ここら辺で許して……
ハッキリと言えるのは違う個所はあれど、上記の通り間違いなくこれは『新時代の扉』です。小説を読んだ人は納得していただけると思います。
読まずに積んでしまっている人、まだ手に取っていない人に言いたい。
ここから先はキミの目で確かめてくれ!!

そして映画の公開が終わる!!(二回目)

この部分を書いてる時点(7/17未明)では、徐々に公開してる劇場が絞られていってる状況なので、これを公開する頃には終わってそう……
もっと続けて欲しかった。でも、大体の映画は二ヶ月前後で公開終了なので非常に残念だけども、妥当と言えば妥当。
でも、裏を返せば各配信サービスでの公開が始まるので映像を一時停止しながら『新時代の扉』をしゃぶり回せるので良しとしましょう。しかしながら、デケェ画面と爆音音響を浴びれなくなるのは悲しい。
というより音響にめっちゃ気合入った作品なのでかなり悲しい。4DXでも無いのにウマ娘がターフを怒号のように踏み締める足音を全身で感じ取れると聞くとその凄さが分かると思う。

「ンンッwww人体の60〜70%は水分で構成されてる為、周りに音響が配置されてる映画館で振動が伝わるのは“当たり前”なんですな〜wwwそれっぽい言葉を並べてなんと浅ましい事か、人間性の底が知れますなwww」
と思った人もいるでしょう。

うるせぇ!んな事分かってんだよ!黙ってろ!

では、二回目の感想に行くわよ〜

二回目のいきなり総評

良良良〜良・良〜良良(二回目
二回目は『はじめに』で述べた通り、ストーリーが頭に入っていたので、演出に注目して見ることにしました。
やっぱり初見では気付けないような細かな描写や「これはもしかして?」と新たな気付きを得ることが出来、改めて凄い映画だなと……
リアタイ出来たこの時代に感謝。

そして、一回目にて「菊花賞短くない?」「時間飛びすぎて訳わかんないね」と意味不明の発言をしていた自分が非常に情けなかったです。
菊花賞が短い?あれで良いんだ……
訳が分からない?二回くらい見たら分かるよ……
カメオ出演ウマ娘で気付けていなかった子達も見つけられたのでめっちゃ満足!
一瞬のカットにあまりにも詰め込みすぎるだろ、製作陣が恐ろしいぜ。
マートレが出てるシーンで舞台組が居たのに気付けましたが、ほとんど視線はマートレに行ってました。悔しいです。でも(マーチャンとしては)それで良い!!
そして、一回目でおデジを見つけられていなかったシーンが一箇所だけあったのが若干ショックでした、まだまだ未熟だ……。

二回目は細かな描写についての感想や妄想の域を出ないなんちゃって考察をしていきます。
二回しか見れてないので、記憶違いがあるかもしれませんが許して下さい。

タキオンについてのあれこれ①

ダービーのタキオン、会見直後とは思えないほど元気で驚いた!というよりも「まぁ、彼女はそうだよなぁ」となった人多そう。
僕もそーなの。
この時、隣にカフェがおり、タキオンに向けたムスッとした顔に新時代の扉を開けられた人は数知れず。開けられた人は正直に手を挙げなさい。

🖐️

素直でよろしい。
タキオンが放ったカフェのお友だちに対する「イマジナリーフレンド」への仕返しのように耳を絞って言った「変な人」
この発言の後にカフェはターフへ近付くように観客席を降りていきます。この時にものすご〜く分かりやすく日光がカフェの顔の下半分に当たっており、階段を降りる毎に徐々に日光が当たる範囲が広がっていきました。やがてカフェはタキオンのいる日陰から完全に出ていきました。
この映像だけで察しのいい考察好き、描写に込められた意味を見出したがり兄貴姉貴はニヤリとしたでしょう。

カフェは先に進む為にターフ(日向)へ進みました。タキオンはプランBの為、観客席(日陰)に留まりました。

そして、カフェはその後菊花賞で栄光を得ました。対するタキオンは皐月賞以降ジャパンカップで観客席から走り出すまでは日光に直接当たる描写がありません。

「おい、待てい。タキオンは研究室で常に日光を浴びる位置にいるぞ」とおっしゃる人たちもいるでしょう。

そう、おっしゃる通りです。タキオンは窓際に席を構えているので当然、光は当たります。
しかし、それは外から差し込んできたり、あるいは地面から反射してきた光であり、直接的なな日光ではありません。
観客席にいる時でもそうです。タキオンが観客席からターフを眺める際、不自然なほどターフから緑色の光が照り返していました。

ここでわかる事は
光とはターフであり、影とはターフの外
と演出されている。

タキオンはいついかなる時も影の中にいながらも光が当たっていました。
これはターフに未練がある、自分の脚で走りたいという暗示だったのではないでしょうか。
レース映像を観ながら、脚をパタパタさせていましたしね。
ここでナベさんがタキオンの記者会見後のポッケに言ったセリフを挙げます。

「共に競い、高め合うライバルを失おうとも、今もターフに向かおうとしておる」

そう、ポッケは常に光に向かい続けた = 光の中にいたという事なんですね。
しかし、二つのシーンでポッケが影側にいるシーンがあります。
一つ目は夏合宿の際です。初日にベンチが備え付けられた日陰へポッケダンツカフェが並んで、準備をしているシーンです。
この時「トレーニングを始めるよ」と言われ、三人は日向へ歩き出しますが、ポッケだけは一瞬足を止めています。そして、この時から既に自分の違和感に気付き始めています。
二つ目はポッケが己の幻に囚われ、覇気を失ったシーンフジポケ柳の誓い近くの自販機でフジ先輩に話を聞いてもらっている時です。
この時、フジ先輩が自販機側、ポッケが柳側に座っており、ちょうど自販機の光がポッケには当たっていません。光はフジ先輩が浴びています。

これまで、ここの柳が映るシーンではフジ先輩は柳の影に配置される形でした。
ダービーの約束の時も柳の影が顔を覆ってました。夕日側にポッケが立っており逆光の位置ですね。(光はポッケが浴びてる)
ナベさんとポッケの会話シーンでは鳥居の陰にいました。そのカットには柳が映っています。このロケーションにおいての柳は影の役割を果たしています。
では、思い出して下さい。翌朝、フジ先輩はポッケを河川敷下のコースに呼び出しました。この時のポッケのカットにも柳が映っています。
その後、フジ先輩はどこから登場しましたか?

そう、柳の影から姿を現し、覚悟の証である勝負服を身に纏っていました。
そして、その顔には日の光が差し込むカットもあります。彼女はターフに戻ってきました。併走を終えた後のポッケもどうでしょうか。
朝日を浴び、明るい笑顔を見せています。何故、走ってきたのか、その理由を思い出しました。ポッケもまたターフに戻ってきました。

ジャパンカップにて、タキオンもまた光をその身に受ける事になります。
その場所はポッケが朝日を浴びた河川敷に掛かる橋の上です。彼女たちはY座標は違えど、同じ場所で光に向かっていきました。
そして、ラストシーンでもポッケダンツカフェタキオンの四人が地下バ道からターフへ、影から光へ、ようやく四人揃ったレースへ駆け出していくのでした。

このようにこの作品はかなり光と影の描写に力入れてるなぁと感じられますね。なお、たまたまそうなっただけ、という可能性もあるので悪しからず。

かなり話が逸れてしまいましたが、話をダービーのタキオンに戻して、もう一つ
ダンポケがゴールした際、タキオンはプランB達成が近付き、大いに喜び、観客席を後にしようとします。
しかし、ふとした違和感にタキオンは立ち止まってしまいました。そして、ポッケの咆哮に驚くようにターフの方に振り返ります。
この時に明らかに不自然なカットが入りましたよね?タキオンの足元を映すカットが。
この時にタキオンは気付いていませんが彼女の足元に黄色ピンクの紙吹雪が二枚、はらりと落ちてきます。

なんか見覚えのある色じゃないですか?
数十秒前までゴールの直線勝負で競り合った二人の勝負服の色に……

そう、ポッケダンツですね。
この紙吹雪が彼女達を表しているとするならば、これがタキオンの足元に落ちた。
つまりタキオンの脚に追い付きつつある or 追い付いたという事を意味しているかも知れないですね。
この時のタキオンは「私の代わりに!」と発言していますが、二人が既に足元まで迫ってきている事には本当の意味では気付いていないかも知れないですね。


しっかりした考察の後にこの話するのは温度差で風邪引くと思うんですけど、やっぱりタキオンは一人にすると汚部屋を作っちゃうの可愛いね。ジャパンカップ後に01世代に大掃除されるのかな?ついでにモルモットとおデジも出動してくれや。愛され概念が似合う女、タキオン。

そういやおデジなんですけど、タキオンが出てるレースに必ず居るのは何故ですか!?
後方ペンラ持ち尊死オタク面しやがってよ。そのデケェリボンに気付かないとでも思ったのか!?
オレらのタキデジ村はちょっとした事ですぐに全焼するんだぞ!!
ついでに二回目に見つけたんですけど、タキオン出走停止会見の時に映った絶望顔ダンツちゃんのすぐ後ろに……おるやんけ!となりました

タキオンについてのあれこれ②

もう一度タキオンの話になりますが、内容がガラッと変わるので、切り替え
この項では新時代の扉におけるタキオンはどういった役回りで配置されてるのか考えていきましょう。

まず、ウマ娘というコンテンツを全く知らない方が今作のタキオンを見るとどう思うでしょうか。はっきり言うとただのヤバいやつです。
具体的に言うと「研究という勝敗とはかけ離れた目的で多くの人の夢が詰まったレースに出て、ライバルを蹴散らしたと思ったら、急に実質引退宣言をして周囲を振り回した挙句、なんか知らんが急に復帰した奴」です。

ウマ娘ユーザー、特にモルモットであれば「ふざけんな!!」と言いたくなりますが、頭を冷やして、冷静になってからタキオンを客観視すると自ずとこういった評価になるとは思います。
自分もモルモットの端くれなので上記の太字部分を書く時はちょっと苦しかった事だけはお伝えします。
それに加えて、鎬を削ったライバルに対して「勝敗なんてどうでも良い」と平然と言ってのけます。うーん、やはりヤバい。

『ヴィラン』と言うには中途半端ですし、主人公に対しての『一般的なライバル』というには足りない要素が多すぎます。
じゃあ、結局この人なんだったの?となる訳です。

そこでタキオンは今作のもう一人の主人公説はどうでしょうか。
というか、これは製作側が想定してると思います。

まず本作における主要メンバーの目的をはっきりさせていきましょう。
ポッケ→最強になる、つまり全員をブッチぎって勝つ
ダンツ→勝利、文字通り
カフェ→お友達に追いつく、つまりお友達に勝つ
タキオン→ウマ娘という存在の探求、その肉体の限界のその先の景色を見る

はい、この時点で分かる通りタキオンのみ勝ち負けで話をしていません。ポッケがタキオンに掴みかかるシーンで「勝つためにレースしてんじゃねぇのかよ!?」と叫んでいますが、目的が違います。
「レースの勝敗はどうでも良い」という発想はタキオンにとっては至極全うなものな訳なんですね。更に元を辿るとレースに対する価値観が違います
ポッケ含め劇中の登場人物、および映画を見てる我々は「レース=勝ち負け」という固定観念があります。だから、タキオンの言うことが理解できないわけです。これに対してはダンツが最も分かりやすく反応してくれていましたね。タキオンの研究室から出ていくときの「分からないよ……」に続く台詞がタキオンの起こした行動に対しての混乱が見て取れます。
しかし、タキオンは劇中で「実証実験としてのレース」と発言しているので、そもそも勝った負けたを求めていません。

ここでタキオンの計画、プランAとプランBについておさらいしましょう。
『プランAは自身の目的を自身の肉体で達成すること』
『プランBは自身の目的を他者の肉体で達成すること』
目的は先ほど述べた通りで、タキオンとしては過程はどうであろうと、ウマ娘の肉体限界を観測できればそれでいいのです。

「なら、最初からプランBで良くね?」という意見も聞こえてきそうですが、タキオンは人に勧める前にまず自分で試しています
他人に自作の薬を勧めるタキオンはアプリ版、映画、二次創作で見受けられます。しかし、彼女は必ず自分で試してから人に勧めるのです。これは小説版でもしっかりと描かれています。
プランAからプランBへ移行する流れは、自分で試してから人に勧める(勝手に観察してるだけではある)動きそのものです。

そして、もう一つ
「過程がどうでもいいなら、レースじゃなくて一人でやればいいんじゃね?」という疑問も出てくることでしょう。
タキオンの目的はウマ娘の肉体の限界、その先の景色を見るです。劇中のタキオンによるとウマ娘という種族は走りに特化した身体の構造をしており、彼女はその限界速度を求めています。まだ誰もたどり着いていない境地です。であるのならば、強豪集うトゥインクルシリーズで極限まで磨き上げた己の脚で他のウマ娘を越え、常に一歩先へ行き続ける事が目的の達成には必要不可欠です。前に誰かがいる状況は、そこはまだ限界地点ではないからです。だからこそ「実証実験としてのレース」という訳なんですね。

こうしてタキオンについてまとめてみると、面白いことにタキオンの価値観や目的は他の主要メンバーとは全く異なるのですが、本質的には勝利を求めているように思えます。
これについては彼女自身が答えを口にしていました。そう『本能』です。
目的の部分でタキオンのみ勝った負けたの話をしていないと言いましたが、本能的な部分で最も勝利を求めていたのはタキオンでした。
彼女はまだ誰も見たこともたどり着いたこともない景色に焦がれています。それを追い求め続ける執念こそラストシーンの「他の誰かでは意味がない!」と、元より他者へ譲る気がない己の意志を示した本能からの叫びだった訳ですね。

じゃなきゃねぇ!!ジャパンカップを観客席から眺めてる時にクッソしおらしく「置いていかないでくれ……」なんて言わないんですよ!!(急激なIQの低下
ここら辺、アニメ2期2話の菊花賞に間に合わなかったテイオーを思い出して泣きそう。

この映画はポッケが最強へ至るまで走り続けた物語であり、タキオンが己の本能に気付くまで悩み続けた物語です。
ポッケはタキオンを見て、幻に怯え、そして自分を越えていきました。
タキオンもまたポッケを見て、自分に惑い、そして史実を越えていきました。
互いが互いを見ていました。そして、悩み、自分を越えていきました。
全く同じことが両者に起こっています。これが主人公じゃなかったらなんだってんだい!?

てことでタキオン、もう一人の主人公説でした。ガバガバでしたが、伝わってくれていると嬉しいです。

時間の進み、おかしくない?

本作には意図的に尺が短くされていると思われるシーンが存在します。
・ダービー後から夏合宿開始まで
・合宿終わりから菊花賞まで

この二つが該当部分と思います。
自分はあまりの短さに初見時に首をずっと傾けていました。
もうちょっと尺取ってくれよ!!とお思いの方もいらっしゃると思います。
しかしながら短くされた事には意味があるはずです。この項ではその意味を考えていきたいと思います。

いきなり結論ですが、この映画にはスクリーンで観ている映像が第三者視点ではない時がありました。それが上記の二ヶ所です。
これは映像作品全般に言える事ですが、登場人物のモノローグや過去回想など直接その人物が自分の事を語っている時以外は基本的に第三者視点、客観的な視点で映像は流れていきます。
登場人物を流木、物語を川と置き換えると分かりやすいかもしれません。
川の上流(オープニング)から下流(エンディング)に流木がどのように流されて行くのかを上から眺めている感じです。
流れはもちろん一定ではないので、流木は緩急を付けながら進んでいきます。
しかし、この流されている流木自身が何を思っているか分かりますか?
当然、上から眺めているだけの我々は流木が何を考え、どんな思いで流されているかは全く分かりません。(例え話なので流木はただの物体だ!思考しない!とか言わないでください)
これが第三者視点、客観的な視点です。
この視点だと時間の連続性をきちんと観測できます。だって、川が上から下へ流れる様を見ているだけなので。どれだけ流木が川の流れに揉みくちゃにされようとも、緩やかにぷかぷか流されてても今、この瞬間に流れてる時間は常に一定です。我々は「大変そうだなぁ」といった淡白な感想しか浮かびません。
では、流されている当事者からしたらどうでしょうか。この流木は揉みくちゃにされている時はこの時間が永遠に続くんじゃないかと苦しんだかもしれません。あるいは終わってみれば案外すぐ終わったなと感じたかもしれません。
我々も似た様な経験があると思います。
例えば小学校の6年間。終わってみれば一瞬ですが、在学当時は永遠に続く様な錯覚がありませんでしたか?
夏休み、とても長く感じませんでしたか?
このように本人が体感する一人称視点だと実際に流れる時間と体感している時間は一致しない事はよくあります。
同じ5秒間だったとしても、その時間を体験している本人の肉体、精神、環境状況によって長くも短くも感じます。
それを踏まえた上で映画のダービー後夏合宿開始、夏合宿終了から菊花賞までの間の時間の流れはどうだったでしょうか?

現実時間でダービーから夏合宿までは二ヶ月ほどあります。
しかし、映画ではダービー終了後から一分ほどで夏合宿でした。
唐突に消し飛んだ時間にアレ?っとなった我々はこの一分間の中に時間の連続性を見出せていなかった。だからもうちょっと長くても良くないかと、尺を求めた訳です。少なくとも自分はそうでした。

つまりこのダービーから夏合宿開始までは第三者視点ではないということになります。
では誰の視点だったのか。みなさんお分かりの通りポッケの一人称視点でした。
ポッケにとって、この二ヶ月はあまりにも短く感じていたのです。それは夏祭りでのフジポケの会話、フジキセキの「実感無い?」から続くシーンで答えは出ていました。
この時点で既にポッケは自分の中にある幻に囚われています。先ほど述べた通り、本人の状況によって本人が感じる時間は変わります。
幻に囚われ、ダービー勝利の実感が無かったからこそ、時間が瞬く間に過ぎて行ったのではないでしょうか。

何をしていても常に頭には「自分は最強では無い」と声が響き続けています。
もし、それがダービーのゴール板を駆け抜け、勝利を実感した瞬間にその感覚を掻き消す様に声が聞こえ始めたとしたら?
それを逆に掻き消してやろうとポッケは叫んだのかもしれません。その叫びは聞く人によっては、声の伸びが悪く、消化不良にも似た言いようの無い気持ち悪さを感じ取ったかもしれません。
一回目を見た時に自分が感じた違和感の正体はこれでした。この時点からポッケは囚われたのです。

だから何をしようとも気付けば一日が終わった、それを繰り返して夏合宿に至った、と。
そして合宿終了から菊花賞の二ヶ月間も同じ理由でしょう。
何やっても上手くいかない時は、そもそも自分が今、何をしているかが曖昧になるものです。だから、時間の経過があっという間だった。トレーニングはしていたでしょう。しかし、フジキセキとの併走まで走る意味を見出せず、迷いながら走っていたと受け取れます。

『迷えば、敗れる』

とあるゲームに出てくるセリフです。
劇中で描写はされていませんが恐らくポッケはいつもの様に闘志は見せていたと思います。しかし、己の走る意味すら見失い、迷った状態では勝てるものも勝てません。
だからポッケにとって一生に一度きりの大舞台、菊花賞も一瞬で幕を閉じた訳です。
新時代の扉は01世代を中心に据えています。しかし、主人公はポッケです。
ポッケが主役だからこそ彼女の心象が反映され、その結果が先ほど挙げた二つのシーンが短くなった、そう自分は考えています。

それはそうとカフェの本気の走りはもっと見たかったです。黒いコートをはためかせて疾走する彼女の全てが美しい。その美しさの中に血に飢えた猟犬の様な力強さが兼ね備えてられてるのもまた良い……

おや、そういえばカフェが出てて、ポッケが不在のレースがあった様な……
確かそのレースの最中、とある人物の心象風景的な映像も流れていた様な……
弥生賞のタキオンですね。
01世代のレース中、ダンツとカフェはモノローグこそありましたが、心象風景は流れていなかったと記憶しています。
そう、01世代で流れたのはタキオンとポッケだけでした。これは主人公ポイントですね。タキオン、もう一人の主役説が補強されてしまった!
フジ先輩も流れていましたが、RTTTを前作とするなら、更にその前作に当たる存在しない作品の主人公補正かもしれないですね。
サイゲはフジ先輩とナベさんのスピンオフを出せ。本当にお願いします。

おわりに

二回目の感想、もう終わり?と言われるかも知れませんが終わりです。
他にも劇中の重要アイテムであるプリズムが持つ意味についての考察や邪悪なカプ厨によるニチャリポイント、カメオ出演のウマ娘一覧など書きたいことが山ほどあるのですが、いかんせんまだ二回しか映画を観れていないのがあまりに痛い。そのせいで理解度もまだまだ低いので大人しく配信サービスによって映画が公開されたら、改めて番外編という形で書くかもしれません。

個人的な宣伝です。
9/8(日)にインテックス大阪で開催される『こみっくトレジャー 44の『ぱかっとマーケット』に参加します。タキオン×デジタルの小説が出ます!!

サークルカット

こんなにも長い文章を最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。

ウマ娘ちゃん、サイッッコー!!!!!!

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