見出し画像

(2022年秋)ラピッドプロトタイピングブートキャンプの1ヶ月を振り返って

2022年の秋、Xデザイン学校が開いた「ラピッドプロトタイピングブートキャンプ」という週1×4回の連続プログラムに参加したときの話。終了直後に振り返りのnoteを書いていたのだけど、どういう理由だったか公開していなかった。
で、さっき見返してみると、割といまの仕事ですごく意識したり取り組んでるなと思うことがあったので、このタイミングで公開することにした。

このプログラムは、Figmaを使って超高速でLPのプロトタイピングをするというもの。Figmaは使ったことがなかったのでよい機会と思ったのもあるのだけど、プロトタイピングのプロセスを実践的に経験したいと思ったのが動機としては大きかった。

このプログラムで取り組んだのは、とあるクライアントから訴求対象として提示されたペルソナに対して、クライアントのサービスを利用してもらうためにどんなアプローチができるのかを考え、超高速にそのアイデアをLP上で表現し、検証するというもの。

実在するクライアントに提案する(Zoomを使って直接プレゼンする)ので、ロールプレイといっても決して手は抜けられない。そんな状況のなかで毎週「時間がない!うわー!」と焦りながら、なんとか課題をこなし続けた。

時間がないなか集中して取り組んだことで気づいたことがいくつかある。

検証したいことを定められていると、自ずと次のアクションが見える

1年前に買ったオライリーの本「デザインスプリント」を今回のワーク終了後に読み返すと、「デザインスプリントは時間的制約によってフロー状態をつくることが重要で、それによって今までになかった見方で対象を認識できる」ということが書かれてあった。

今回のワークでは、ペルソナから得られた1つのインサイト(問い)からコンセプトを立てて、たった1つの行動を促せるかだけを見ることにした。そう決めたのは、シンプルに時間がなかったからなのだけど、でもそうして時間的制約を与えられたことによって、視点のフォーカスを当てやすくなったんだろうなと思う。

インターバルが長すぎたり次の打合せスケジュールをいい加減に設定していると、その間にあーだこーだ考えてしまって、色んなことが気になって迷いが出てしまい、結局手がつかなくなることってある(noteの下書きが溜まる現象ってそれかも…)。

インサイトが必要最小限であるかどうかが大事で、そこに焦点を当てて検証をすればよい。そこが定まれば、自ずと次のアクションが見えるものなのだろうと思った。

思考のプロセスを紙に落とすクセをつけるのすごく大事

最終日の発表終了後、他の受講者のFigmaを見ていて、自分が全然できていないことがあるのに気づいた。それは、思考のプロセスを全くFigmaに残せていなかったこと。自分のFigma、画面はボカすけどめっちゃキレイ。。。

試行錯誤のプロセスをきちんと紙に落とせていると、自分の理解を整理できるだけでなく、他者からのレビューを得られるようになるし、躓いたときに戻りやすくなる。このクセをつけるだけでも全然違ってくるなぁと思った。

アイデアはセンスではなく、鍛錬の積み重ね

講義のなかで先生が話した、「アイデアはセンスではなく、鍛錬の積み重ね」という言葉がすごく心に残っていて。

先生が講義のなかで「アプリ模写100本ノック」という取組みを紹介していたのだけど、これは何か対象のアプリを決めて、そのアプリの骨格と体験のコアとなっている部分を書き出し、デザインに対する気づきを言語化していくというもの。

以前にもある人が日々の風景を切り取って体験や使いやすさに関する言語化ノックをしている話に触れたけど、そういう「鍛錬」がアイデアの引き出しになり、筋肉になっていくんだなということをまざまざと思い知らされた。実際に講義のなかで光速デモをやってみた際に、その差がはっきりと出てしまったので。

またこれはベーシックコースを受けていて感じることでもあるのだけど、結局デザインって態度と教養が全てなんじゃないかと思っていて。。その教養も、どれだけいろんな本を読んだり経験をして、どれだけそのことを言語化してきたのかとか、そういう鍛錬の積み重ねがモノを言うのかなと、自分の教養の足りなさを思い知らされるたびにそういうことを考えるようになった。

「言語化」スキルが自分には圧倒的に足りない。態度と教養をつけたかったらそれしかないんだなと、この一連の講義やワークを通じて痛感したのだった。


このブートキャンプを通じて自分がつくったプロトタイプは、クライアントの方から高い評価をいただいた(たぶん。。あとで他の人からもコメントをいただけて実はすごく嬉しかった)のだけど、結果よりもプロセスが大事だと思うし、浮かれずに自分に足りないことを意識して、仕事などに取り組んでいきたいと思う。