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人工膝関節置換術の機種、皮膚の切開、関節内への侵入方法は?

最近は沖縄、九州地方を中心に台風が上陸しており、関東地方でも局地的な大雨があったりと天気がなかなか安定しませんね😰
私も昨日晴れていたため傘を持たずに出かけた所ゲリラ豪雨に遭遇して
全身びしょ濡れになりました🥶(笑)
それは扠置き・・・・

今回は以前人工膝関節置換術の種類、適応、その利点・欠点を解説しましたがその先の機種、皮膚の切開、関節内への侵入方法等の解説をしていきます😗(一応以前の記事を載せておきます!!)

①人工関節の機種について

今回はCR、PS、CSの3種類について説明します❗
まず英語の直訳すると
CR(cruciate retaining) →cruciate(十字架) retaining(保存)
PS(posterior stabilized) →posterior(後方) stabilized(安定)
CS(cruciate substituting) →cruciate(十字架) substituting(代用)
となるそうです🙄(DeepLにて翻訳)
他にもBCR型、BCS型がありますが今回は割愛します😵

①-①CR型

CR型の特徴はACLを切除するが、PCLを温存することです。
そのため後方安定性、rollback機能を残すことができます❗
(💡roll back機能は膝関節最大屈曲位でPCL緊張によって大腿骨は脛骨上を後方に移動します。それにより膝深屈曲が可能になり、大腿四頭筋のモーメントが増加し、膝伸展時の筋力強度が上昇することです。💡)
また靱帯も自前のものを使用するため生理的な運動が可能です。

①-②PS型

こちらはCS型と違ってACL、PCL共に切除する方法です。
そのため先程説明したroll back機能が発動しないためインプラント自体に
post-cam機構と言った代償的な機能が備わっています😲
(💡post-cam機構は膝屈曲時にroll back機能の代わりに膝屈曲時に脛骨の後方移動を制動しています。💡)
CR型が適応とならない方が適応となることが多いようです。
しかし人工的にroll back機能を誘発しているため慢性的にpost-camに負荷がかかってしまうため、インプラントの破損、ポリエスチレン摩耗粉による周囲骨融解の原因となることがあるようです😨

①-③CS型

こちらはCR型と比べインサート(脛骨側関節面)の前方、後方が隆起しているため安定性が得られる。(PCLについて温存、切除どちらも可能です❗)
安定性が高く大腿骨、脛骨間の回旋がほぼ正常に再現可能ですが、周囲の靱帯バランスも正常でなければなりません😰
こちらの可動域としてはCR型と比べてもほぼ同じみたいです👀
しかしPCLを温存した場合と切除した場合では脛骨の後方制動が弱くなりやすいそうです

②皮膚の切開方法

英語がたくさん書いてありますがこちらも直訳すると⬇⬇

こんな感じになります。(こちらもDeeplにて翻訳👍)

③関節内への侵入方法

最後に手術の際の関節内への侵入方法を説明します。

③-①medial parapatellar approach

直訳すると膝蓋骨内側アプローチとなります。
こちらは大腿四頭筋内側から進入していく方法になります。展開しやすく、術視野も良好でさまざまな症例に対応できます。
しかし大腿四頭筋に侵襲を加えるため筋力回復の遅延、術後疼痛に影響がでやすいです。

③-②subvastus approach

直訳すると広筋下位アプローチになります。
内側広筋の下縁から進入する方法です。
内側広筋を温存できるため四頭筋の回復に優れています。
また術後の疼痛も少ないと言われています。

③-③midvastus approach

直訳すると広筋中間(中央)アプローチになります。内側広筋の筋層を分けて進入する方法になります。
①と比べて大腿四頭筋の侵襲が少なく、血流や機能回復に優れています。

③-④lateral parapatellar approach

直訳すると膝蓋骨側方アプローチとなります。
大腿四頭筋外側から進入する方法で主に外反膝に用いられます。
これは外側膝蓋支帯、外側広筋を切開します。
内側からのアプローチと比べ外側は神経、血管が少なく術中に損傷する可能性が低いそうです。

③-⑤midline approach

直訳すると中央アプローチとなります。
大腿四頭筋件の内側1/3を切開する方法です。
筋繊維にそって直線に切開するため創閉鎖時に緊張がかかりづらいです。

③-⑥trivector approach

直訳すると3ベクトルアプローチとなります。

膝蓋骨上極2~3横指内側から膝蓋骨内側を通り膝蓋腱、脛骨粗面まで切開していく方法です。内側広筋も1~2cm切開されます。

皮膚切開、関節包切開まで同一創で切開するため創は最小限になります。

そのため創治癒に適しています。

④まとめ

前回から引き続き人工膝関節置換術についてまとめましたがどうでしたか❓
切開方法については患者さんの創を見ればある程度わかると思いますが
機種や関節内への進入方法についてはDrに確認すると今回記載した以上に教えてもらえると思います🤣❗
今回も読んでいただきありがとうございました❣

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