父の涙を見た日

今日は来週に控えた抗がん剤治療の説明を受けに行った日。
父といつもと同じように医師の話を聞いて来週の抗がん剤治療の同意書にサインする。
説明が終わり、父と母と自分でコーヒーでも飲み休憩することに。母は購買に買い物をいっている間、父と久しぶりにまじめな会話をした。
そこで父は来年自分の母が13回忌を迎えるにあたり、行けないからお金だけ送ると話した。なぜいけないのか。私は考えた。父は自分が来年生きているかすら危ういし、地元に戻れるほどの体力は残ってないと覚悟していたからだ。こう思ったのは話したときに父の声が震え泣いているのが分かったからだ。やはり死ぬのが怖いんだ。そうだよね怖いよね。
この前日、父は地元から自分が昔つけていた日記を送ってもらっていた。私はなんだか父が自分の人生の整理をつけているように感じた。

父も分かっている。自分の今後を。
私も分かっている父の死を待つしかないこの現状を。

今月末に父親の弟がこちらに泊まりに来るらしい。多分兄弟でお酒を酌み交わすだろう。私はそこに混ざりお酒の力を借りることで伝えられるガンになった父に対しての感謝の言葉、そして伝えたい母のことは心配するな、息子の心配をするな自分の行きたい最期を迎えてくれ、そして今までありがとうまだ死んでもらっては困るよと、

私は今を悲観的に捉えすぎだろうか、そんな思いが頭を巡りながらこのブログを書いています。

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