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ラブレター(映画の企画はこう生まれる)

今日は2021年4月21日ですが、映画『おじや』のプロジェクトが動き出したのは、たしか2019年でした。

2016年末ごろから、僕の故郷である熊本県芦北町で『ふたりの空』という中編映画を約3年かけて制作しており、その編集期間中に、ふと、思ったことがあり『ふたりの空』のときもだが、映画がある度に、企画段階から映画を見守る僕の祖父母がおり、あの二人はあと何本僕の映画を観ることができるのだろう?と思ったのです。

残酷なことに60分なんて尺の映画を撮ると、2、3年はかかる訳で、つまり、10年で3本しか生まれない訳です。(数学的に算出しただけで、おそらく3本作ることすら無理)

今まで、大それたことを企画書に掲げ、世界がどうだとか、政治がどうだとか、社会がどうだと言ってきたが、もっともっと真っ直ぐな企画があっていいのでは?と思ったのです。
「僕にとってとても特別な存在である祖父母に贈る映画」という企画です。

映画を私物化するな!と言われそうな企画ですが、そもそもこれ自主映画だし!と我に帰り、完全なる自由の元、映画『おじや』を作ってみることにしました。

こうやって映画の企画は、ラブレターの様なスタートを切ることが多いです。
誰かのため、なにかを変えたい、疑問と向き合いたい、怒りを可視化したいなど。すべて、ラブレターの様だなと思います。(まあラブレターを書いたことは無いですが)

2019年、原稿用紙に、僕の祖父母に贈る映画ですとキッパリ書いた企画書がいまようやく形になろうとしています。

このブログでは、映画『おじや』が誕生するまでの過程をできるだけ細かく書いていきたいと思います。

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