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不登校のイベント Tokyo Coffee

小中学校の不登校の児童数は24万5千人。平成28年から令和2年まで年平均10%で増加、令和2年から3年にかけては24.9%。驚くべき増加率だ。

不登校の子供を持つ親は、信じ難いほど悩んでおられる。

「一緒に死のうと思いました」

皆、こう口にされる。しかも、毎夜悩むのだ。

「山奥の学校に転校してみたんです」
「費用もかかりましたが、まったく効果がありませんでした」
「もう、なにをすればいいのか」

ありとあらゆる手を尽くしても、どうにもならない。

Tokyo Cofeeというイベントにお邪魔させていただいた。不登校の子どもを持つ親御さんが月に一回集まっている。

会場は盛況で駐車場は満杯。鈴木友加里さんは浜松でイベントを主催。会場に遊びに来られていたトーキョーコーヒー静岡NO.91さんは、静岡市でのイベントを主催されている。運良く2人の主催者とお会いすることができた。

10時30分からだったが、少し遅れて到着した。自然派食品を扱うカフェを貸し切っている。初めての場所。恐る恐る入場する。

「こんにちは、松井さんですよね」

快活な声で話しかけていただいた。今日は布地でコースター作り。勉強をする時も、料理をする時も、裁縫をする時もある。

初参加された方が打ち明けてくれた。

「ここまで来るのに勇気がいったんです」

「なるほど。分かる気がします」

「来れる人は大丈夫なんです」
「死のうと思っている方は、集まりに来れないことが多くて」

「助けて」と言えるかどうかのようだ。浮上のきっかけは。その一言が、なかなか言えない。

私も「本当に助けて欲しい」とは言い出せないだろう。その辺りが生命線になる。

「スッと来ちゃいました」
「友人が一緒に来てくれて」

「そういうパターンもあるんですね」

「昔いた生徒のお母さんは、九州の霊媒師さんのところまで話を聞きに行ったそうです」
「そんなに悩んでらっしゃるのかと」

「そう、わかる~~」
「行きたくなる」

数値こそニュースに躍るが、不登校者24万5千人がここまで思い悩むことは、あまり知られていない。

「普通の話をしたいんです」
「可哀想な人としてでもなく、偉い人に相談するわけでもなく」

優しい場所だった。
優しい場所は、役割を脱ぎ捨て裸になれる場所。

僕は人に認められることについて、誤解していたのかもしれない。

偉くなるとか金持ちになるとかではない。どうでもいい話を、どうでもいい時、どうでもいい風に話してもらえる。
認められるのは、そんな時だった。

とてつもなく苦しいのに、とてつもなく優しい人たち。

「私、『お母さんを辞めた』って、ある日突然言ったんです」
「週に2回はご飯を作らないから、非難轟々ですけど」

「いろんな方がいろんなことをしています」
「正しいとか間違ってるとかじゃなく、それを聞きたいんです」

不登校になって失うものは、特権ではなく日常。日常を失ったとき、既存の役割を解体せねばならなくなる。やり方は人それぞれだ。

皆、役割に苦しんでいる。自分の役割にも、他人の背負う役割にも。

先生に会いたいわけでも、美人に会いたいわけでも、有名人に会いたいわけでもない。ただ、人に会いたい。

役割ではなく心の底で接してほしい。そう考える人たち。だから、この場所は優しい。ありえないほど苦しんでいる。役割を解体し本来となるために。

苦しみは心の底を照らす光なのだと感じた。照らし出された心の深部が、人を本来の姿へ戻す。

一切皆苦。そこで人は愛となる。

お読みくださいまして、誠にありがとうございます!
めっちゃ嬉しいです😃

起業家研究所・学習塾omiiko 代表 松井勇人(まつい はやと)

下のリンクで拙著、『人は幽霊を信じられるか、信じられないかで決まる』の前書きを全文公開させていただきました。是非ぜひお読みくださいませm(_ _)m

どん底からの逆転劇を描いた『逆転人生』。4名の起業家と一緒に上梓いたしました。
5名分、下のリンクより少しづつ公開させていただきます。
是非お読みくださいませ(^○^)

下が処女作ですm(_ _)m

起業家はトラウマに陥りやすい人種です。

ですが、トラウマから立ち上がるとき、自らがせねばならない仕事に目覚め、それを種に起業します。

起業論の専門用語でエピファニーと呼ばれるもの。エピファニーの起こし方を、14歳にも分かるよう詳述させて頂きました。

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