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【起業する前にやっておくべきこと2】

前回のおさらい

先日【起業する前にやっておくべきこと】で書いた以下3点の内容のうち、今回は2つ目の「事業用銀行口座の開設」について

関係ないが、銀行員の挿絵が ”翔んで埼玉” の埼玉ポーズをしているようにしか見えなくなってしまった。

会社員の恩恵を最大限に活かす

特に個人事業の場合、会社員であることのメリットを最大限に活かさないともったいない。会社を辞める前に次にあげる3つをやっておくことをお勧めする。

  1. 事業用クレジットカードの作成

  2. 事業用銀行口座の開設

  3. 所属会社の社会保険の確認


2.事業用銀行口座の開設

会社員であるうちに、事業用の銀行口座を開設しておくことも大切な準備のひとつとなる。

事業を始めようとする人であれば、一度は自分で銀行口座を開設した経験はあるだろう。そもそも会社員になった際に、入社時に給与振込口座を申請していることがほとんどのはず。場合によっては、会社指定の金融機関で口座開設をするケースもある。実際に、僕も最後に勤務した会社(小規模企業)では、金融機関と支店まで指定されていた。

身分証明書と印鑑があれば、口座開設は簡単にできるので、会社を辞めてからでも遅くはない。
また、屋号をつけたい場合は、開業届の控え(コピー)が口座開設申請時の必要書類にもなるため、税務署に開業届を出してから口座開設をする必要がある。

退職してからでないと(勤務先にバレるため)個人事業主として活動できない・・・と心配する人もいるが、利益(収入)を得なければ勤務先にバレることはない。
つまりは、退職前でも開業届を出すこと自体は可能なので、会社を辞めてからバタバタ手続きを行うよりは、先に準備しておく方が賢明だ。
そうして、いざ退職したらすぐに本業に注力できるようにしておきたいところ。

事業用の銀行口座を作り、クレジットカードの引き落とし先も事業用の口座にしておくことで、事業用の支出とプライベートの支出を明確に管理することが可能になる。
説明の順番が逆になってしまったが、事業用のクレカと銀行口座はセットで準備しておくと、確定申告の際にお金の出入りが明確で、経理処理がとても楽になるので、ぜひとも前もって実施しておいてほしい。


屋号付き口座の注意点

屋号付き口座を開設できる銀行や手続き方法、メリットやデメリット等についてのブログや記事はすでにたくさん書かれているので、ぜひグーグル先生で調べてみてください。

僕もネットバンクで屋号付き口座を作って事業運営していたのだが、廃業時に1つ困ったことが起きた。廃業後の口座の取り扱いについて書かれた記事はあまり知らないので、経験談として記載したい。

自分の場合は予定よりも早く法人化することになり、1年足らずで個人事業用の口座が不要となった。ネットバンクで口座維持費もかからず、振込手数料などもメガバンクと比べて安かったことから、廃業後もその口座を使い続けることにした。

名義はそのまま(屋号付き)であっても私的利用では特に困ることはない。

ただ、その口座から振り込みをする際に、毎回「振込人名」の名前を手で修正する必要があり、これが非常に面倒だったのだ。
ネットバンクに、口座名義を「屋号付き」から「個人名」のみに変更できないか問合せてみたのだが、その変更はできないことがわかった。
どうしても変更したい場合は、その口座を閉鎖して、新しく個人名で口座開設をしてくださいとのこと。

結局、今もその口座はプライベートで使い続けているのだが、「振込人名」を必ず修正して振り込みをしている(笑)


今回のまとめ

  • 会社を辞める前に事業用の銀行口座を作っておく。

  • 事業用クレカとセットで準備する。

  • 事業用クレカの引落口座を、事業用の銀行口座に設定する。

開業の後、法人化も視野に入れている場合は、個人事業用の口座の長期的な使い道も想定した上で、屋号付きにするか、個人名(本名)にするか検討しておくこともご一考いただきたいポイント。

法人化した後も、仕事内容によって法人・個人事業の受発注や口座を分けて運用している人もいるので、ご自身の事業形態や業種によって検討してもらえると良いと思います。

次回は「3.所属会社の社会保険の確認」の予定です。