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ヒカリの嘘は見破ることが出来ない―。 彼は悟ったかのごとくどこか遠くの空を見つめていた。 …
夏草が僕に問いかけた。夏草に僕も話しかける。緑が覆いつくしているこの地球で―。 「長い長…
吾輩は、出家を考えていた。 出家するのであれば家を捨てた方が良い―。 が、本当の修行は家…
彼女の声が海に届く時―。 彼はいつも幸せな気持ちになった。 ココロはそれを愛と呼んでいる…
運命の水―。偶然の雲―。 雲の水は目に見えないが、確かに存在する―。 その男はこの世界を…
「◯◯を探しているのはお主なのか」 この世界の最長老が尋ねた。 「はい、私です」 青年は…
くだらない星の間に生まれた星は―。 日誌をつけるその手が震えていた。 「もうあと何回くだらないことを書けばいいのか」 男は心の中に呟いたが、返答はない。 呟きの数だけ楽になるのであれば、もっともっとくだらないことだって呟ける。 もっともっとくだらないことだって書き続けられる。 ただ、くだらない星の間に生まれたその男は、くだらない日誌を書くことで、人生を昇華する術を知っていた。 ―くだらない人間になるな、くだらない星となれ。― (了)
アイデアは東から昇り西に沈んでいく―。 地球人はゴミの処理に困っている。自分たちの生み出…
神のお告げを分別する―。 神様はこの世界には存在しない。 存在するのは生きとし生けるもの…
その人は何も考えていないという―。 次から次へと新しい何かを発見していく人間は、古いもの…
嫌われる勇気とは何か―。 勘違いをしてきた。 そう思ったのは何でもない暮らしに幸せを見い…