ボイコット騒動
あるとき、顧問の先生に反抗して男子メンバー全員で部活をボイコットしようと試みたことがある。
それは、2度目のクロカンだった。
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こちらの記事でも書いたが、
クロカンとは小さなマラソン大会のようなもので中長メンバーのための大会といっても過言ではない。そのため、短距離メンバーにとっては若干憂鬱でもあった。
そんな中、マネージャーから「今年は中長メンバーだけの参加になりそう」という話が流れてきた。
昨年は、短距離メンバーも含めて全員で参加したが、先生たちも今年はどうするか悩んでいたのだろう。
男子短距離メンバーはその話を聞いて、めちゃくちゃ喜んでいた(笑)
クロカンを1週間後に控えたある日のこと。
マネージャーから連絡が入った。
「やっぱり短距離メンバーもクロカン参加することになった。」
俺たちのモチベーションは最悪だった。一度参加しないと聞いていたので、もう参加する気力も気持ちもなかった。
そして俺は、マネージャーの麻実にキレるっていうね・・・(笑)
部長としてはもちろん、人としても最悪だった。
(本当にごめんなさい)
男子短距離メンバーの雰囲気はもちろん悪くなっていった。
「みんなでボイコットしようぜ!」
そんな空気も出始め、俺たちはみんなで参加しないことにした。
クロカンが近づき、俺は悩んでいた。
このまま男子短距離メンバーが全員クロカンに参加しないことにより、チーム全体の士気が下がってしまうのではないかということが心配になった。
おそらく女子の短距離メンバーは全員参加するだろうし、そこで俺たちがいなかったら間違いなくチームに悪影響をもたらすことになるだろう。
悩んだ末に俺は参加することにした。
みんなにもその旨を伝えたが、ほかのメンバーを強制で参加させるようなことは言わなかった。
俺とあと2〜3人が参加してくれれば、とりあえずはいいだろうと考えていた。
そして当日。
集合場所に着くと、なんと驚くことに男子短距離メンバー全員の姿があった!
理由はどうあれ、全員が参加してくれたことが個人的には嬉しかった。
あっちゃんは先生に反抗してなのか、音楽の授業でやっていた「こきりこ節」という曲で使う笛を会場まで持ってきていたのが印象的だった(笑)
(ブルーシートでは、あっちゃんの笛がずっと鳴り響いていました)
そしてレースは、みんな同じくらいのペースで走っていたが、なんか途中から「ビリは嫌じゃね?」みたいな空気になり、最後の100メートルを全力疾走したのもいい思い出だ。
この日最後のミーティングで、先生が俺たちに謝罪をしていたのも印象的だった。
おそらく俺たちが不満を持っていたのが間接的に伝わったのだろう。
先生と生徒という上下関係があるにもかかわらず、先生が生徒に謝るというのは簡単なことではないと今になって思う。先生のような人を「人格者」と呼ぶのだろう。
今振り返ってみると、先生が一方的に悪いのではなく、不確定情報を鵜呑みにしてしまった俺たちも悪かったと思う。
個人としては反省が多いこの出来事だったけれど、改めて男子チームの絆を再確認できた。
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