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デニム洗濯日和

昨日の豪雨に代わって、今日は晴れ。

その中でも「晴天とはこのことか」と言わんばかりの快晴。
青天白日とは裏腹に、心情はまとまらない漠然とした不安に日々詰まるが、普段使わない言葉でも「天晴れ」と呟きたくなる程の天気に気持ちは押され、外へ出た。

山の上にある神社まで走り、そのまま石段を勢いのまま登る。
頂上では真っ白なソメイヨシノが青空を背に揺れていた。
碧い葉も見えた。

下りは、

草木が萌える山道。
昨日の雨が腐葉土に水溜まりとして残っていた。
青々とした茂みに山道が消えつつあった。
立ち止まって地面を掘り返すと、蟻に、ダンゴムシ、蚯蚓、他にも名前のわからない小さな虫がたくさんいた。
(蚯蚓:みみずは、別名きゅういんとも言うらしい)

山道を抜けると小学校が見え、グラウンドで遊ぶ子供達と、体育館を修理する男性たちがいた。長閑だった。
春休みの小学校はどこも秘密基地のように感じる一方、人の気の無さに不気味さも覚えたことを思い出した。

帰り道、

川沿いを走りながら家に帰る。
水面上の姿とは違って、足をバタつかせる水鳥。
いつもそのギャップがいいなと思い、見入ってしまう。
また、一度水中に潜るとどこから浮き出るのか分からなくなる。
それをぼーっと水面を眺めながら、いつ出てくるかと待つのが楽しかったりする。
そして「3月のライオンをまた読みたいな」と思う。そのルーティン。

昨日の豪雨で今日の川の水は澄んでいる中、その様を見た。
これまで、潜った水鳥は水中をスイスイと泳ぎ回るものだと想像していた。
が、実際はいつまでもお尻を上にジタバタしながら移動していた。
頑張っていた。なんと愛らしい。

その鳥の潜りが下手なだけかもしれないが、思わぬ発見に一人ニヤけてしまった。

帰宅。

家の前に立ち、朝にデニムを干していたことを思いだす。
横を見ると、隣の人も同じことをしていた。
なんか、なんとなく、今日は良い一日だ。

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