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雪にまつわる神話は存在する🌈

日本の妖怪の中では有名な『雪女』、霜の精霊『ジャック・フロスト』、雪山の幻獣『イエティ(または雪男)』、 そして、雪とは関係ありませんが、極寒の地を支配する女王『ヘル』。

神話に登場する雪にまつわる神・神獣・霊獣は、私が思いつく限り、これぐらいしかいません。

そもそも、雪自体が登場する神話に出会ったことがなかったんです。

ですが、最近、ある雪にまつわる神話に出会いましたので、皆さんにご紹介します。


中国の『彝族(いぞく)』という民族。

彝族は、南東チベットから四川を通り、雲南省に移住し、現在、雲南に最も多く生息している民族です。

そんな彝族の創世神話でもある叙事詩『ネウォ』。

彝族の言語で書かれており、世界や生命の成り立ち、人間の起源などについて説明しているものです。

ネウォの「人間の起源」という章に、

「多くの生命は雪から生まれた」

「雪が生んだのは12種類の動植物である」

と書かれており、そのうち、

「6種類は無血の生命、すなわち植物である。あとの6種類は有血の動物である」

「有血の動物の中に、人間の掌と同じ掌を持つ動物が含まれる」

と書かれています。

彝族の言語において、『雪』と『血』は同じ意味だそうです。

雪、それは空を飛翔する命の粒である。彝族は舞い散る雪の中で、生命の繁栄を祈る。
雪、それは大地に潜り、湧き出でて川となる。そして祖先が口を潤す泉源となった。
雪、それは鮮血である。雪から生まれた鮮血は身体をめぐる動脈となり、我々の生存本能を駆動させる。
11種類の生命が、人類とともに誕生したのだ。

こうしてみると、彝族の文化の中に、雪・血・生命・動物・人類というつながりが見られます。

「人間は、雪から生まれた『雪一族』の一員である」

つまり、雪自体が神の創設者であり、私たち人間はその雪から生まれた生命体であるということです。


空から魔法のように降ってくる綺麗で不思議な雪。

この雪が神をつくり、雪から人が生まれたと唱える神話。

雪に関しては、まだまだ研究しがいがありそうですね😌

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