野生動物が酔っぱらう!?自然界のアルコール果実マルーラとは?🌈
皆さんは、『マルーラ』という植物をご存知でしょうか?
マルーラは、アフリカ南部原産で、標高の低い疎林(木がまばらに生えている林)で育つ、最大で18mほどの高さにまで成長する樹木。
果樹のため、果実が実るのが特徴です。
実った果実は、12月から3月にかけて熟し、明るい黄色の果皮に白い果肉が詰まった実になります。
そして、そのまま自然発酵し、アルコール果実になるんです。
マルーラは、葉にもアルコールが含まれているため、キリン・サイ・ゾウなどの野生動物は、果肉や葉に吸い寄せられて、果実を食べに来ます。
マルーラの果実を食べた動物は、酔っぱらってしまうんです。
YouTubeで、『マルーラ 動物』と入れて検索すると、酔っ払った動物たちの映像を見ることができます。ぜひチェックしてみてください。
マルーラの果実には、オレンジの約8倍のビタミンCを含まれています。
野生動物はこの果実を、アルコールを摂るために食べているのではなく、豊富な栄養価を摂取するために食べているんです。
果肉に含まれているアルコール度数は17%。
味は、ビワのような梅のような、甘酸っぱいのが特徴です。
マルーラからは、酸化が遅く長期間保存可能な高品質の食用油が生産できるため、アフリカでは昔から食糧としてだけでなく、食用油としても重宝されています。
1951年からは、アフリカ諸国の文化に必要不可欠な樹木であるとして『アフリカの守護木』と呼ばれるようになりました。
アフリカの生産社会経済においても、かなり重要視されてきた植物なんです。
しかし、日本では、2020年からマルーラの果実の輸入は禁止されています。
アルコール分が理由ではなく、成熟した果実にアフリカマンゴウミバエが産卵寄生している可能性があるため、輸入を禁止しているそうです。
しかし、現在も種からの栽培は禁止されていません。
日差しにも強いため、当たりが良い場所と水はけが良い土壌があれば、ある程度放っておいても、4~7年で育つようです。
・耐暑温度40度
・耐寒温度0度
・乾燥にも強い
そのため、日本の環境は、マルーラを育てるのに適していると言えます。
マルーラの果実は、そのままではなく、『アマルーラ』という加工して造られたフルーツリキュールで楽しむのがおすすめです。
その中でも、アマルーラ・クリームは、1989年にクリーム・リキュールとして南アフリカで発売されて以来、その美味しさから、国内外問わず、多くの地域で販売されています。
ワイン生産用のブドウ同様、マルーラの実は手作業で収穫され、実を潰して種子を取り出し、皮を取り除いてから果肉を発酵させています。
これは、圧搾したブドウを発酵させてワインにするのと同じ製法で、その後、再蒸溜を経て、小さなオーク樽に詰め、そこから2年間熟成させてから生クリームと混ぜ合わせます。
今では、100以上の国と地域で愛されている飲み物『アマルーラ・クリーム』。
日本でも売られており、評判も良いので、アマルーラを見かけた際は、ぜひ飲んでみてください😊
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