どの国にも属さない地域!?ビル・タウィールが無主地となった経緯とは?🌈
エジプトとスーダンの間に位置する『ビル・タウィール』。
2060平方キロメートルを誇る広大な地域です。東京都とほぼ同じ、東京ドーム約44,059個分の面積に相当します。
ビル・タウィールは、どの国にも属さない『無主地』。
簡単に言えば、どの国も欲しがらない地域です。
このビル・タウィールには複雑な歴史があります。
1899年、イギリス主導でエジプトとスーダン間の境界線が定められました。
しかし、1902年に、イギリスはこの線を修正し、ビル・タウィールを『エジプト領』としたんです。
この変更によって、ビル・タウィールはエジプト側、隣接するハラーイブ・トライアングルという地域がスーダン側に属することになりました。
その後、エジプトとスーダンは、それぞれ異なる境界線を主張し始め、結果的にビル・タウィールはどちらの国にも属さない『無主地』となったんです。
現在、ビル・タウィールは、エジプトとスーダンにとって「必要ない土地」とされています。
その理由は、隣接するハラーイブ・トライアングル地域の価値にあります。
ビル・タウィールは、不毛な砂漠地帯にあり、自然資源や経済的価値が乏しい地域。一方、ハラーイブ・トライアングルは、石油資源が豊富な地域。
そのため、エジプトとスーダンは、ハラーイブ・トライアングルの領有を優先し、ビル・タウィールの領有を主張していないんです。
その結果、ビル・タウィールは現在も国際法上、無主地として残っており、どの国の法律も適用されない珍しい地域となっています。
110年以上に渡って、エジプトとスーダンの間で国境線の交渉が決裂している『ビル・タウィール』。
そんな無主地に目をつけた一人のアメリカ人がいます。
バージニア州アビンドンに住むエレミア・ヒートンさんです。
彼は、娘の「王女様になりたい」という願いを叶えるために、ビル・タウィールに王国を建国しました。
娘の誕生日である6月16日に、Facebookで、子どもたちがデザインした旗を立て、自分の王国樹立を宣言しました。
その王国の名前を『北スーダン王国』と命名したんです。
今では、本気で国を樹立させようと奮闘中。
どこの国のお父さんも、娘のために尽くす姿はカッコいいですね😌
最後まで読んでいただきありがとうございました🌈